・デザインコンサル会社に依頼できる内容 がわかる
・デザインコンサル会社への依頼メリット がわかる
・デザインコンサル会社へ依頼する際の注意点 がわかる
・デザインコンサル会社へ依頼する料金相場(規模別) がわかる
・デザインコンサル会社の選び方 がわかる
本記事では「デザインコンサル会社の大手・有名・おすすめ10社」を紹介したのち、デザインコンサルティングの依頼内容・メリット・注意点・料金相場・選び方まで分かりやすく解説します。
デザインコンサルとは「見た目のデザインに留まらず、事業全体の課題を明確にし、解決策を設計するコンサルティングファーム」のことを意味します。「ユーザーに本当に愛されるサービスを作りたい」「新規事業のアイデアが堂々巡りになっている」など、多くの企業が抱える本質的な課題を解決します。当記事をお読みいただき、「あなたの企業にとって最適な信頼できるパートナー」を見つけてみてください。
おすすめのデザインコンサル会社3選 | |
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会社名 | 特徴 |
株式会社グッドパッチ | ・熱量とコミット力が高い共創パートナーを探している ・デザイン起点でユーザーの本質的な課題を見つけたい ・新規事業立ち上げや上流工程からデザイン支援してほしい |
株式会社日本デザインセンター | ・実績のある会社に依頼したい ・大規模なプロジェクトを検討している ・各分野の専門家の意見を取り入れられる |
株式会社LIG | ・UXをメインに改善したい ・ウェブサービス関連のデザインを依頼したい ・戦略設計のフェーズから介入してほしい |
↓「デザインの力を証明する」をミッションにグッドパッチはあなたのビジネス課題を解決します
目次
デザインコンサル会社の大手・有名・おすすめ10選
以下の比較表から「大手・有名・おすすめのデザインコンサル会社を10社」をご確認ください。会社名をクリックすると、各デザインコンサル会社の特徴の解説が確認できます。
会社名 | おすすめのケース |
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株式会社グッドパッチ | ・熱量とコミット力が高い共創パートナーを探している ・デザイン起点でユーザーの本質的な課題を見つけたい ・新規事業立ち上げや上流工程からデザイン支援してほしい |
株式会社日本デザインセンター | ・実績のある会社に依頼したい ・大規模なプロジェクトを検討している ・各分野の専門家の意見を取り入れたい |
株式会社LIG | ・UXをメインに改善したい ・ウェブサービス関連のデザインを依頼したい ・戦略設計のフェーズから介入してほしい |
フェンリル株式会社 | ・アプリ関連でのサービス設計を依頼したい ・開発まで見据えた提案をしてほしい ・マーケティングや広告活動をトータルで支援してほしい |
INDIGO DESIGN有限会社 | ・デザインのノウハウを自社に蓄積したい ・メンバーの育成も依頼したい ・アプリや開発関連のデザインについてアドバイスが欲しい |
株式会社ARCHECO | ・新規事業について相談したい ・実績豊富なデザインコンサルティング会社に依頼したい ・ビジネスの成果を重視したい |
えそら合同会社 | ・新規事業のコンサルティングを検討している ・仮説検証をスピーディーに回したい ・市場の反応に応じて柔軟に方針を決めたい |
株式会社ニジボックス | ・DX関連のプロジェクトを検討している ・設計だけでなく開発まで依頼したい ・上流工程から介入して欲しい |
株式会社セブンデックス | ・グロースハックも見据えた提案が欲しい ・取引実績のある会社に依頼したい ・マーケティングに関するアドバイスが欲しい |
株式会社コンセント | ・組織や業務構築も支援してもらいたい ・自社の課題をデザインで解決したい ・自社のフェーズに合ったサポートが欲しい |
株式会社グッドパッチ
株式会社グッドパッチは2011年に創業したデザインコンサルティング会社。「デザインの力を証明する」をミッションとして、幅広い分野でクライアント企業の課題解決・成長に貢献しています。
グッドパッチの最大の強みは、クライアントのビジネスや課題の本質を深く理解しながら、パートナーとして伴走してくれる点です。単なるデザイン制作の域を超えて、戦略の立案段階からプロジェクトに携わります。
新規事業立ち上げ、上流工程からのサポート、プロダクトのUI/UX改善、戦略策定〜グロースフェーズまで一貫して共創し伴走できる点はグッドパッチの大きな強みです。デザイン思考を用いたワークショップ研修でのノウハウ定着プログラムなど、デザイン思考を組織全体に浸透させるサービスも展開しています。
「熱量が高くコミット力のあるデザインコンサルティングパートナー」をお探しの方は、ぜひグッドパッチへお問い合わせください。
会社名 | 株式会社グッドパッチ |
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こんな企業におすすめ | ・熱量とコミット力が高い共創パートナーを探している ・デザイン起点でユーザーの本質的な課題を見つけたい ・新規事業立ち上げや上流工程からデザイン支援してほしい |
提供サービス内容 | ・新規サービス/プロダクト開発 ・既存サービス/プロダクト改善 ・顧客志向型組織への改革支援 ・事業構想・戦略策定 ・コーポレートブランディング ・サービスブランディング ・ワークショップ/レポーティング/価値検証プログラム |
公式サイト | https://goodpatch.com/ |
お問い合わせ先 | https://goodpatch.com/contact |
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株式会社日本デザインセンター
出典:日本デザインセンター
株式会社日本デザインセンターは、1959年創業の老舗デザインプロダクション。ビジュアルだけでなく、言葉やウェブ、映像、空間、プロダクトなど、さまざまな領域の支援を行っています。
デザイナーやコピーライター、カメラマン、プロデューサーなど、各分野の専門家が在籍していることが特徴。国内外の大手企業や公共プロジェクトの実績があるため、大規模なプロジェクトを依頼したい方にもおすすめです。
会社名 | 株式会社日本デザインセンター |
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こんな企業におすすめ | ・実績のある会社に依頼したい ・大規模なプロジェクトを検討している ・各分野の専門家の意見を取り入れたい |
公式サイト | https://www.ndc.co.jp/ |
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株式会社LIG
出典:株式会社LIG
株式会社LIGは、2007年創業のウェブ制作とデジタル分野の総合的な支援を行う会社。ウェブ制作会社として長年培ってきたデザインのノウハウを基に、コンサルティングチームと連携したUX改善を提案しています。特にウェブサイト制作が得意で、デザインアワードの受賞実績も豊富です。
ウェブサービス関連のデザインを依頼したい場合や、運営方法についてアドバイスを受けたい場合におすすめです。
会社名 | 株式会社LIG |
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こんな企業におすすめ | ・UXをメインに改善したい ・ウェブサービス関連のデザインを依頼したい ・戦略設計のフェーズから介入してほしい |
公式サイト | https://liginc.co.jp/ |
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フェンリル株式会社
出典:フェンリル株式会社
フェンリル株式会社は、デザインを重視したソフトウェア開発で知られる、デザインコンサルティングに強みを持つ会社。2018年より、デザインやデジタル戦略領域のコンサルティングサービスを提供しています。
同社では、コンサルティングやICT(情報通信技術)、クリエイティブの各分野に精通したプロフェッショナルを集約し、一貫した支援を行っている点が特徴です。アプリ関連でのサービス設計を依頼したい場合や、開発まで見据えた提案をしてほしい場合に特におすすめです。
会社名 | フェンリル株式会社 |
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こんな企業におすすめ | ・アプリ関連でのサービス設計を依頼したい ・開発まで見据えた提案をしてほしい ・マーケティングや広告活動をトータルで支援してほしい |
公式サイト | https://www.fenrir-inc.com/jp/ |
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INDIGO DESIGN有限会社
INDIGO DESIGN有限会社は、東京に本社を構えるプロダクトデザイン、工業デザインを中心としたデザイン事務所。プロダクトデザイン、ブランディング、コンサルティングの三本柱で事業を展開しています。コクヨやセガ、JRなど、大手企業との取引実績も豊富です。
日本デザインコンサルタント協会に所属しており、企業向けにデザイン部門の育成や、教育機関での指導など、人材開発にも注力している点が特徴。コンサルティングを通してデザインのノウハウを蓄積したい方や、メンバーの育成も依頼したい場合におすすめです。
会社名 | INDIGO DESIGN有限会社 |
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こんな企業におすすめ | ・デザインのノウハウを自社に蓄積したい ・メンバーの育成も依頼したい ・アプリや開発関連のデザインについてアドバイスが欲しい |
公式サイト | https://www.indigodesign.co.jp/ |
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株式会社ARCHECO
出典:株式会社ARCHECO
株式会社ARCHECOは、2014年創業のUX/UIデザインコンサルティング会社。パナソニックやシャープ、KDDI、KIRINなど、大手企業との取引実績が豊富です。さらに、事業を0からスモールスタートで立ち上げ、成功へと導いた経験もあります。
同社では、体験のアルケー(思考/行動原理)の理解を通じて、学術的・実質的に体験をデザインしているのが特徴。コンサルファームの管理職を経験したメンバーも在籍しており、UXの専門家として的確なアドバイスを提供しています。実績豊富なデザインコンサルティング会社に依頼したい場合は、同社へ相談してみてはいかがでしょうか。
会社名 | 株式会社ARCHECO |
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こんな企業におすすめ | ・新規事業について相談したい ・実績豊富なデザインコンサルティング会社に依頼したい ・ビジネスの成果を重視したい |
公式サイト | https://archeco.co.jp/ |
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えそら合同会社
出典:えそら合同会社
えそら合同会社は、新規事業の支援が得意なデザインコンサルティング会社です。顧客理解に基づいて仮説検証プロセスを管理し、事業の核心となる仮説を形にします。
テストドリブンなアプローチを行うため、顧客の反応に応じて柔軟にプロジェクトを進められる点が特徴です。仮説検証をスピーディーに回して、新規事業を実現させたい場合におすすめです。
会社名 | えそら合同会社 |
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こんな企業におすすめ | ・新規事業のコンサルティングを検討している ・仮説検証をスピーディーに回したい ・市場の反応に応じて柔軟に方針を決めたい |
公式サイト | https://esaura.jp/ |
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株式会社ニジボックス
出典:株式会社ニジボックス
株式会社ニジボックスは、UXデザインコンサルティングを提供するリクルートグループの会社。同社ではUX/UIデザインの領域を得意としており、課題発見から設計、開発までの一貫した支援を行っています。
DXに関する領域もカバーしており、イベントのオンライン化やバーチャル展示会プラットフォームの開発などの実績もあります。DX関連のプロジェクトを検討している場合や、開発まで依頼したい場合におすすめです。
会社名 | 株式会社ニジボックス |
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こんな企業におすすめ | ・DX関連のプロジェクトを検討している ・設計だけでなく開発まで依頼したい ・上流工程から介入して欲しい |
公式サイト | https://www.nijibox.jp/ |
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株式会社セブンデックス
出典:株式会社セブンデックス
株式会社セブンデックスは、顧客体験からコミュニケーションまでをサポートするデザインコンサルティング会社です。デザイン&マーケティングカンパニーとして、企業価値の向上と事業成長を支援しています。
大手企業との取引実績も豊富で、手段にとらわれない提案が魅力。戦略設計からプロダクトアウト、グロースハックと幅広く考え、顧客にとっての最適解を提供しています。
会社名 | 株式会社セブンデックス |
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こんな企業におすすめ | ・グロースハックも見据えた提案が欲しい ・取引実績のある会社に依頼したい ・マーケティングに関するアドバイスが欲しい |
公式サイト | https://sevendex.com/ |
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株式会社コンセント
出典:株式会社コンセント
株式会社コンセントは、企業・組織の問題に対して「サービスデザイン」で解決を目指すデザインコンサルティングを行う会社。サービスデザインの視点から、クライアントの抱える複雑な問題を解きほぐし、解決に向けて方針策定から実行までを総合的に支援しています。
デザイン経営の強化から事業開発、組織・業務構築支援、顧客体験の構築支援など、目的に応じたサポートを提供している点が特徴。自社のフェーズを見極めて、適切なサポートをしてもらいたい場合におすすめです。
会社名 | 株式会社コンセント |
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こんな企業におすすめ | ・組織や業務構築も支援してもらいたい ・自社の課題をデザインで解決したい ・自社のフェーズに合ったサポートが欲しい |
公式サイト | https://www.concentinc.jp/ |
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デザインコンサルとは?(=デザインコンサルティングとは?)
「デザイン思考」を軸に企業の経営課題を解決するコンサルサービス
デザインコンサルティングとは「デザイン思考を起点とし、サービス・経営戦略・業務プロセスなどの問題を解決していくコンサルティングサービス」を意味します。
デザインコンサルティングでは、ただ単に見た目を良くする「デザイン」に留まらず、問題の本質を明らかにし、解決するための一連のプロセス全体をカバーする点が特徴です。企業ごとの課題や事業のリサーチ、設計などを通じて、デザインの専門家が適切なプロセスをサポートします。
「デザインコンサルティングのサポート範囲」は会社によって異なる
デザインコンサルティングのサポート範囲はコンサルティング会社によって異なります。「課題発見から抽出まで」を専門にする会社もあれば、グッドパッチのように「リサーチから設計・実装・改善まで一貫して支援」するデザインコンサルティング会社も存在します。
デザインコンサル会社に依頼できる内容
デザインコンサル会社に依頼できる内容 |
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・「UI/UXデザイン」の設計・向上支援 ・「ブランディング・コミュニケーションデザイン」の設計・向上支援 ・「新規事業開発」の設計・向上支援 ・「顧客体験(CX)」の設計・向上支援 ・「組織改革・人材育成」の設計・向上支援 |
上記は「デザインコンサルティングに依頼できる具体的な内容5つ」です。各々の内容を紹介していきます。
「UI/UXデザイン」の設計・向上支援
【支援内容の例】 ・ユーザビリティ調査・ヒューリスティック評価 ・ウェブサイトやアプリの構造・画面デザインのリニューアル |
デザインコンサルティングに依頼できる内容の1つ目は「UI/UX」関連の設計・向上支援です。UIデザインでは主にソフトウェアやアプリケーションのユーザーインターフェイス(UI)の設計・向上を支援し、UXデザインではユーザー体験(UX)の設計・向上を支援します。
「UI/UXデザイン」の設計・支援では、デザイン思考を用いて、クライアントのビジネスと本質的な課題を深く理解し、エンドユーザーのニーズや行動を分析することで、ビジネスの価値の最大化を支援します。
(※UIデザインとUXデザインの関係性は密接であるため「UI/UXデザイン」と表記されることが多いですが、本来、UIとUXは別の概念です)
関連記事:UI/UXとは?UIとUXの違いや関係性、デザイン設計の手順を解説
「ブランディング・コミュニケーションデザイン」関連の設計・向上支援
【支援内容の例】 ・ブランドアイデンティティの開発 ・ビジュアルアイデンティティの設計 ・ブランドガイドラインの策定 ・社内外のコミュニケーションデザイン支援 |
デザインコンサルティングに依頼できる内容の2つ目は「ブランディング・コミュニケーションデザイン」関連の設計・向上支援です。ブランディングとコミュニケーションデザインの設計から「企業や商品が持つブランドイメージを確立」し、企業やブランドの価値を高める取り組みを進めます。
デザインコンサル会社はブランドを徹底的に理解した上で、必要な情報を適切に届けるための戦略を設計し、最適な方法の実行をサポートします。対象はユーザーにとどまらず、社内向けに行う場合もあります。
関連記事:差別化とユーザー増のカギになるサービスブランディングとは?
「新規事業開発」の設計・向上支援
【支援内容の例】 ・ユーザーインタビューや市場リサーチによるインサイト発掘 ・サービスコンセプトの立案と事業アイデアの可視化 ・PoC(概念実証)による事業性の評価 ・MVP(Minimum Viable Product)の開発と仮説検証 |
デザインコンサルティングに依頼できる内容の3つ目は「新規事業開発」関連の設計・向上支援です。新規事業開発の設計・向上支援では、複数の仮説を基にデザインストラテジストたちがユーザーや市場の声を聞きながら、柔軟に軌道修正を加えていきます。
新規事業開発は「前例が少なく不確実性が高い挑戦」となりやすい事業で、事業アイデアは生まれていても「社内議論のみでは視野が広がらない」「何から始めるべきか分からない」「検証の仕方が分からない」などの課題が浮上する傾向が高い取り組みです。デザインコンサル会社に依頼することで、新規事業設計の手戻りリスクを最小限にしながら、事業化に向けた現実的な道筋設計の精度を高めることができます。
関連記事:新規事業立ち上げを成功に導くには?4つのステップやポイント、事例を紹介
「顧客体験(CX)」関連の設計・向上支援
【支援内容の例】 ・顧客アンケート・インタビューの実施 ・既存データ(売上、問い合わせ内容、レビューなど)の分析 ・競合他社のCX調査 ・従業員へのヒアリング ・カスタマージャーニーマップ作成 ・サービスブループリント設計 ・KPI設定(NPS、満足度スコア、LTVなど)と分析 |
デザインコンサルティングに依頼できる内容の4つ目は「顧客体験(CX)」関連の設計・向上支援です(※顧客体験のことを「CX(Customer eXperience)」と呼ぶ)。
昨今では「サービスにおける顧客体験(CX)の向上」が競合他社とのサービスの差別化を図るために有効とされています。「機能」や「価格」での差別化が難しくなっており、「顧客体験(CX)の良さ」こそがユーザーに選ばれる大きな要因となっています。
関連記事:顧客体験(CX)向上を実現する方法とは?フレームワークや成功事例を紹介
「組織改革・人材育成」関連の設計・向上支援
【支援内容の例】 ・デザイン思考ワークショップ・研修 ・イノベーション組織・デザインチームの構築支援 ・社内デザインプロセスの導入 |
デザインコンサルティングに依頼できる内容の5つ目は「組織改革・人材育成」関連の設計・向上支援です。デザインの力を活かしてイノベーションを起こすために、仕組みや制度だけでなく「組織の在り方」や「人材育成」そのものを見直さなければならない場合があります。
デザインコンサル会社によっては、組織改革や人材育成関連の支援を行っている会社もありますので、依頼を検討しているデザインコンサル会社がどの領域までのコンサルティングが可能なのか確認してみるとよいでしょう。
関連記事:Goodpatchが提供するクライアントの多様なニーズに対応したワークショップ5つを紹介
デザインコンサル会社への依頼メリット5つ
デザインコンサルへの依頼メリット5つ |
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・ビジネス課題の本質を可視化できる ・ブランド価値や顧客体験を向上できる ・新規事業や製品開発のスピード感が上がる ・社内のコミュニケーションが活発になる ・外部の視点からビジネスを客観的に判断できる |
ここでは「デザインコンサルティングに依頼するメリット5つ」を紹介します。
「ビジネスの課題の本質」をデザインの力で可視化できる
デザインコンサルティングに依頼する1つ目のメリットは「ビジネス課題の本質を可視化できる」ことです。デザインコンサルティングでは「ユーザー視点を重視した支援」を行います。つまりデザインコンサルを依頼することで、「ユーザーは何を求めていて、何に満足するのかという”本質的なビジネス課題”」の可視化を実現することができます。これは大きなメリットです。
例えば、「売上が伸びない」「顧客満足度が上がらない」などの課題は多くの企業が抱えているものです。しかし、短期的な対処は行っていても、本質的な要因が見過ごされているケースが少なくありません。これらの問題に対して「可視化されたビジネス課題」を提供できるのがデザインコンサルティングです。
「ブランド価値や顧客体験」を向上できる
デザインコンサルティングに依頼する2つ目のメリットは「ブランド価値や顧客体験を向上できる」ことです。デザインコンサルティングでは「ロゴやUI/UX、プロダクトデザインなどを一貫して見直す」ことで、「ブランド価値や顧客体験の底上げ」を目指します。
ブランドの印象はあらゆる顧客接点の積み重ねによって形成されるため、断片的な改善ではなく「全体を見渡した設計」が必要です。例えば、各サービスのデザインやUIがバラバラになってしまっている企業では、デザインコンサルティングを利用して、ガイドラインを統一することで、「ブランド全体の価値・印象」や「ブランド全体を通した顧客体験」を整備することができます。
ビジュアルの良し悪しだけでなく「サービス価値をユーザーにどう届けるか」の視点も組み込むことで、「ブランドの信頼感が自然と高まるように設計できる」こともデザインコンサルを依頼するメリットです。
「新規事業や製品開発のスピード感」が向上する
デザインコンサルティングに依頼する3つ目のメリットは「新規事業や製品開発のスピード感が上がる」ことです。デザインコンサルティングは「新規事業や製品開発の初期段階の課題を整理」し、「最小限のコストで仮説検証を進めるサポート」を得意としています。
例えば新しいサービスや製品を立ち上げる時、「スピード感を持って前に進めないケース」は少なくありません。社内での意思決定が進まなかったり、リサーチや検証に時間を取られ過ぎてしまったりと、さまざまな障壁があるためです。
デザインコンサルに「アイデアの具体化」「プロトタイピング」「ユーザーテスト」まで依頼することで、課題を短期間で解決することができます。結果的にスピーディな「サービスの市場投入」が可能となるのです。
「社内コミュニケーション」が活性化する(課題の可視化や開発スピード向上が契機)
デザインコンサルティングに依頼する4つ目のメリットは「社内のコミュニケーションが活発になる」ことです。デザインコンサルティングは、組織内の分断に橋をかけ、対話を促すファシリテーターとしても機能します。ワークショップを通じて、社内の多様なメンバーが議論する場をつくり、立場を超えた共通認識を育む支援を行います。
部門間の連携不足や認識のズレが原因となり、プロジェクトが停滞してしまうケースは少なくありません。特に複数の部署が関わるプロジェクトでは、目的や価値観の共有が欠けてしまう場合もあります。異なる部門やチームが連携してアイデアを出し合えば、社内のコミュニケーションの活性化が期待できます。組織全体のイノベーションの促進にもつながるでしょう。
「自社ビジネスについて客観的に判断」できる(外部視点が取り込めるため)
デザインコンサルティングを依頼する5つ目のメリットは「外部の視点からビジネスを客観的に判断できる」ことです。デザインコンサルティングは「第三者として企業の課題を客観的に見つめ直す役割」を担います。
デザインコンサルティングを依頼すると「外部の専門家による介入から自社ビジネスへの客観的な情報」を得ることが可能です。「主観的な情報」と「客観的な情報」の2つの情報を得ることで、迷うことなくビジネスを進められるようになります。
プロジェクト進行中は「事業は社内メンバーが誰よりも深く理解している」と思い込みやすいものです。もちろん社内メンバーが自社事業を深く理解していることは大きな価値がありますが、反面、「バイアスや思い込みが成長のボトルネックになっているケース」も少なくありません。
デザインコンサル会社へ依頼する際の注意点5つ
デザインコンサル会社へ依頼する際の注意点5つ |
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・「事業成果」と「顧客体験価値」に最良デザインを提示できるデザインコンサルを選ぶ ・「最良の顧客体験」の最速実現にコミットしてくれるデザインコンサルを選ぶ ・「自社内にノウハウを蓄積」してくれるデザインコンサルを選ぶ ・「事業スピードが加速」するデザインコンサルを選ぶ ・「費用対効果を意識」してくれるデザインコンサルを選ぶ |
上記が「デザインコンサル会社に業務依頼する際の注意点5つ」です。デザインコンサルティングの利用は多くのメリットを企業にもたらしますが、依頼する際には一定の「準備」と「パートナー会社の見極め」が必要です。それぞれご紹介します。
「事業成果」と「顧客体験価値」の双方に最良デザインを提示できるデザインコンサルを選ぶべき
デザインコンサルティングを依頼する際は、そのデザインコンサルが「事業成果と顧客体験価値の双方に最良のデザインを提示できる設計力・バランス感覚を有しているか」を確認すべきです。
具体的には、開発サービス内の各タッチポイントで「このタッチポイントでは顧客体験価値と事業成果のどちらを重要視すべきか」、「このタッチポイントでの顧客体験価値と事業成果のバランス比率はどうあるべきか」など、「事業成果」と「顧客体験価値」の双方のバランスコントロールに長けたデザインコンサル会社かどうかを確認できると良いはずです。
例えばあなたが今、サービス開発をしているとしましょう。仮に、そのサービス内の全タッチポイントで「収益性を度外視して顧客体験価値の提供に全力を注ぐ」と事業が継続できなくなるはずです。反対に、「事業成果の最大化に全力を注ぐ」と顧客体験価値の低さが起因しサービス利用満足度が最悪になるのは明らかです。
優れたデザインコンサルティングは「事業成果」と「顧客体験価値」の双方を高いレベルで両立させる設計力・バランス感覚・熱量を持っています。気になるデザインコンサル会社が「事業成果」と「顧客体験価値」の双方に最良デザインを提示できる会社か確認しましょう。
「最良の顧客体験」の最速実現にコミットしてくれるデザインコンサルを選ぶべき
デザインコンサルティングを依頼する際は、「最良の顧客体験を最速で実現することにコミットしてくれるデザインコンサル」を選ぶべきです。
プロジェクトで「最良の顧客体験」の成果を最速で出すには、きれいなデザイン案を提示して終わりではなく「客観的なデータと専門家の視点を用いた戦略設計」が欠かせません。また、実装や検証のフェーズまでを一貫して伴走・共創してくれる姿勢も重要です。プロトタイプの作成やユーザーテストの設計、経営層への説明準備など、各フェーズでの支援が必要となる場合が多いはずですので、「依頼先のデザインコンサルティング会社のコミット力」も重要です。
外部パートナーとして能動的にコミット・サポートしてくれるデザインコンサル会社を選びましょう。
「自社内にノウハウを蓄積」してくれるデザインコンサルを選ぶべき
デザインコンサルティングを依頼する際は、「自社内にノウハウを蓄積してくれるデザインコンサル会社」を選ぶべきです。あなたの企業と共に事業開発に取り組んでくれる、共創してくれるデザインコンサル会社を選ぶことで、社内にノウハウを蓄積しやすい環境を得ることができるでしょう。
課題解決の代行を依頼する意識ではなく、一緒に取り組む姿勢で選ぶと良いです。例えば、デザインコンサルタントの役割を「コーチ」のような位置付けと捉え、社内チームでのアウトプットを必須とすると効果的です。
外部の専門家にプロジェクトを依頼すると「言われた通りにやろう」「任せておけば間違いないだろう」となりやすいですが、コンサル会社に任せきりにすると社内に知識やスキルが残りません。契約終了後にノウハウが社内に残らず、むしろ以前より組織が弱体化する場合もありますので注意してください。社内にノウハウを残してくれるコンサル会社なのかどうかの視点も持ちつつ、デザインコンサルの依頼先を選定されることをおすすめします。
「事業スピードが加速」するデザインコンサルを選ぶべき
デザインコンサルティングを依頼する際は、「事業スピードが加速するデザインコンサル」を選ぶべきです。コンサルティングの質だけでなく、コンサルにおけるスピード感も注目すべきです。
デザインコンサル会社によっては、リサーチや関係者調整などを丁寧に進めるあまり、事業スピードが損なわれてしまうリスクもあります。質の高い戦略が描けて、スピーディにコンサルしてくれるデザインコンサル会社が理想です。
事業スピードを保つには、各フェーズごとに「期限やスコープ」を明確に区切り、「素早く仮説検証に入れるコンサルスタイル」をとっている会社かどうか確認しましょう。状況次第ですが、例えば、プロジェクトを開始する前に「今回は完璧さよりもスピードに比重をおきたい」などあらかじめ伝えておくこともおすすめです。
「費用対効果を意識」してくれるデザインコンサルを選ぶべき
デザインコンサルティングを依頼する際は「費用対効果を意識してくれるデザインコンサル」を選ぶべきです。デザインコンサルティングは、プロジェクトの規模によっては数百万円〜数千万円に及ぶ場合もあります。「費用に見合った成果が得られるのか、事前に見極める」ようにしましょう。
よくある失敗が「リサーチをしっかりやった」「ワークショップで良い議論ができた」といった活動ベースでの満足にとどまるケースです。最終的に事業成果につながったのかが曖昧なまま終わってしまうと、投資判断としては疑問が残ってしまいます。
成果の不明瞭さを避けるために、費用対効果を重視し、成果につながるプロセス設計をしてくれるデザインコンサルティングを選びましょう。事前にKPIを共有し、具体的な成果目標をすり合わせる点もポイントです。最初から大きな契約を結ぶのではなく、スモールスタートで相性や成果を確かめながら、段階的に進める契約スタイルもおすすめです。
デザインコンサル会社に依頼する際の費用相場
デザインコンサル会社に依頼する際の費用相場 |
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・小規模プロジェクトの料金相場(100万円~300万円程度) ・中規模プロジェクトの料金相場(300万円~1,000万円程度) ・大規模プロジェクトの料金相場(1,000万円以上~) |
ここでは「デザインコンサルティングに依頼する際の費用相場」について紹介します。プロジェクトの規模や依頼内容によって料金は変動しますが、目安として参考にしてみてください。
小規模プロジェクトの料金相場(100万円~300万円程度)
・アプリやサイトなどのUI/UXフィードバック ・小規模なユーザーリサーチ、アンケート調査 ・単発のデザインワークショップの開催 |
上記のような依頼が「デザインコンサルティングにおける小規模プロジェクト」に該当します。比較的短期間かつ範囲が限定されたプロジェクトの場合の費用は100万円〜300万円程度が一般的です。特定の課題にフォーカスし、短期間の依頼となるケースが多いです。
中規模プロジェクトの料金相場(300万円~1,000万円程度)
・ブランドアセット(ロゴ・コピー・キービジュアル)の制作 ・ウェブサイトやアプリケーションのUI/UXデザイン全体の刷新 ・新規サービスのコンセプト立案とプロトタイピング ・詳細な市場調査・競合分析を含むデザイン戦略の策定 ・製品やサービスのブランディング(コンセプト策定、ガイドライン作成など) |
上記のような依頼が「デザインコンサルティングにおける中規模プロジェクト」に該当します。より戦略的な支援や、複数のフェーズにまたがるプロジェクトの場合、費用は300万円〜1,000万円程度が相場となります。プロジェクトの期間も数ヶ月にわたることが多く、以下のような依頼内容が該当します。
大規模プロジェクトの料金相場(1,000万円以上~)
・全社的なデジタルトランスフォーメーション(DX)推進支援 ・複数事業を横断する、包括的なブランド戦略の再構築 ・新規事業開発の初期リサーチからグロース支援までの一貫したサポート ・イノベーション創出を目的とした組織文化の変革支援 |
上記のような依頼が「デザインコンサルティングにおける大規模プロジェクト」に該当します。企業の中核に関わる変革や、部門横断・全社的な取り組みを伴うようなプロジェクトになると、費用は1,000万円を超えることも珍しくありません。半年〜1年以上の期間におよぶこともあり、経営層や複数部門を巻き込んだ本格的な支援が行われます。
デザインコンサル会社の選び方(ポイント3つ)
デザインコンサル会社の選び方 |
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・「実績の質」と「担当者との相性」を見極める ・「自社の課題」と「依頼目的」を明確にする ・「支援の範囲」と「支援スタイル」を確認する |
「デザインコンサルティング会社の選び方の3つのポイント」は上記の通りです。デザインコンサル会社の比較検討の際は、上記3つのポイントに着目しましょう。
「実績の質」と「担当者との相性」を見極める
デザインコンサル会社の選び方の1つ目は「実績の質と担当者との相性を見極める」ことです。「実績の質」は自社の事業領域や課題に近いプロジェクトで成果を出しているかで判断しましょう。実績数を確認することも重要ですが、実績の質を確認することも同様に重要です。
「担当者との相性」は初回商談から最終商談までに「コミュニケーションがしやすいか」「率直に意見を言い合えるか」、といった点を確認しておくことで不安材料を減らすことができます。プロジェクトは数ヶ月以上にわたる場合も多いため担当者との相性は重要です。
「自社の課題」と「依頼目的」を明確にする
デザインコンサル会社の選び方の2つ目は「自社の課題と目的を明確にする」ことです。デザインコンサルティングを依頼する前に、現状の「課題」と「目的」を明確にしておきましょう。自社の置かれている状況によって選ぶべきコンサル会社が変わってくるためです。
自社にとっての「困りごと」とデザインコンサルティングに依頼する「ゴール」を言語化し、目的を果たせる依頼先を見つけましょう。
「支援の範囲」と「支援スタイル」を確認する
デザインコンサル会社の選び方の3つ目は「支援の範囲とスタイルを確認する」ことです。戦略だけ提案してほしいのか、実行まで伴走してほしいのかなど、求める支援の範囲とスタイルを明確にしましょう。そのうえで、自社と相性の良い依頼先を探すことがポイントです。
例えば、実行支援までお願いしたい場合には「積極的にプロジェクトに参画し、手を動かしてくれるパートナー」が適しているでしょう。
一口にデザインコンサル会社といっても、支援内容や関わり方には違いがあります。相談する段階で「どう関わってくれるのか」「どこまで責任を持ってくれるのか」といった点を確認しておくと、プロジェクト開始後の齟齬を防げます。
【まとめ】デザインコンサルティングの活用で「事業成功」を目指そう
本記事では、デザインコンサル会社の大手・有名・おすすめ10社をご紹介しました。一口にデザインコンサル会社といっても特徴や強みはそれぞれ異なります。自社のニーズに合った会社を見つけて、デザインコンサルティングの効果を最大化しましょう。
グッドパッチでは、デザインの技術を活かして事業戦略の立案から立ち上げまでを広く支援しています。「自社に合ったサポートが分からない」、「プロジェクトをどうまとめれば良いか分からない」など、お悩みに合わせてご支援します。高い熱量とコミット力があり、共創してくれるデザインコンサルティングパートナーをお探しの方は、ぜひグッドパッチへお問い合わせください。