用語解説

コーポレートブランディングとは?メリット・進め方・成功事例まで分かりやすく紹介

本記事は「コーポレートブランディング」の定義や目的、具体的な進め方から成功事例までを網羅的に解説します。

「ブランディングに取り組みたいが、何から手をつければいいか分からない」
「抽象的な理念を語るだけでなく、事業の成長につなげたい」

といった課題はありませんか?

数々の企業のビジネス課題をデザインの力で解決してきたグッドパッチの知見を基に、コーポレートブランディングの基礎から着手すべきタイミングを解説しています。

また、成果につながるコーポレートブランディングに取り組むには社内だけでなく、市場にも目を向けてブランド価値を戦略的にデザインできるスキルも紹介。
ぜひ、具体的な取り組みの参考にしてみてください。

監修者:佐宗 純|株式会社グッドパッチ Design Division General Manager / Brand Experience Director
NTTドコモビジネスに入社後、デザイン思考を活用した新規事業開発に従事。2015年2月に株式会社グッドパッチに入社し、シリーズA~上場のスケールアップを経験。デザインツールの営業・CSを担当後、デザイナー特化型HR事業 ReDesignerを立ち上げ6年間事業責任者を務めグッドデザイン賞を受賞。その後、Enterprise SaaSのGMを務める。フランスの経営大学院 HEC ParisでMBAを取得後、現在に至る。

目次

コーポレートブランディングとは?

コーポレートブランディングは「企業の姿勢や社会への存在価値を中長期に発信する経営戦略」

コーポレートブランディングとは、企業の姿勢や社会への存在価値を中長期的に発信する経営戦略です。顧客や従業員、株主などのステークホルダーから共感や信頼を獲得するための活動ともいえるでしょう。

コーポレートブランディングは単なる企業のイメージ向上施策ではなく、企業の持続的な成長を実現する根幹となる取り組みなのです。

コーポレートブランディングの定義

コーポレートブランディングは企業自体を1つのブランドとして定義し、定義したブランド価値を社内外に浸透させる活動です。

インナーブランディング アウターブランディング
社内の従業員に向けて企業理念や行動指針を浸透させる取り組み 社外の顧客や取引先に向けて企業の魅力を発信する取り組み

企業の理念やビジョンを中核に据え、すべての事業活動やコミュニケーションについて、上記のような「インナーブランディング」と「アウターブランディング」の両面で一貫性のある取り組みを行います。

市場での独自のポジションを確立している企業の多くは、従業員への「インナーブランディング」に力を入れることで、顧客や取引先の接点でも「アウターブランディング」が一貫し、両面の取り組みが有効に連携しているのです。

コーポレートブランディングが重要な理由

社会変化 企業にもたらす影響
AIの進化により市場の成熟化とコモディティ化が加速 商品やサービス単体での差別化が困難になる
人材の流動化と採用競争の激化 優秀な人材が「企業理念や価値観」で働く場所を選ぶ傾向が強まる
SNSの普及による情報の透明化 企業の姿勢や活動が瞬時に拡散され、一貫したイメージ構築が求められる

現代では、上記のような市場や社会の変化にあらゆる企業がさらされており、コーポレートブランディングの重要性が増しています。

特にAIツールの進化により、製品・サービス開発の生産性が上がり、技術スペックが横並びの飽和状態に向かっている現状は、企業の独自性が失われる危機に直面していると言えるでしょう。

市場や社会の変化に対応し、持続的に成長するためには、ユーザーに情緒的に選ばれ、愛され続けるだけの企業全体の魅力が必要不可欠です。

商品やサービスの機能的価値や価格だけでなく、企業の想いや存在意義、社会的価値といった他企業やAIで代替できないストーリーを伝えられれば、顧客や未来の従業員から選ばれる存在になるのです。

コーポレートブランディングと混同される用語の違い

コーポレートブランディングと混同される用語の違い

ここでは、コーポレートブランディングと混同されやすい上記2つの用語の違いについて解説します。

サービスブランディングとの違い

サービスブランディングは、以下のような特定の製品やサービスそのものを対象とするブランディング活動です。プロダクトブランディングと呼ばれることもあります。

  • 製品やサービス
  • コミュニケーションツール
  • サービスLP
  • 広告
  • 動画
  • パンフレット
  • 資料
  • ポスターなど

サービスのコンセプトやターゲット、市場での位置付けを定めてマーケティング施策を展開します。企業の未来や存在意義などの、より大きな枠組みを扱うコーポレートブランディングを土台とした、特定の製品やサービスにひもづく一領域と考えられるでしょう。

なお、サービスブランディングについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。

【関連記事】差別化とユーザー増のカギになるサービスブランディングとは?メリットと進める上での注意点

採用ブランディングとの違い

採用ブランディングは求職者を対象とし、企業の魅力を伝えて人材獲得を目指す活動です。企業の理念や働きがいなどを発信し、入社後のミスマッチを防ぐ役割があります。

社員インタビューやブログ、SNSなどで積極的に発信活動を行いましょう。企業の魅力を過剰にアピールするのではなく、日常のリアルな様子を伝えることを心がけておくと、ミスマッチを防ぎやすいです。

採用ブランディングは、企業全体の価値を高めるコーポレートブランディングの枠組みの中に含まれる、施策の一つと位置付けられます。

コーポレートブランディングの目的とビジネスメリット

コーポレートブランディングの目的とビジネスメリット

コーポレートブランディングの目的とメリットを上記の4つで解説します。

競争優位性を生む「選ばれる理由」の確立

コーポレートブランディングの目的やメリットの1つ目は、競争優位性を生む「選ばれる理由」を確立できることです。

コーポレートブランディングの取り組みにより確立された企業ブランドは、プロダクトやサービスの価格以外の付加価値を生み出します。

顧客がブランドに対して信頼や共感を抱けば「この会社だから購入する」といった選択につながるでしょう。安定した収益基盤を構築できるコーポレートブランディングの取り組みは、他社との差別化を実現し、市場における独自のポジションを強固にするメリットがあるのです。

企業文化の共通認識による強固な組織づくり

コーポレートブランディングの目的やメリットの2つ目は、企業文化の共通認識による強固な組織づくりができる点です。

企業の理念やビジョンが従業員に浸透すると、自社への誇りや仕事への意欲が高まります。従業員は自分の業務が企業の目指す方向に貢献していると実感でき、生産性向上や職率低下などの具体的な成果に結びつくのです。

さらには従業員一人ひとりの行動がブランドを体現する存在となり、組織全体のパフォーマンス向上につながるでしょう。

優秀な人材を惹きつけ、採用力が強化

コーポレートブランディングの目的やメリットの3つ目は、採用力が強化されることです。魅力あるコーポレートブランディングに基づいた採用施策を続けていくことで、企業の理念やビジョンに共感する求職者が集まりやすくなります。

応募者数の増加だけでなく、自社の文化に合致した優秀な人材を獲得できる可能性が高まるでしょう。さらには採用活動におけるミスマッチを減らし、入社後の定着率向上にも良い影響を与える効果も期待できます。

社会的信頼性の獲得により株価が向上

コーポレートブランディングの目的やメリットの4つ目は、社会的信頼性の獲得により株価が向上することです。

Kantar BrandZの過去20年にわたる調査によると、ブランド価値の高い企業はS&P500平均よりも190%高い株価で推移していることが分かりました。

一貫した情報発信と誠実な事業活動は、社会的な信頼性を高めます。顧客や取引先だけでなく、金融機関や投資家などステークホルダー全体からの評価が向上するでしょう。投資家が投資先企業の将来性を判断する際に、企業の姿勢や社会的な存在価値は大きな意味を持ちます。

コーポレートブランディングによりそれらが明快になり、成長が期待できる企業として信頼を獲得できれば、円滑な資金調達や新たな事業提携の機会を創出し、経営の安定化に貢献します。

コーポレートブランディングに着手すべき4つのタイミング

コーポレートブランディングに着手すべきタイミングについて上記の4つで解説します。

1.既存事業の壁を突破し、企業イメージを刷新したい

コーポレートブランディングに着手すべきタイミングの1つ目は、既存事業の壁を突破し、企業イメージを刷新したい場合です。

既存事業の成長が頭打ちになっていたり、市場からのイメージが実態と乖離しているタイミングは、コーポレートブランディングに取り組むことで新たなステージへ飛躍するチャンスです。「選ばれる理由」を再定義し、企業イメージを刷新することが、競合との差別化や事業の再成長を促すでしょう。

事業戦略の大きな変革を目指す際に、コーポレートブランディングは社内外にその意志を示す、新たな旗印の役割を果たします。企業の未来像を明確に打ち出せれば、ステークホルダーの期待感を醸成し、変革への理解と協力を得やすくなるでしょう。

2.新規事業の立ち上げに向け、企業の存在意義を明確にしたい

コーポレートブランディングに着手すべきタイミングの2つ目は、新規事業の立ち上げのため企業の存在意義を明確にしたい場合です。

企業の持続的な成長には、顧客ニーズの変化を捉えた新規事業の立ち上げが不可欠です。新しい事業を始める場合、改めて企業の存在意義を定義し直し、事業の方向性を定める必要があります。

確固たる企業ブランドは、新しい市場に参入するときの信頼性の証となり、事業の円滑なスタートを後押しするでしょう。

3.組織変革や企業体質の改革のため、企業の価値観を再定義したい

コーポレートブランディングに着手すべきタイミングの3つ目は、組織変革や企業体質の改革のため企業の価値観を再定義したい場合です。

従業員数の増加や事業の多角化、組織再編や経営統合などの組織変革に伴い、組織の一体感が薄れるタイミングがあります。組織変革の局面では、企業としての価値観を再定義し、全従業員が共有する行動指針を明確にする必要があります。

コーポレートブランディングによって企業の価値観を再定義すれば、従業員の意思決定の土台を固め、自律的な行動を促すだけでなく効果的な人材育成の基盤にもなるでしょう。

4.ブランドイメージを再構築する必要がある

コーポレートブランディングに着手すべきタイミングの4つ目は、ブランドイメージを再構築する必要がある場合です。

かつては有効だったブランドイメージが、市場環境や顧客の価値観は時代とともに変化し、陳腐化してしまうケースは少なくありません。市場や顧客ニーズの変化に対応し、ブランドイメージを再構築する必要がある場合にも、コーポレートブランディングは有効です。

リブランディングの取り組みにより、企業が現代の顧客ニーズに応え続ける存在である点を示し、新たな顧客層の獲得を目指せるのです。

コーポレートブランディングの進め方(8ステップ)

コーポレートブランディングの進め方(8ステップ)

ステップ 概要
1.リサーチ・インサイト導出 経営者や従業員へのリサーチや、市場、顧客を分析し、自社の現状と課題を客観的に把握する
2.組織・事業価値の明確化 リサーチ結果を基に、自社ならではの独自の価値や強み(ブランドコア)を言語化する
3.社名/パーパス/VMV策定 社名、パーパス(存在意義)、ビジョン(未来像)ミッション(使命)バリュー(行動指針)を策定する
4.クリエイティブ開発 ブランドコアをロゴ、タグライン、ブランドカラー、フォントなど視覚的な要素に落とし込む
5.コミュニケーションツール開発 ウェブサイト、会社案内、名刺など、統一感のあるツールを制作する
6.インナーブランディング 研修・ワークショップや社内報などを通じて、ブランド価値を従業員に浸透させる
7.アウターブランディング 広告や広報活動を通じて、社外のステークホルダーへブランドを発信する
8.改善・リブランディング 効果測定を定期的に実施し、市場の変化に合わせてブランドを改善する

コーポレートブランディングで成果を上げるためには、上記8つのステップに沿って体系的なプロセスで進める必要があります。それでは、その手順をステップごとに解説していきましょう。

1.リサーチ・インサイト導出

コーポレートブランディングを進める最初のステップは、リサーチ・インサイト導出です。

コーポレートブランディングを進めるためには、ブランドのコアとなる、企業の本質や内側にある思想の言語化を行う必要があります。そのためにまずは、企業とターゲット(顧客)の両方の視点からリサーチを行うことで、「内側の理想」と「外側の期待」が一貫したブランドの構築につなげます。

具体的には、以下のような手法が有効です。

  • 社内インタビュー
  • 従業員へのアンケート
  • 顧客インタビュー
  • 外部環境リサーチ

経営層だけでなく従業員を巻き込みながら、自社らしさや強み、課題を整理し、ありたい姿を見つめ直すことで、企業が本来持つアイデンティティーを紐解きます。

並行して、市場における自社の立ち位置や競合の動向、顧客が自社に何を求めているかなどを分析し、両者の接点から企業インサイトを導き出していきます。

【関連記事】定性調査とは?定量調査との違い・種類・メリット・やり方・注意点・事例を簡単に解説

2.組織・事業価値の明確化

ブランドコア 企業の本質的価値
ブランドストーリー ブランドコアの背景にある想い
ブランドステートメント ブランドとしての約束

コーポレートブランディングを進めるための2つ目のステップは、組織・事業価値の明確化です。

リサーチで明らかになった企業インサイトを基に、自社が提供する独自の価値を言語化し、あらゆるブランド体験の軸となる「ブランドコア」を定義します。
また同時に、ブランドコアの背景にある「想い」を伝える「ブランドストーリー」や、ブランドとしての約束「ブランドステートメント」を策定することで、ターゲットや従業員の共感や納得感が大きく変わります。

組織・事業価値の明確化のプロセスは、他社にはない強みや顧客から選ばれる理由を言語化するための重要な作業です。組織全体で共有できる普遍的な価値を見つけ出せれば、次からの作業がスムーズに進むでしょう。

3.社名パーパスVMV(ビジョン・ミッション・バリュー)策定

社名 企業の「らしさ」を伝えるネーミング
パーパス 企業の社会における存在価値
VMV 企業が目指す未来像である「ビジョン:V」
社会における使命である「ミッション:M」
従業員が日々意識すべき行動指針である「バリュー:V」

コーポレートブランディングを進めるための3つ目のステップは、社名、パーパス、VMV(ビジョン・ミッション・バリュー)の策定です。

ステップ2までで明確にした「ブランドコア」を基に、企業活動に合わせた形で言語化し、企業の方向性や行動規範を示します。パーパスやVMVの延長上に「ブランドストーリー」を据えることで、ブランドの想いが一貫してターゲットに伝わりやすくなるでしょう。

社名・パーパス・VMVを作成する場合は、従業員とともに、社内でビジョンワークショップを企画する方法も有効な手段です。

4.クリエイティブ開発

ロゴ 企業の「らしさ」を図案化
ブランドパーソナリティ 企業の「らしさ」を分かりやすく擬人化
タグライン 企業の「らしさ」を端的に表現した言葉
ToV(トーンオブボイス) 顧客とコミュニケーションを取る際の言葉づかい
ブランドガイドライン 企業の「らしさ」を正しく表現するルール

コーポレートブランディングを進めるための4つ目のステップは、クリエイティブ開発です。

ブランドの核にある想いを、クリエイティブ開発により、触れた瞬間に直感的に伝わる「かたち」や「ことば」に置き換えていきます。色やフォントなどの視覚表現から言葉遣いに至るまで、ブランドの一貫した振る舞いとして整え、ターゲットの心に自然と届く設計を心がけましょう。

具体的には、企業の象徴となるロゴマーク、ブランドの「らしさ」を伝えるタグライン、世界観を示すブランドパーソナリティやToV(トーンオブボイス)、ブランドガイドラインなどを開発します。

なお、クリエイティブ開発は、企業のあり方を内外に示し、一貫したイメージを構築するコーポレートアイデンティティー(CI)の設計と深く関わることも把握しておきましょう。

コーポレートアイデンティティー(CI)は以下の3つの要素で設計されます。

要素 英語表記 内容説明
1.理念 マインド・アイデンティティー(Mind Identity) ・企業の想いや使命を定義する部分 ・企業が「なぜ存在するのか」を明確にする
2.行動 ビヘイビア・アイデンティティー(Behavior Identity) ・理念を日々の行動や取り組みに反映させる ・企業文化や従業員の行動指針に表れる
3.視覚表現 ビジュアル・アイデンティティー(Visual Identity) ・ロゴ、ブランドカラー、フォントなどで企業の理念や個性を視覚的に表現する

クリエイティブの一貫性により、統一された世界観のブランドイメージが想起されるようになれば、社会からの信頼や共感の獲得につながるでしょう。

5.コミュニケーションツール開発

コーポレートブランディングを進めるための5つ目のステップは、コミュニケーションツール開発です。開発したクリエイティブを、顧客や社会とのコミュニケーションにつなげるための開発をする段階に進みます。

コミュニケーションツール開発のプロセスには、企業の顔となるウェブサイトや会社案内パンフレット、従業員が使用する名刺やプレゼンテーション資料などを含みます。すべてのツールで統一された体験になるように開発することが重要です。

なお、ステップ1の「リサーチ・インサイト導出」から「コミュニケーションツール開発」までの作業が完了したら、実際にブランディング活動を始める準備が整ったといえるでしょう。

6.インナーブランディング

コーポレートブランディングを進めるための6つ目のステップは、インナーブランディングです。

ステップ1〜5で定義・可視化したブランドの土台を、社内へと浸透させましょう。ブランドを最も体現すべき存在は、日々の業務を通じて顧客と接する従業員一人ひとりです。策定したVMVやブランドの世界観を、社内報やワークショップ、評価制度などを通じて全従業員に浸透させます。

インナーブランディングが成功すれば、従業員は自社ブランドに誇りをもち自律的に行動してくれるでしょう。従業員の意識と行動の変化が、次のアウターブランディングを成功させるためのポイントです。

7.アウターブランディング

コーポレートブランディングを進めるための7つ目のステップは、アウターブランディングです。

インナーブランディングで固めたブランドの価値を、社外へ向けて発信していきます。ウェブサイトや広告、SNS、広報活動などのあらゆるタッチポイントで、一貫したブランドイメージを社会に定着させることが目的です。

なおアウターブランディングは、顧客や取引先、株主、求職者など、社外のすべてのステークホルダーを対象とします。

社内で育まれたブランドへの誇りや高い意識は、優れた商品や心のこもった顧客対応として表れ、アウターブランディングの効果を高められるでしょう。

また、アウターブランディングによって社員に企業への誇りが生まれ、さらなるインナーブランディングへと好循環が生まれる場合もあります。

8.改善・リブランディング

コーポレートブランディングを進めるための8つ目のステップは、改善・リブランディングです。

ブランディングは一度構築したら終わりではなく、定期的に見直しと改善を繰り返す必要があります。市場環境や事業の成長によって、最適なブランディングは常に変化するからです。継続的な効果測定によりブランドの現状を把握し、必要であればリブランディングも検討しましょう。

グッドパッチが支援したコーポレートブランディングの成功事例4選

会社 概要
Muture(ミューチュア) 丸井グループの組織変革・新規事業創出のために設立された、新会社Mutureのコーポレートアイデンティティーを策定
メディフォード 事業再編によりカルチャーの違う2社を1つの会社としてまとめ上げる、社名とロゴの策定、ミッション・ビジョン、ブランドムービーの制作を支援
双日テックイノベーション 社名変更を機にブランドコンセプトを整理し、ワークショップなどで組織に浸透させた。キービジュアルやブランドサイトの制作も支援
森永製菓 2024年の「中期経営計画書」のビジュアルデザインを制作し、社内外へのブランドメッセージ発信強化を支援

グッドパッチの支援により、コーポレートブランディングで成果を上げた事例を上記の4つで紹介していきます。

1.Muture(ミューチュア)

1.Muture(ミューチュア)

出典:Muture|新会社設立をパーパス策定から支援

丸井グループとグッドパッチの合弁会社である株式会社Mutureは、設立当初、社名やパーパス(存在意義)さえ決まっていない状態でした。異なるカルチャーをもつ親会社から集まったメンバーの想いを一つにし、ゼロから企業としてのアイデンティティーを構築する必要がありました。

グッドパッチは設立準備段階から伴走し、メンバーのWILL(意志)を引き出すワークショップを実施。

内側から生まれる想いを起点に、パーパスの策定からロゴ、ウェブサイトなどのブランドアセット開発までを一貫して支援しました。

その結果「相利共生」というキーワードから「すべての個性が尊重され、ありたい姿でいられるmutualism(相利共生)の未来を創る」というパーパスと社名「Muture」を決定しました。

メンバーの想いを核にブランドを構築し、事業の基盤をデザインした事例です。

【関連記事】Muture|新会社設立をパーパス策定から支援

2.メディフォード

2.メディフォード

出典:メディフォード|事業再編で生まれた新会社「メディフォード」のブランディングプロジェクト

PHCホールディングス株式会社は、事業再編により新会社「メディフォード」を設立しました。

グッドパッチによる支援前は、事業もカルチャーも異なる2社を統合し、一つの組織としてまとめることが大きな課題でした。この課題に対し、グッドパッチは社員を巻き込んだワークショップの支援を開始。

新会社の「ありたい姿」を共に描き、社名とロゴの策定、ミッション・ビジョン、ブランドムービーの制作までを支援しています。
専門性が高く、かつ信頼性が求められる事業領域において、企業の姿勢と未来への約束を込めたブランドアイデンティティーを構築しました。

制作したブランドムービーは採用活動で応募者の感動を呼び、入社につながるなど、社内外に大きな成果をもたらしています。見えない想いを形にし、組織の強固な基盤を構築した事例です。

【関連記事】メディフォード|事業再編で生まれた新会社「メディフォード」のブランディングプロジェクト

3.双日テックイノベーション

3.双日テックイノベーション

出典:双日テックイノベーション|社名変更を機に再構築したブランド戦略

双日テックイノベーション(旧・日商エレクトロニクス)は、2024年7月、社名変更を機にブランドの再構築に挑みました。
しかしグッドパッチの支援前は、事業部ごとに価値観が異なり、全社で統一されたアイデンティティーが確立されていないというインナーブランディングの課題を抱えていました。

この課題に対し、グッドパッチは社員を巻き込んだワークショップから支援を開始。グッドパッチはブランドの核となる言葉を磨き上げ、ワークショップを通じて組織の価値観を共通言語へと昇華させています。

そのブランドコンセプトをキービジュアルやブランドサイトとして視覚化し、社内外への浸透を支援しました。

結果として、社員の79%が業務でのブランド実現をイメージできるまで浸透が進んでいます。歴史ある企業が次のステージへ向かうための変革を、ブランディングの側面から力強く後押しした事例です。

【関連記事】双日テックイノベーション|社名変更を機に再構築したブランド戦略

4.森永製菓

4.森永製菓

出典:森永製菓|中期経営計画書で「らしさ」の浸透を促すビジュアルデザイン

森永製菓株式会社は、社内外に効果的に中期経営計画の内容を発信するために、中期経営計画書の伝え方の改善を求めていました。しかし、既存のデザインでは想いを直感的に伝える表現が難しく、情報発信のあり方に課題を抱えていました。

グッドパッチは森永製菓の「意志」「らしさ」を適切に伝える点を意識し、同社の2024年の中期経営計画書のビジュアルデザインをサポート。複雑な経営戦略を、ステークホルダーが直感的に理解できるデザインに落とし込み、企業の未来像に対する共感を醸成することを目指しました。

【関連記事】森永製菓|中期経営計画書で「らしさ」の浸透を促すビジュアルデザイン

コーポレートブランディングは、ブランディング会社への相談がおすすめ

ここまでコーポレートブランディングの概要や目的、メリットや進め方を解説しましたが、成果を出すためには専門知識と客観的な視点が不可欠です。

社内リソースだけでコーポレートブランディングを進めても、限界を感じることもあるかもしれません。コーポレートブランディングをスムーズに進めるためには、実績豊富な専門のブランディング会社に相談し、パートナーとして協力を仰ぐ選択肢も有効です。

外部の視点を取り入れることで、自社だけでは気付けなかった課題や新たな可能性を発見できるでしょう。

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最適なブランディング会社を見極める3つのポイント

ここでは、最適なブランディング会社を見極めるポイントを上記3つで解説します。

1.自社の目的や課題にあった実績があるか?

最適なブランディング会社を見極めるポイントの1つ目は、自社の目的や課題に合う実績があるかどうかです。具体的には、ブランディング会社のウェブサイトで公開されている実績を確認してみましょう。

ただし、実績の数だけを見るのではなく、自社と同じ業界での支援経験や、類似した課題を解決した事例があるかをしっかり確認します。自社の目的との親和性が高い実績を持つ会社を選べば、業界特有の課題に対する深い理解と、的確なアプローチが期待できるでしょう。

2.長期的に伴走できるパートナーか?

最適なブランディング会社を見極めるポイントの2つ目は、長期的に伴走できるパートナーかどうかです。

ブランディングは戦略を立てて終わりではなく、具体的なデザインやコミュニケーションに落とし込み、社内外に浸透させる実行力が求められます。

ブランディング会社を選定する場合、長期的な視点でプロジェクトの実行段階まで伴走してくれるパートナーを選びましょう。一時的な協力関係ではなく、企業の成長を共に目指せる存在であるかを見極めることが重要です。

3.費用体系に納得できるか?

最適なブランディング会社を見極めるポイントの3つ目は、費用体系に納得できるかどうかです。

ブランディングを依頼する際は、複数の会社から見積もりを取り、サービス範囲と費用のバランスを比較検討します。コストの低さだけで判断せずに、費用の内訳を明確にして、納得できる費用体系であるかを確認しましょう。

初期投資だけでなく、長期的な運用まで含めた総コストを考慮して、自社の目的に沿った費用対効果が得られるかを見極めることが重要です。

コーポレートブランディングを成功させて、組織と事業を成長させよう

本記事では、コーポレートブランディングの定義から目的、具体的な進め方、成功事例までを網羅的に解説しました。

コーポレートブランディングは、単なるイメージ戦略ではなく、企業の根幹を成す経営戦略です。自社の理念や価値を明確にし、社内外に一貫したメッセージを発信し続けることで競争優位性の確立や組織力の強化、社会からの信頼獲得につながります。

「自社での取り組みに課題を感じている」「何から手をつければ良いかわからない」といった悩みを抱えている場合は、ぜひお気軽にグッドパッチへご相談ください。
グッドパッチはこれまで多くの企業のブランド構築をデザインの力で支援してきました。ブランド起点の事業と組織の成長をともに実現していきましょう。

AI時代にブランド起点で事業と組織を成長させる

世界観が統一されたブランド体験をデザインし、事業を次のステージへ「Brand-Led Growth」

AI時代に企業の独自性が失われ、ブランドが弱くなり、ユーザーから選ばれなくなる課題をブランドエクスペリエンスデザインの力で解決します。

このような方におすすめです

  • ・機能や価格ではない、“選ばれる理由”をつくりたい
  • ・企業のらしさや想いが表現しきれておらず、ブランド発信がバラバラ
  • ・買収や統合、組織再編を経て新しい一体感を築く必要がある

コーポレートブランディングに関するよくある質問

Q1.コーポレートブランディングを分かりやすく説明すると?他のブランディング用語との違いは?

コーポレートブランディングは、企業そのものをブランドとして捉え、その価値を高める経営戦略です。
特定のプロダクトを対象とする「サービスブランディング(プロダクトブランディング)」や、求職者を対象とする「採用ブランディング」は、コーポレートブランディングという大きな枠組みの中に含まれる施策の1つです。

Q2.AI時代にブランディングが重要だと言われるのはなぜ?

AIの普及により、製品・サービス開発のハードルが下がり、機能が横並びになった競合が増えて、市場競争が激化。商品やサービス単体での独自性を出すことが困難になりつつあるからです。
人は機能やスペックではなく、「ストーリーや関係性」で製品・サービスを選ぶ時代になっています。そのため、ストーリーや関係性による価値を構築する「ブランディング」は、重要な経営課題だと言えます。

Q3.コーポレートブランディングに取り組むメリットは?

コーポレートブランディングのメリットと概要、主な効果は以下の4つであり、企業の持続的な成長に不可欠な要素といえます。

目的・メリット 概要 主な効果
1.競争優位性を生む「選ばれる理由」の確立 コーポレートブランディングにより、価格以外の付加価値を創出し、顧客の信頼や共感を得る 他社との差別化、安定した収益基盤、独自ポジションの確立
2.企業文化の共通認識による強固な組織づくり 理念やビジョンの共有が従業員の誇りと意欲を高め、組織の一体感を強化 生産性向上、離職率低下、ブランド体現によるパフォーマンス向上
3.優秀な人材を惹きつけ採用力が強化 ブランドに共感する求職者を惹きつけ、文化適合度の高い人材を確保 採用ミスマッチの減少、定着率向上、採用効率の改善
4.社会的信頼性の獲得により資金調達力が向上 誠実な情報発信と事業活動で社会的信頼を高める 金融機関・投資家からの評価向上、資金調達円滑化、経営の安定化

Q4.コーポレートブランディングに取り組む手順は?

グッドパッチが考える手順は8ステップに分かれており、各ステップの項目と概要は以下のとおりです。

ステップ 概要
1.リサーチ・インサイト導出 経営者や従業員へのリサーチや、市場、顧客を分析し、自社の現状と課題を客観的に把握する
2.組織・事業価値の明確化 リサーチ結果を基に、自社ならではの独自の価値や強み(ブランドコア)を言語化する
3.社名 / パーパス / VMV策定 社名、パーパス(存在意義)、ビジョン(未来像) / ミッション(使命) / バリュー(行動指針)を策定する
4.クリエイティブ開発 ブランドコアをロゴ、タグライン、ブランドカラー、フォントなど視覚的な要素に落とし込む
5.コミュニケーションツール開発 ウェブサイト、会社案内、名刺など、統一感のあるツールを制作する
6.インナーブランディング 研修・ワークショップや社内報などを通じて、ブランド価値を従業員に浸透させる
7.アウターブランディング 広告や広報活動を通じて、社外のステークホルダーへブランドを発信する
8.改善・リブランディング 効果測定を定期的に実施し、市場の変化に合わせてブランドを改善する

体系的なプロセスで進めていけば、プロジェクトが成果につながりやすくなるでしょう。

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