ビジネスにおける「デザイン」の重要性が認知され、ニーズが高まる中、グッドパッチでは多くの学生にデザインの面白さを体感してほしいという想いから、今年も内定直結型のサマーインターンシップを開催しました。

今回のプログラムでは、UIデザイナーとUXデザイナーがチームを組み、コンセプト設計からUIデザインまでを体験。全国から集まった24人の学生が、実務さながらのプロセスに挑戦する3日間となりました。

このインターンで私たちが目指したのは、単なる「就活のための場」ではなく、デザインの本質を知ってもらい「グッドパッチでデザインがしたい」と思えるような体験を届けること。この記事では、その熱気あふれる3日間の様子をお届けします。

インターン概要

学生たちは、新規事業開発チームのUI/UXデザイナーという役割を担い、実現可能性のある新規事業を社内ディレクターに提案し、承認と予算を獲得することをゴールに設定しました。

現場のデザイナーと同じ目線で企画から提案までを担う体験を通じて、既存の枠組みにとらわれず、ユーザー起点で価値を再定義する挑戦に臨みました。短い期間ながら、実務さながらのプロセスを踏む構成になっています。

取り組むテーマ
チケットサービス市場における既存プロダクトでは解決されていない課題を見つけ、他サービスにはない新しいユーザー体験を提案せよ

スケジュール
DAY1(8/1): 課題発表・UXデザイン講義
中間レビュー(8/7・8/8): メンターによるフィードバック
DAY2(8/12): UIデザイン講義・UIデザインの作成
DAY3(8/13): 最終プレゼンテーション

コンセプト設計からUIデザインまでを一気通貫で体験

DAY1:課題発表・UXデザイン講義

初日はオンライン開催。自己紹介やアイスブレイクから始まり、場がほぐれたリラックスした雰囲気の中でスタートしました。午前中は、デザインプロセスの基本に加え、プロジェクトをスムーズに進めるためのファシリテーションや合意形成の方法をインプット。午後はいよいよ課題テーマの発表とUX講義へと進みました。

オンライン講義の様子

講義では、チームごとにデスクトップリサーチから取り組み、調査設計やインタビュー準備、さらにはパイロットテストまでを実践。集めた情報を整理しながら、「解決すべき課題」と「提供したい価値」を言語化するところまでを目指し、次のステップにつながる土台を築いていきました。

オンラインでのUX講義の様子

学生からは「頭で理解していたUXプロセスを実際に体験することで、デザインの面白さと難しさを同時に感じた」「インタビューや分析のスキルに加え、UXデザインを専門とするメンターとの議論を通じて、これまでにない視点を得られた」といった声が寄せられ、学びと発見にあふれる1日となりました。

中間レビュー:コンセプトを磨く

DAY1とDAY2の間には数日間のリサーチ期間を設け、学生たちは各自ユーザーインタビューを重ねながらコンセプト設計を進めました。そして迎えた中間レビューでは、各チームが途中成果を持ち寄り、UX/UIメンターから実践的なフィードバックを受けました。

メンターからは、 「そのコンセプトで本当に解決したいユーザーの課題は合っているのか?」「インタビューから読み取れる気づきは、実は別の方向性を示しているのでは?」といった鋭い問いが次々に投げかけられました。

学生たちはそのフィードバックを受けて、大きく方向転換するチームもあれば、「このままで進んでいい」と確信を深めるチームもありました。試行錯誤を重ねながら粘り強くブラッシュアップしていく姿に、メンターも思わず感嘆する場面がありました。

DAY2:UIデザイン講義・UIデザインの作成

課題発表から2週間弱、DAY2からはオフライン開催。遠方からの参加者もグッドパッチオフィスに集まり、対面ならではの熱気と一体感の中で講義とワークが進みました。

講義の様子

最初の講義テーマは「UIデザイナーはどうプロダクト開発に向き合うのか」。プロジェクトで成果を出すとは何か、デザイナーに求められる姿勢とはどんなものかを考えながら、全員でのワークを実施しました。

続いて、DAY1で築き上げたコンセプトを具体的なUIへと落とし込むプロセスに挑戦。学生の皆さんには「コンセプトを体現するUIデザインをつくること」 にチャレンジしていただきました。「魅力を伝えるミニマムなUIはどう生み出せるのか」「どんなUIがコンセプトを適切に表現できているのか」といった視点を踏まえ、見た目の美しさだけではなく、体験に直結するUIの設計に取り組みました。

ワークの様子


情報の優先度をどう捉え、どのように画面に落とし込むか。チームで試行錯誤を重ねながらブラッシュアップし、「コンセプトを形にする」濃密な1日となりました。

DAY3:最終プレゼンテーション

いよいよ迎えた最終日。DAY1から積み上げてきたリサーチ、コンセプト設計、UIデザインをまとめ、新規事業提案として発表する時間です。会場には社内ディレクター役として執行役員の石井、クリエイティブディレクターの栃尾が参加。さらに多くの社員も駆けつけ、メンターもドキドキしながら学生たちの挑戦を見届けました。

プレゼンテーションの様子

各チームは「誰のために、どんな課題を解決するのか」をはっきり示しながら、短期間で練り上げたコンセプトとUIデザインを堂々と発表しました。

質疑応答ではディレクター陣から、「事業者にとってのメリットはどうなるのか?」「既存サービスとどう差別化できるのか?」といった実践的な質問が次々に飛び交い、会場は熱気に包まれました。

プレゼンテーションの様子

そして見事、社内ディレクター役から「試す価値がある!」と選ばれたチームの案はこちら!「今日と明日のイベントに出会える:キョウミル」というアイデアです。

好奇心旺盛な50代女性をターゲットに、複雑な検索や入力をせずにイベントを見つけて予定を埋められるサービス。シンプルな購入フローで、前日・当日のチケット予約体験をスムーズにします。

社内ディレクター役に選ばれたサービスアイデア「今日と明日のイベントに出会える:キョウミル」

石井からは「リスクを取る潔さが良かった」「UIの情報の削り方が明確だった」とのコメントがあり、栃尾からも「プレゼンが分かりやすく、チームが目指したいことが明確に伝わった」と高評価。

執行役員の石井(左)とクリエイティブディレクターの栃尾(右)

最終的に、どのチームも短期間とは思えないほどの完成度で提案を仕上げ、グッドパッチとしても学生のポテンシャルとアウトプットの高さを強く実感する一日となりました。

社内ディレクター役からアイデアが選ばれたチーム

参加した学生の皆さんの声

今回のサマーインターンを終えた学生の皆さんからは、多くの学びや気付きの声が寄せられました。その一部をご紹介します。

・「良いものを作る」ことに本気であること、それが評価される雰囲気であることが伝わってきました。また、みなさんがそれぞれ専門知識を磨き続けてていて、それを生かして働かれているであろうことも伝わってきて、パワフルさに惹かれました。

・今までで1番成長したなと思えるインターンでした。短期集中でこんなにやりきった!と思えたのでこれからも同じ速度で成長していきたいな、と思います。

・自分自身の外から見た変化はあまりないかもしれないけれど、気付きが本当に多く、これからこうしていこうと意識することだらけでした。また、メンターの方の知識量が凄すぎて、これからもっと頑張ろうとやる気がすごく出ました。また、UIの講義を聞いて私も魅力的なUIを作ってみたいという気持ちが高まりました。

・ワークの内容がとても濃く、多くの新しい知見を得られました。大学ではなかなかUI・UXを繋げる間の流れやUXにおいてどれくらいの密度で体験設計をすべきなのかを明確に学ぶことはできていなかったため、実務としてUI・UXデザイナーをやられているメンターさんから細かいところまでFBをいただける機会は滅多にないです。インターンで得た学びがそこで終わるのではなく、今後の自身の制作活動や将来にまでつなげられるような学びを多く得られました。

参加者に贈ったノベルティに込めた思い

昨年に引き続き、UIデザインチームでは、参加してくれた学生の皆さんに向けてオリジナルノベルティを制作しました。

昨年は「開けた瞬間にワクワクする」体験を目指したボックスを用意していたのですが、今年はさらにパワーアップ。普段使いできて、それでいてよく見ると「あ、グッドパッチだ」と分かる。そんなこっそりとブランドを感じるバランスを狙った実用性と遊び心を両立させた6つのアイテムを用意しました。どれも日常の中で自然に使え、ふとした瞬間にグッドパッチを思い出してもらえるように作っています。詳しくはこちらの動画をご覧ください!

最後に

今回のサマーインターンでは、全国から集まった学生たちがコンセプト設計からUIデザインまでを一貫して体験、実務さながらのプロセスに挑戦しました。

参加者からは「デザインの難しさと楽しさを同時に味わえた」「これまでで一番成長できた」という声が多く寄せられ、私たちにとっても大きな喜びとなりました。

学生のみなさんにとっては、大変な場面も少なくなかったと思います。ですが、本気でデザインに向き合い、フィードバックを受け止めて粘り強く改善していく姿からは強い熱量が伝わってきました。その姿勢に運営やメンターも感化され、大きな力をもらった3日間でした。

このインターンで私たちが目指したのは、単なる就活のためのプログラムではありません。「グッドパッチでデザインがしたい」という想いが芽生える体験を届けること。今回のプログラムを通じて、その想いが確かに皆さんに伝わったと実感しています。

サマーインターンは来期も開催予定です。詳細は今後発表していきますので、興味を持ってくださった方はぜひ続報を楽しみにしていてください。そして、2027年卒の新卒採用募集も実施中です。グッドパッチでデザインの力を発揮したいと考えている方は、ぜひこの機会にご応募ください。

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