従業員エンゲージメントを高めよう!Goodpatchのチームビジョンデザインワークショップとは
Goodpatchでは、組織にデザインをインストールできるさまざまなワークショップを実施しています。
今回は中でも、このような課題を抱えている企業の事業責任者、マネージャーやリーダーの方にオススメの「チームビジョンデザインワークショップ」についてご紹介します。
- チーム(部署・組織)が向かう方向を定めたい
- チーム(部署・組織)に一体感を作りたい
- チームメンバーに主体性を持って行動させたい
- チームメンバーの個性を把握したい。多様性を活かしたい
- チームビルディングをしたい
- 従業員エンゲージメントを向上したい
- 離職率や採用コストを下げたい
チームビジョンデザインワークショップとは?
今回は、上記のような課題に直面しているブラザー工業株式会社 総合デザイン部インタフェースデザイングループのメンバーの中から、6名に参加していただきました。
その際に前提として、階層間の意思疎通を促進するために、下記のような人数構成にしていただきました。
- グループマネージャー:1名
- マネージャー:1名
- リーダー:2名
- メンバー:2名
ブラザー工業株式会社 総合デザイン部インタフェースデザイングループ
ブラザー工業株式会社 総合デザイン部(https://www.brother.co.jp/corporate/design/index.aspx)
製品の操作パネルやPCアプリ、スマホアプリなど、ブラザー製品の使いやすさを実現するUIデザインを担うグループです。
機能仕様の検討、画面遷移図の立案、画面レイアウトやアイコンデザインなど、認知と操作性を考慮したユーザーとの接点をデザインします。
本体操作とアプリ操作の連携も重要と考え、同ジャンル製品においては操作感やグラフィックを統一するなどUI戦略の立案にも取り組んでいます。
ワークショップ実施まで
事前にヒアリングをさせていただき、具体的にこの取り組みを行いたい理由や現在の課題を深掘りしワークショップを設計しました。組織課題に対するワークショップのため、課題解決に前向きなメンバーや熱意のある人に参加いただくため、事前にアンケートを実施するなど準備を進めていきます。
組織課題について数回のヒアリングを行い、その後ワークショップの目的・実施内容を決定
初回の打ち合わせで、組織の課題についてヒアリングを行い深掘した後、グッドパッチが提供しているワークショップの概要をご紹介し、目的・実施内容を決めます。
今回のワークショップでは、組織課題を受けて下記の目的・目標を設定しテーマを「グループの目的となるVision・Mission・Valueを作る」ことをテーマに決定しました。
- 目的:個人・グループとしての目指す所(目標)をクリアにしたい
- 目標:ネクストアクションをイメージし、実行することのできるグループとしてのVision・Mission(共通言語)ができている状態
今回ブラザー工業様と実施したワークショップの全体像はこちら。
具体的なアジェンダは以下の通りです。
Day1
- Employee Experienceについてのセミナーとケーススタディのご紹介
- Vision・Mission・Valueとは何か?
- チームとは何か?
- 個人を知る(ヒストリーマップ)
- 個人の働く上での信念・使命を考える、知る
- 組織で働く上での信念・使命を考える、知る
- チームの理想を描く
- チームの過去を知る
- チームの信念・使命を考える
- チームのVision・Missionを考える
- 一日目の振り返り
Day2
- チームのVision・Missionを見直し、ブラッシュアップをする
- Value(行動指針)を考える
- プレゼンテーション
- ネクストアクションを考える
- 二日間通しての振り返り
ワークショップ Day1
座学形式でEmployee Experienceの重要性と事例をシェア
総合デザイン部や他部門の方、約40名に対してEmployee Experience(以下EX)の重要性についてや「従業員満足度」と「従業員エンゲージメント」の違い、なぜEXが重要視されているのか、世の中の動きやEX向上がもたらす企業の業績への影響、ケーススタディの紹介をしながらEXについての知識を高めていただきました。
参考記事:今だからこそ企業がPeople Experienceに取り組むべき理由
ワークショップの目的とテーマの共有
ワークショップの目的とテーマを共有。参加者全員で目線合わせをしてからスタートします。
アイスブレイク
実際のワークに入る前に、まずはグッドパッチが作ったアイスブレイクアプリを使って「自己紹介」と「今日のチーム名」を作ってアイスブレイクしていきます。
Vision・Mission・Valueとは何か?
Vision・Mission・Valueとは何かを他社事例などを交えながら共通言語として理解していきます。
チームとは何か?
グループとチームの違いやチームビルディングの大切さ、不確実性の高い世の中での「チームで学習する」ことの重要性などを説明し、現状のチームの状態についてディスカッションを交えながら課題を抽出していきます。
個人を知る
普段仕事でコミュニケーションを取っていても雑談していても、その人のことをよく知らないということはよくあるはず。
あらためてメンバーの個性を深く知るために、個人の取扱説明書を共有しながら場の空気を和ませ、ヒストリーマップを元にこれまでの人生の学びや経験、強みや弱み、価値観や興味・関心などを共有し、メンバー通しの理解を深めていきます。
個人の信念・使命を考える
ここではサイモン・シネックさんのゴールデンサークルを元に「Why」から考えることの重要性を学びながら、「個人の信念・使命(Vision・Mission)」と「組織で働く上での信念・使命」「組織のVision・Mission」を結びつけることでエンゲージメントが向上することについて説明します。
そのあと、メンバー個人の人生における「信念や使命」を考え、共有していきます。
その人の価値観や大切にしていること、人生を通して実現したいことや想いなどを知ることができます。
組織で働く上での信念・使命を考える
続いて組織(ブラザー工業様)で働く上での信念や使命を考え、共有していきます。
ここでは個人の信念や使命を元に、組織で働く上でどういった信念や使命を元にコミットしているかを考え言語化し、共有していきます。
このワークを通して、組織でメンバーがどのような考えの元で自己実現したいかを知ることができます。
チームの理想を描く
10年後世の中がどのように変化しているか例題を出しながらイメージを深め、チームの長期的な理想の状態を描いていきます。
組織やチームにおける人と人との関係性やどんなことをやっていたいか、社会の変化とともに変わりゆく組織や仕事についてポジティブに自由にチームのことを自分事化しながら想いのまま描いていきます。
チームの過去を知る
過去の選択があるから今がある。
チームの過去にどんなことが起こり、どんな選択をし今に至ったのか。
その時のエピソードを交えながら、リーダーのチームに対する想いや考え方を共有し、メンバーの視座を上げていきます。
チームの信念・使命を考える
チームの過去や未来のありたい姿を元に、チームの信念・使命とは何かを自分事化し考え、共有していきます。
チームのVision・Missionを考える
チームの信念・使命を元に長期的な視点でVision・Missionを抽象化しながら、ミッションステートメントとして言語化・自分事化し、それぞれのチームへの想いをメンバーに共有していきます。
一日目の振り返り
一日目を通してどんな学びや気づきがあったのか振り返り、二日目のワークの準備をします。
ワークショップDay2
チームのVision・Missionを見直し、ブラッシュアップをする
一日目の振り返りをした後、二日目のスタートはVision・Missionのブラッシュアップ。
複数の単語や文章から一つの言葉(メッセージ)にしていきます。
一日目を通してチームのことを自分事化できているので、一人ひとりの眼差しも変わりディスカッションにも熱が帯びてきます。
Vision・Missionの要素となる単語やチームのコンテクストを抽出しながら、ブラザー工業インタフェースデザイングループらしさとは何かを意識して言葉の見直しや精緻化をしていきます。
Value(行動指針)を考える
Vision・Missionを実現させるためのValue(行動指針)を考えていきます。
「マインドセット」や「チームでのこだわり」「個の成長」「チームワーク」「コミュニケーション」などを意識して、単語や文章を抽出していきます。
共感ポイントや大切にしたい表現(強い・尖ったもの)にしていくために、ディスカッションして意見をぶつけ合っていきます。
参加できなかったメンバーへプレゼンテーション
今回のワークショップでは、インタフェースデザイングループの中から6名の方に参加していただきました。ワークショップに参加できなかったメンバーもいるため、どのようなプロセスを経て、チームのVision・Mission・Valueを言語化するに至ったのかを丁寧にプレゼンテーションしていきます。
二日間に渡るワークショップのプロセスとアウトプットの説明を行いながら、メンバーが自身の言葉で伝えていきます。二日間を通してチームのことを自分事化しているため、自然とプレゼンテーションにチームへの想いや熱が言葉を通して伝わってきます。
ネクストアクションを考える
今回作ったVision・Mission・Valueをさらにブラッシュアップしていく、全体に浸透させていくためのネクストアクションを計画していきます。
二日間通しての振り返り
最後に二日間を通しての振り返りを行います。
自分の信念・使命と組織のVision・Missionを繋げること、Vision・Missionやチームの未来を考えて共通言語を作ること、メンバーの個性・価値観を理解することの重要性など学びや気付きについて共有していきます。
ワークショップを実施した企業様の声
松本様
私自身は常にオープンな対話を意識してきたのですが、ワークショップでメンバーの思いを聞くと、まだまだだったと気づかされました。
今回のワークショップは、上司と部下という関係性を超え、私たちが目指すべき方向を真摯に話し合えた貴重な時間でした。
これまでも1on1を通じてメンバーと対話してきましたが、上司と部下のつながりだけでなく、チームメンバー全員のつながりを強固にすることがチーム力を最大化できるのだと実感しました。
中田様
このWSを通じての一番の学びは、言語化して伝え合うことの重要性です。マネージャーとしてどのようなチームでありたいかをこれまで発信し切れていなかったことは大いに反省ですが、逆にメンバーが個人の思いを言語化してくれることが及ぼす、チームビルディングへの影響力の大きさをリアルに味わうことができました。今後は他のメンバーを含めて、常に伝え合い高め合うチームを目指していきたいと思います。
高橋様
シンプルに、楽しかったです。このワークショップに参加する前と参加した後で、それまで自分の中にあった「個人としての思い」に加え、「チームの一員としての思い」が芽生えたような気がします。今回、グッドパッチの皆様にご協力いただき、「良いチームとは何か?」を自問し、目指したい姿をメンバーと議論した時間はとても有意義でした。この活動をイベント的に終わらすのではなく、チーム全員を対象に、さらに広げていきたいと思います。
坂口様
活動を通して「チーム」としてどうあるべきかを考える意識が強くなったと感じています。
自身と向き合い、メンバーを知り、チーム・組織の目指すべき姿について考えることで、「チームとして」良い(納得のいく)アウトプットを出していきたいという思いも強くなりました。これからチーム全体で描いていくビジョン・ミッションに向けて、常に進化し続けられるチームでありたいです。
高村様
ワークショップを通して、業務の中で「チームの方を向く」という意識の割合が高まり、チームに対して貢献することへのやりがい・感度が高まったように思います。いま実際に自身が参加しているチームの横串業務にモチベーションやビジョンを落とし込むことができていると感じています。実りあるワークショップでした。グッドパッチの皆様、ワークショップをリードしていただいたチームメンバーへは感謝の思いです。
奥津様
ワークを通して、メンバーの人となりを知ることができました。普段一緒に仕事をしているにも関わらず、個人的な信念やチームに対するビジョンをじっくり話し合う機会はなかったので、今までは同じ方向を向いているようで向いていない状態だったのかもしれないと思いました。今回参加できなかったメンバーとも体験を共有し、活発に・気軽に話し合いができるチームを目指していきたいと思いました。
プレゼンテーションを聞いたブラザー工業の方からは、二日間を通して「ワークショップを行う前と後とで参加したメンバーの目が変わった。それを見ることができてよかった。」とおっしゃっていただきました。
さいごに
グッドパッチの従業員エンゲージメントを向上させるための組織デザインのワークショップを公開させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
従業員の満足度を向上させるだけでは、エンゲージメントは上がりません。
エンゲージメントとは「契約」や「約束」という意味の言葉ですが、従業員エンゲージメントとは会社に対する「愛着」や「思い入れ」を強化し、従業員と会社の絆を強くすること。
世の中の不確実性が高くなり、従業員の働く環境が変化し多様な働き方が求められる中で、今後企業の中でもっとも重要になっていくと思われます。
グッドパッチでは、他にも様々なワークショップを実施しております。
下記よりぜひお気軽にご相談ください。
Goodpatchでは無料相談会を毎月開催しています。
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