ケーススタディ

顧客像を見直しマーケ施策を改善、購入転換率が約2倍に 帝人の寝具ブランド「YUAMI」が行ったインサイトリサーチとは?

生活消費財のOEMを中心に手掛ける帝人アクシアの寝具ブランド「YUAMI®」。心地良い肌ざわりや自然に着想を得た配色、メイドインジャパンの高い品質など、独自技術を生かした丁寧なモノづくりが特徴です。

良いものを作れば売れるはず──そんな「プロダクトアウト」の体制を見直し、より顧客像を明確にするため、帝人アクシアはグッドパッチに顧客分析とマーケティング施策検討を依頼。2カ月と短期間ながら、マーケティング上の効果も得られるプロジェクトになりました。

マーケティングを強化するならば、専門の企業に依頼するという手段もありますが、帝人アクシアは、なぜデザイン会社であるグッドパッチに顧客分析を依頼したのでしょうか。帝人アクシアでYUAMIの責任者を務める中森一良さん、Eコマースを担当する川邉仁さんと、グッドパッチのデザインリサーチャーの2人に、顧客解像度を高める手法について聞きました。

<話し手>
帝人アクシア株式会社 第一営業統括部 部長 リテイルコマースBU 兼 EコマースBU 中森さん
帝人アクシア株式会社 Eコマース ビジネスユニット 川邉さん
Goodpatch デザインリサーチャー 米田
Goodpatch デザインリサーチャー 住谷

プロダクトアウトからの脱却──顧客インサイトの調査を「デザイン会社」に依頼した理由

──プロジェクトの話に入る前に、まずは「YUAMI」というブランドについて教えていただけますか。当時はどういった課題を抱えていたのでしょうか。

帝人アクシア 中森さん:
YUAMIは、帝人アクシアが2021年に立ち上げた寝具ブランドです。温泉療法に着眼したミネラル結晶体IMFC.(イフミック)というテクノロジーを生かした寝具を立ち上げようと、約1年の構想を経て開発されました。ブランド名にもあるように、入浴や湯治を意味する「湯浴み」を寝具で実現することを目指したブランドです。

メイドインジャパンで品質にこだわるなど、丁寧なモノづくりを行ってきたのですが、それまでは「良いものを作れば売れるだろう」とプロダクトアウト的な姿勢で、誰に何を届けるかが不明瞭なままブランドを展開してきました。

私たちのようないわゆる製造業では「モノが売れないのは、営業に責任がある」と考える風潮もありますが、YUAMIではそういうふうにしたくない。今後よりブランドを成長させるためには、顧客ニーズについてしっかりと理解した上で、広告や商品開発などの施策につなげる必要があると考えていました。

帝人アクシア 川邉さん:
僕もEコマース担当として日々数字は追っているものの顧客像は漠然としていたので、「YUAMIの顧客がどんな人なのか知りたい」という気持ちがありました。

YUAMIの販売サイト

YUAMIの販売サイト

──顧客像を深掘りするとなると、いわゆる「マーケティング会社」も選択肢に上がるように思うのですが、なぜデザイン会社のグッドパッチに依頼したのですか。

帝人アクシア 中森さん:
もともと知人が働いていたこともあり、グッドパッチの存在自体は知っていました。また、別案件での提案内容が素晴らしく、いつか仕事を依頼したいと考えていたんです。

YUAMIは量販店の製品と比べると高価格帯であるため、広告のビジュアルにこだわるなど見せ方にこだわって売上を伸ばしてきました。しかし、ある方に「YUAMIはきれいだけど、Pintarest(ピンタレスト)のように『見るもの』になっていて、購買に結びつきにくい」と言われてしまって。自分たちなりに工夫して売上を伸ばしてきたものの、確かに表面的な改善に留まってしまっているという自覚がありました。

表面的な顧客像を捉えるなら、マーケティング会社など他社でもできるかもしれません。ただ、グッドパッチであればもっと深くインサイトを掘れると思っていましたし、その手法を学びたかったというのもあります。そのためにも、自分たちもプロジェクトに入り込んで一緒に分析を行いたいと考えていました。

帝人アクシア株式会社 第一営業統括部 部長 リテイルコマースBU 兼 EコマースBU 中森さん

帝人アクシア株式会社 第一営業統括部 部長 リテイルコマースBU 兼 EコマースBU 中森さん

──YUAMIはオンライン販売のみで、自社ECが売り上げの多くを占めるという観点から見ても、インサイトを知るのは重要なポイントになりそうですね。

帝人アクシア 中森さん:
そうですね。私たちもペルソナを作ったことはありましたが、詳細な顧客分析やインサイトリサーチといった考え方は社内にありませんでした。そこで広告予算を削り、グッドパッチへ投資することを決めた形です。

初回の商談では、米田さんからの質問内容がとにかく鋭かったことが印象に残っています。商談の時点でここまで考えてくれているのかと感銘を受けて「絶対にこの人とチームを組みたい」と思いましたね。自分たちも一緒に議論ができそうという点が、グッドパッチに依頼した決め手でした。

──米田さんは、帝人アクシアやこのプロジェクトに対する印象はどのようなものだったのでしょう?

Goodpatch 米田:
中森さんからは「ちゃんとお客さまのことが知りたい」という思いが強く伝わってきました。単に売上を上げたいのではなく、YUAMIをもっと多くの人に伝えていきたい、とラブレターのような熱い思いを感じたので、初回から具体的なプロジェクトの方針やプランの説明をさせていただきました。

ユーザーは「YUAMI」にどんな価値を感じているのか? 定量調査と定性調査の両面から解き明かす

──今回のプロジェクトは、どのように進めたのかを教えていただければと思います。

Goodpatch 住谷:
プロジェクトのゴールは「YUAMIの顧客像を明確にし、マーケティング施策につなげること」でした。顧客について知るだけでなく、その先の施策に調査内容を生かすという目標があったので、詳細に打ち合わせてグッドパッチ側でプロセスを決めました。

まずはYUAMIの現在の課題や売れている理由を分析するために、顧客アンケート調査と購買データ分析を実施し、YUAMIの購入理由や満足度、購買傾向、そして睡眠に求めるものを調べることから始めました。

調査の概要

──実際にどういった調査・分析を行い、どんなことが分かったのでしょうか?

Goodpatch 住谷:
アンケート調査は、主に商品の購入理由や満足した理由の全体的な傾向を把握するために行いました。そして、購買データの分析については、売上の向上のために注力すべきポイントを明らかにするために、初回購入商品やリピートの傾向などに着目して調べました。

いろいろと分かったことはあるのですが、一例を挙げると生地サンプルを購入してから本商品の購入に至る人は、2割程度と少ない一方で、初回購入では掛け布団、ボックスシーツ、枕カバーの3点セットと単価が比較的高い商品が売れる傾向にある。また、実店舗がなくとも、ブランドへの期待や満足度が高い人が多いことも分かりました。

帝人アクシア 川邉さん:
売上などのデータは日々見ていたものの、これまでは男女比や年齢層といった、ざっくりとした調査や分析しかできていなかったので、数字で強みや課題がはっきりしました。意外だったのは、リピート購入者は初回購入から10~20日以内にリピートしていたことです。自分たちが想定していた期間よりも購入サイクルが早かったので、リピーター向け施策を見直す必要性を感じました。

──グッドパッチのプロジェクトでは、ユーザーインタビューなどのいわゆる「定性調査」から始めるケースも少なくないのですが、定量調査も重視しているんですね。

Goodpatch 米田:
プロジェクトで達成したい状態に合わせて、定性調査と定量調査を組み合わせてご提案しています。今回は定性調査の前に定量調査を実施しましたが、新規事業創出や既存改善のプロジェクトの際には、新しく考えたアイデアや施策がユーザーに受け入れられるのか?を量的に測り、施策実行の参考にするというケースもありますね。

ファンの熱量の高さに感涙。一人ひとりの顔が見えたユーザーインタビュー

──その後は2つのリサーチの結果を基に、詳しく調査をする対象者の方針を決め、ユーザーインタビューを行ったそうですね。

Goodpatch 住谷:
インタビューでは4タイプのお客さまカテゴリーを設定し、各カテゴリーに該当する方を7人選出して行いました。まずは今後顧客として増やしたい属性である「生地サンプルから本購入につながった人」「3点セット購入した人」「YUAMIの満足度が高い人」、そして改善すべき課題として「期待値が高かったものの、満足度が低い人」です。

インタビューには中森さんと川邉さんも同席され、購入実態やYUAMIを使用しての満足感、お客さま自身のライフスタイルや睡眠について掘り下げていきました。

例えば、YUAMIの購入理由一つとっても、日々の疲れを取りたいのか、癒しを求めての購入なのかなどによって目指すべき戦略は変わります。生活や睡眠へのこだわり、価値観など、その人の普段あまり外には出てこない本質を引き出すことを心掛けました。

──中森さんと川邉さんは、こうしたインタビューに参加されるのは初めての経験ですよね。実際にお客さまの声を聞いてみて、どう感じましたか。

帝人アクシア 川邉さん:
参加前は「YUAMIという同じ製品を購入しているのだから、似た属性の方が多いだろうな」と何となく思っていたのですが、皆さん全く違うタイプのお客さまだということにまず驚きました。あとは、お客さまの中にはインタビューに慣れていない方もいたのですが、限られた時間内でグッドパッチのお二人がうまく本音を引き出しているのが印象的でした。

帝人アクシア株式会社 Eコマース ビジネスユニット 川邉さん

帝人アクシア株式会社 Eコマース ビジネスユニット 川邉さん

Goodpatch 住谷:
私の手元には「中森さんが感極まって泣いていた」という記録があります(笑)。本当にブランド愛の強い方が多かったですね。

帝人アクシア 中森さん:
インタビューでは、お客さまからYUAMIに対する熱い思いをたくさん聞くことができて、むしろ「自分たちはYUAMI愛が足りなかった」と反省したくらいです。僕ら以上にYUAMIを愛してくださっている方もおり、YUAMIはここまで愛されるプロダクトだったのだなと気付かされました。

──ファンの熱量が高かったとのことですが、具体的なエピソードはありますか?

Goodpatch 住谷:
あるお客さまはとても繊細な性格で衣食住にも強いこだわりがあったのですが、「繊細な自分でも使えるYUAMIがあることがうれしい」と話していました。妥協で選ばれる商品ではなく、商品価値を感じて使用していただけているのがよく分かるお話でしたね。

帝人アクシア 中森さん:
YUAMIに対しての思いが強いがゆえに、「あまり派手な広告はしないで、このままでいてください」というご意見も複数いただきました。僕たちとしては、YUAMIを多くの方に知っていただきたいのでジレンマもあるのですが、そうした声があることで、ブランドの世界観を守ることができている面もあります。

YUAMIはハイエンドブランドということもあり、普段から上質なものを愛用されているユーザーの方が多いのですが、有名ブランドからYUAMIに切り替えてくださった方も多いです。

Goodpatch 米田:
ハードな生活を送るお子さまに疲れを取ってもらうためにYUAMIを選ばれた、という方もいらっしゃいました。「家族の健康を支えたい」と思う家族への愛情が、結果的にご自身の自己肯定感につながることが、一つの価値なんだなと解釈しました。

帝人アクシア 中森さん:
インタビューの内容に感銘を受けて「お客さまは、こんなにYUAMIを愛用されています。僕たちももっと頑張るので、皆さんも一緒に頑張ってくれませんか」と工場で働く皆さんに、現地までお伝えしに行きました。

そもそも産地工場まで足を運ぶメーカーは少ないので、製造先でも僕たちの来訪自体をすごく喜んでくれて、皆さん真剣に話を聞いてくれました。YUAMIはまだ新しいブランドですが、サプライヤーの方たちにはYUAMIに関わることで価値や誇りを感じてもらえたらと考えています。

インタビューの分析は「探索的」なアプローチ 失敗してもやり直せばいい

──ここからはユーザーインタビューを基にした、本格的な分析に移るわけですね。

Goodpatch 住谷:
はい。「YUAMIの商品を買っているのはどういった人か」という顧客像の分析と、「商品を買っている人はどのような価値を感じているのか」というYUAMIが持つ価値の分析を行いました。

まずは中森さんや川邊さんにも参加いただいて、インタビューでお話しいただいた内容を構造化し、7人の方がそれぞれどのような価値観を持っているのかを「個票」として整理しました。具体的には、インタビューの文字起こしから、お客さまの行動や価値観に関わると思う部分を抽出してまとめ、抽象化することで価値観やインサイトをまとめていきました。

個票の一例

個票の一例

──顧客一人ひとりをここまで深掘りする機会はなかなかないと思いますが、中森さんと川邉さんは分析を進めていく中で不安などはありませんでしたか?

帝人アクシア 川邉さん:
僕は普段はここまで人間について深く考える機会がないので楽しかったものの、慣れないことなので手探り状態でした。例えばインタビューの文字起こしにマーカーを引くといった最初のステップですら「ここが本当に重要な部分なのか?」と自信が持てず難しかったです。

──確かにこれが正解だという確証は持ちづらいですよね。不安に思うのも無理はないように思います。逆に、グッドパッチ側で意識したことはありますか?

Goodpatch 住谷:
そういった不安がある際は、「まずは一旦次のステップに進んでみましょう」と提案しています。今回の場合、価値観を理解して顧客理解の実感が湧いたとき、「当時のステップはあれで良かったのだ」と解消されると考えています。デザインプロセスで不安に感じられる部分ではありますが、もしうまくいかなければ、早急にやり直して調整するというプロセスで進めています。

顧客の価値観が何も分からない状態から「広告をどうしよう」「どんな施策がいいだろう」と考えると、アイデアはなかなか出てきません。でも顧客を理解すれば「〇〇さんのために、何をしようか?」と施策を考えて自然と良いものができるので、そうなるように意識しました。

Goodpatch 米田:
分析手法をどうするかは、住谷と何度も議論しましたね。分析だけでなく、その結果を社内で活用してもらうことも考えて、まとめ方は工夫しました。

Goodpatch デザインリサーチャー 米田

Goodpatch デザインリサーチャー 米田

「ペルソナ」ではなく、価値観の“代表パターン(型)”として捉える「アーキタイプ」

──分析の結果、どのような顧客像が浮かび上がってきたのでしょう。

Goodpatch 住谷:
個票を作った後、価値観の似た人同士をまとめてグルーピングし、顧客像を3つのアーキタイプに分類しました。それぞれ「大雑把リアリスト」「こだわり目利き見習い」「繊細アーティスト」という名称をつけています。

タイプごとにカスタマージャーニーマップを作成し、どんな体験からリピーターや顧客になっていくのかをまとめました。それぞれのタイプがリピート購入につながるための施策や、施策の実行優先順位まで提案しました。

──大雑把リアリスト、あだ名みたいで分かりやすいですね。このアーキタイプというのは、いわゆる「ペルソナ」とは違うものなのですか?

Goodpatch 米田:
アーキタイプというのは、ユングの分析心理学から生まれた概念で、「共通の行動や考え方を持つユーザーのグループ」を指した言葉として使っていました。ペルソナのように職業、趣味、年収など具体的に一人の人間を設定して細かく定めるのではなく、あくまで「価値観」をベースにしたグループを表しています。

帝人アクシア 中森さん:
アーキタイプの「こだわり目利き見習い」という表現は、今でもYUAMIが想定する顧客イメージとして使用しています。例えば「有名ホテルで採用されている」というマーケティングを行えば、高級ブランドとしての箔は付くでしょう。

しかしYUAMIの顧客は、他人の物差しではなく、自分で良いものを発見し、価値を理解したいという思いを持っている。単なる富裕層ではなく、良いと思うものにお金をかけるというこの表現は、とても分かりやすくてチームメンバーもよく使用しています。

アーキタイプの一例

アーキタイプの一例

──なるほど。「属性」よりも「価値観」に重きを置いた分類というわけですね。

帝人アクシア 川邉さん:
プロジェクト以前は、ペルソナという考え方に違和感があったんです。「ペルソナとして設定した特定の個人を追い求めることで、本来ならYUAMIの顧客になり得る人を見逃してしまっているのでは」と懸念を抱いていました。

アーキタイプはペルソナと比べて粒度が荒いからこそ、さまざまな顧客層を受け入れる柔軟性を持っている。ペルソナのAさんよりも、アーキタイプとしての「グループ」に好まれるものづくりをしようという思考ができるようになりました。

帝人アクシア 中森さん:
僕も「YUAMIのターゲットは富裕層」と設定することには違和感があって。いわゆる富裕層ではなくても、寝具にこだわりがあってお金をかけるお客さまも存在する。お金をどこにかけるかにその人の価値観が表れるので、今の米田さんの話を聞いて腹落ちしました。

──マーケティングの施策全体を考えるときは、ペルソナよりもアーキタイプの方が相性が良さそうですね。

帝人アクシア 川邉さん:
アーキタイプとペルソナ、それぞれの本質を理解することでどちらにも役割があることに気付きました。例えば、モノづくりの方向性や目に触れる広告を考えるようなときはアーキタイプ、商品ページの構成など細かいポイントを考えるときはペルソナ、といったように、目的によって使い分けることができるようになりました。

Goodpatch 住谷:
アーキタイプと合わせて、YUAMIが持つ価値についても整理しました。カスタマージャーニーに沿って価値を書き出して抽象化し、最終的には「価値構造モデル」を作りました。上位から自己実現価値、情緒的価値、機能的価値とピラミッド型の構造でまとめ、ブランドのファン化が高まるように定義しました。

価値構造モデル

価値構造モデル

顧客分析の結果を施策に生かすことで、CVRやリピート率が大幅に向上

──今回のプロジェクトは、分析に基づいた施策の提案までを行った、ということですよね。

Goodpatch 米田:
そうですね。施策を提案する前段として注力するアーキタイプを決め、彼らが満足するためのカスタマージャーニーマップを作りました。その上でさまざまな施策を提案し、LPのプロトタイプも制作しています。

提案したLPのプロトタイプ

提案したLPのプロトタイプ

──ここまでをプロジェクトの2カ月強で行ったと。怒涛の日々だったと思いますが、その後、施策を実施して効果は上がったのでしょうか。

帝人アクシア 川邉さん:
数値的な面で言うと、コンバージョン率とリピート率が上がりました。誰に何を見せたいかを考えて、今まで外部委託していた広告のバナーデザインを内製化し、顧客向けのメルマガもアーキタイプに基づいたシナリオを意識して作るようにした結果、CVRやリピート率が1.5~2倍になりました。

帝人アクシア 中森さん:
内製にすることで、もちろん負荷は高まっているのですが、YUAMIのブランドを作ることにつながっていくものですし、明確な結果も出ているので、実施して良かったなと思っています。

──劇的な変化ですね!グッドパッチ側からも、プロジェクトの感想を教えてください。

Goodpatch 住谷:
約2カ月という短期間のプロジェクトでしたが、マインドやベースが社内に浸透しているのはうれしいです。実際の事業では成果物や数字を求められますから、プロジェクトが終わった後にもつながるご支援ができて良かったなと感じています。

Goodpatch デザインリサーチャー 住谷

Goodpatch デザインリサーチャー 住谷

Goodpatch 米田:
YUAMIのプロジェクトは主に6人で動いていたのですが、1つのチームとして濃密な時間を過ごせたなと思います。中森さんが「プロセスを学びたい」とお話ししてくれていましたが、このインサイトリサーチのプロセス自体に価値を感じてくれたことがうれしいです。

──今回グッドパッチと一緒にプロジェクトを進めてみて、どのような印象を持たれていますか?デザイン会社の印象が変わったところはあるのでしょうか。

帝人アクシア 中森さん:
YUAMIに携わったメンバーは気持ちいい人ばかりで、人として好きになりました。人が良いのがグッドパッチの素晴らしさだと思います。あとはプロジェクト中も熱量が下がることなく、常に僕たちと同じ思いでいてくれたのがうれしかったです。

帝人アクシア 川邉さん:
「デザイン=絵を描くこと」くらいの漠然とした印象でしたが、グッドパッチとご一緒したことでデザインというものの幅広さが分かり、ためになっています。今、僕はクリエイティブ事業の責任者をしているのですが、YUAMIのプロジェクトの経験が生きています。一つの写真を撮影するにも、商品を誰に向けて販売するのか、この商品のどういった部分を見せるのかなど、さまざまな視点で考えられるようになりました。

──ありがとうございました!最後に、お二人が今後注力したいことやYUAMIの展望について教えてください。

帝人アクシア 川邉さん:
私は事業開発に注力したいですね。YUAMIでの経験が生きて、外部からの受注も増えてきています。帝人アクシアは商社なので、いい産地や工場をたくさん知っているのですが、為替や後継者不足など、さまざまな理由で日本は苦戦を強いられているのが現状です。本当に良いものが伝わって売れるべきだと思うので、YUAMIプロジェクトで学んだ経験を生かして地方創生に貢献していきたいです。

帝人アクシア 中森さん:
YUAMIについては、ブランド立ち上げ当初から考えていた海外進出を加速させていきます。クラフトマンシップが文化として根付くフランスでYUAMIは高く評価されており、現地で個展を開く計画もあります。日本の品質の高さや繊細なメンタリティは外国人にも高く評価されているので、グローバル市場に展開していきたいです。

日本の繊維業界は厳しい面も多いのですが、工場にはバリューがたくさんあり、宝の山です。ただ、現場の人たちは自分たちの価値に気付けていない。マーケットインを進める過程で、ぜひまたグッドパッチさんとご一緒したいですね。

※YUAMI®は帝人フロンティア(株)の登録商標です。

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