ケーススタディ

個性豊かな15のホテルを横断する新ブランド──「UDS HOTELS」立ち上げの裏側に迫る

まちづくりにつながる場の企画、設計/施工、運営を手掛ける企業、UDS株式会社。「ONSEN RYOKAN 由縁新宿」「SOKI ATAMI」「HOTEL ANTEROOM KYOTO」など地域に根ざした個性的なホテルを国内外に15拠点展開するほか、商業施設やワークプレイス、「キッザニア東京」のまちなみや各パビリオンの企画・設計など、多彩な事業を手掛けています。

同社はこれまで各地の魅力を生かしたホテル運営を行ってきましたが、よりグループとしての強みを発揮し、いま一度15のホテルからなる「UDS HOTELS」というブランドを束として強化すべく、新たなファンプログラムの設計とWebサイトリニューアルをグッドパッチと進めました。合わせてUDS HOTELSの世界観を伝えるブランドムービー制作にも着手。一連の施策は全体で約9カ月にもおよぶ一大プロジェクトとなりました。

コンセプトが異なることから、それぞれが特立しているようにも見える15のホテルに、どのようにして一貫性を持ったストーリーやブランド価値を見出していったのか。プロジェクトの主要メンバーであるUDSの岩清水さん、古川さんと、グッドパッチの3人に話を伺いました。

<話し手>
UDS株式会社 ホテル事業部 UDS HOTELS マーケティング ゼネラルマネージャー 岩清水さん
UDS株式会社 ホテル事業部 UDS HOTELS ブランディング マネージャー 古川さん
Goodpatch ゼネラルマネージャー 酒井
Goodpatch シニアデザインディレクター 小川
Goodpatch コピーライター・プランナー 豊田

コロナ禍を乗り越え、ブランド強化の必要性を痛感 15のホテルを横断する魅力をどう伝えるか?

──本日はよろしくお願いします。具体的なプロジェクトの話に入る前に、UDSがどのような事業を展開しているか教えていただけますか。

UDS 岩清水さん:
UDSは、まちづくりにつながる場の企画、設計/施工、運営を一貫して手掛ける企業です。ホテルやシェアハウス、学生寮、カフェなど、さまざまな施設を自社で企画から運営まで手掛けています。まず「このまちには何が必要か」を考えてからコンセプトやユーザー層を明確にし、場を作り、その先に続いていく運営まで責任を持つ……という、他社にはないユニークさが組織の強みです。

UDS株式会社 ホテル事業部 UDS HOTELS マーケティング ゼネラルマネージャー 岩清水さん

UDS株式会社 ホテル事業部 UDS HOTELS マーケティング ゼネラルマネージャー 岩清水さん

──今回のプロジェクトでは、ファンプログラムの設計やWebサイトリニューアルを進めたと伺っていますが、どのような課題があったのでしょうか。

UDS 岩清水さん:
現在国内外に15拠点展開する「UDS HOTELS」は、それぞれが独自の魅力を持つ個性的なホテルです。ただ、それぞれのホテルの顧客は見えていても、UDS HOTELS全体として見たときのファンの姿は可視化できていませんでした。これまではUDS HOTELSというブランドを全面に打ち出していなかったこともあって、ホテルを横断して認知してくれているお客さまについて把握できておらず、ファン層に向けてのアプローチも十分にできていない状態でした。

UDS 古川さん:
同じ会社が運営している、という「横のつながり」があるにもかかわらず、そのメリットをうまく生かせていなかったというのが正直なところです。愛されるホテルブランドを目指して、社内でもUDS HOTELSとしてのコンセプト整理などを進めていましたが、それをどう宿泊者の皆さまに届け、どのようにUDSのホテルを起点とした旅を楽しんでもらうか、という点で課題を抱えていました。

──確かにそれぞれのホテルは独自性があり、名称も雰囲気も一つひとつ異なっていて独立した存在に見えますね。一連のブランディング施策はグループとしても大きな取り組みだったと思いますが、グッドパッチに依頼することになったきっかけは何だったのでしょうか。

UDS 岩清水さん:
ホテル業界は、コロナ禍で需要が著しく減少し、その後インバウンド需要が急騰するという経験をしました。この2つの経験と、先ほどお話ししたファンからの認知の課題もあり、UDS HOTELSをグループとして対外的に発信していかなければならないと考えました。

提案は2社からいただいたのですが、グッドパッチは届けたいことを形にできる、自分たちのことを理解してくれた上で進めてくれそうだという印象を受けました。初回のプレゼンで、分厚い提案資料を持って大勢の方が来てくれたことには驚きましたね(笑)。

Goodpatch 酒井:
社内でもUDSからお話をいただいたことは話題になり、プレゼン前からメンバーが実際にUDSのホテルに宿泊するなど、気合いを入れて提案させていただきました。提案資料では社内でUDSのホテルの魅力をインタビューして、旅前、旅中、旅後でどんなことが体験できるといいのかをまとめました。

提案時の資料

提案資料の一部

ファンの「熱量」は宿泊回数だけでは測れない──UDS HOTELSならではの魅力、ペルソナ、提供価値とは?

──プロジェクトでは、ファンプログラムの設計とWebサイトリニューアルの2つの施策を同時にスタートさせることになりました。ファンプログラムでは、どんなことから始めたのですか。

Goodpatch 小川:
まずはUDS HOTELSのファンがどんな人なのかについてのリサーチから始めました。UDSさんが以前行った顧客向けのファンミーティングでの会話や、実際に宿泊された方へのインタビューを基に、熱量が高いお客さまの共通点や「こんな人がUDSの顧客ではないか」という仮説を立てていきました。

Goodpatch シニアデザインディレクター 小川

Goodpatch シニアデザインディレクター 小川

──面白いですね。ホテルでファンミーティングを実施するというのは珍しい気がします。

UDS 岩清水さん:
このプロジェクトが始まる前の話ですが、ヘビーユーザーの方を招待して少人数のファンミーティングを行ったことがありました。UDS HOTELSを知った経緯や好きな理由、さまざまなホテルに宿泊している理由など、データでは可視化できないことを聞いてみたくて実施したものです。

プロジェクトの初期段階から、グッドパッチの皆さんにも自分たちが描くUDSのファンのイメージ像をシェアして、実態との乖離がないか、より関係性を深めていくにはどうしたらいいかを考えていきました。

Goodpatch 豊田:
「ファンコミュニティを作りたい」というお話もあったので、ファンの可視化と並行してコミュニティ施策の検討も、UDSの皆さんと協力して進めていきました。

UDSがイメージしていたのはラグジュアリーホテルが行っているような会員制プログラムではなく、顧客との関係性がより強いファンコミュニティでした。そこでホテル業界にはこだわらず、さまざまなファンクラブやファンコミュニティを調べ、会員とのコミュニケーションの取り方やインセンティブのリストアップを行っていきました。

──確かにどこからをファンと呼ぶかという定義の問題もそうですし、ファンコミュニティの設計は難しいですね。

Goodpatch 小川:
その後、ファン像を仮説としていくつかのグループに分けて、彼らの心に響くコミュニケーションや求められる施策について、思いつく限りのアイデアを2日間かけて書き出して評価を行い、選定していきました。そのアイデアをもってファンの方にインタビューを実施し、ファンにとってのUDS HOTELSの魅力、ファンコミュニティに求める施策を特定していきました。

──ファンへのインタビューを実施することで、どんなことが分かったのでしょうか。

UDS 岩清水さん:
一般的なホテルは宿泊回数と利用金額でロイヤリティを決めるケースが多いですが、UDS HOTELSはさまざまなホテルがあるため、宿泊する理由も多種多様です。特定のホテルが好きで何度も宿泊する人、UDS HOTELS全体を好んでくれている人、世界観や雰囲気に惹かれる人、そのどれもUDS HOTELSのファンと言えます。単純な宿泊回数や利用金額だけでは、ロイヤリティの高さを測れない。ピラミッド型のように新規客から上顧客へと段階を踏むのではなく、それぞれのグループが分岐するのではないかと話し合いました。

Goodpatch 小川:
リサーチ結果やインタビュー実施結果を基に、UDS HOTELSの魅力には「近」「広」「深」という3つの要素があると定義しました。「近」は共感と愛着が積み重なり関係がより近づいていく魅力、「広」はホテルとまちとのつながりが楽しみの可能性として広がっていく魅力、「深」はUDSの哲学や思想をデザインやまちの文脈から知る魅力を指します。

ただ、3つそれぞれの要素にファンのペルソナを紐付けファンプログラムを考えていこうとしたものの、どうもうまく当てはまらないことに気付きまして。

──どういうことでしょう?

Goodpatch 豊田:
UDSのホテルのファンは1つの魅力だけに価値を感じているわけではなく、他の魅力にも価値を感じていることが分かりました。UDS HOTELSを好きな理由は複数あるので、魅力とペルソナが1対1で対応するわけではないと気付き、ペルソナ設定を再度見直すことになりました。ただ、この3つの要素はUDS HOTELSにとって大切なものなので、最終的にはペルソナと分けたエッセンスとして残しました。

Goodpatch コピーライター・プランナー 豊田

Goodpatch コピーライター・プランナー 豊田

Goodpatch 小川:
最終的にファンプログラムの提供価値は、「知的好奇心を満たす学びの提供」「特別な体験を通じた感動の創出」「ゆるやかなつながりの形成」と定義しました。「知的好奇心を満たす学びの提供」でファンは「広」「深」の価値を感じ、「ゆるやかなつながりの形成」には「近」「広」「深」の3つ全ての価値を感じます。

UDSホテルの価値をまとめた資料

UDS HOTELSの魅力には「近」「広」「深」という3つの要素があると定義した

1、2、3とグループがあったら、1から2へと階段式でステップアップするのではなく、UDS HOTELSのファンは1が1+や1++と深化していく。態度が多様に変化することに気付いたのは面白いポイントでした。

──その複雑さこそが、UDS HOTELSらしさなのかもしれませんね。さまざまな価値を横断している。

UDS 岩清水さん:
興味深いことに、『ホテルの文化やストーリーを知るツアー』という企画は、インタビューしたファン全員が興味を持ってくれました。ファン全員に響く施策があることにも驚いたのですが、メールマガジンで募集したら1時間ほどでツアーが完売しました。定員10人という小規模な企画だったこともありますが、締め切り後の問い合わせも多く自信になりました。

──すごい!ファンそれぞれに価値を感じる点が違っていても、共通する施策も生まれたのですね。

UDS HOTELSの魅力「ちょうどいい」を英語で表すと? あらゆる角度で言語化し、Webサイトに落とし込む

──もう1つの施策であるWebサイトのリニューアルは、どのように進めたのでしょうか。

UDS 古川さん:
大きく分けて、UDS HOTELSサイトのリニューアルと、各ホテルのシステム入れ替えを行いました。既存のUDS HOTELSサイトはヘッダーやフッターに他のUDS HOTELSを知る要素がなかったため、それぞれのホテルが独立したホテルとして見えていたと思います。

サイトのリニューアルを考えたとき、単にホテルの情報をまとめたページというよりは、UDS HOTELSのデザイン性の高さやこだわりが伝わる場所にできればと考えていたんです。訪れてくれた人が「このホテルいいな」「別のまちにも行ってみたい」と思うような、感性に訴えかけるようなサイトをイメージしていました。

UDS株式会社 ホテル事業部 UDS HOTELS ブランディング マネージャー 古川さん

UDS株式会社 ホテル事業部 UDS HOTELS ブランディング マネージャー 古川さん

Goodpatch 小川:
最初はプロジェクトメンバーで手分けして、各ホテルに宿泊するところから始めました。もともとUDSさんがプロジェクト前から「ちょうどいいよね」という言葉がホテルの魅力を表すキーワードなのではないかという仮説を持っていたので、宿泊の経験によって各自が感じたホテルの「ちょうどいい」を言語化し整理していきました。

──「ちょうどいい」にも、さまざまな種類がありますよね。例えば「ぴったり」と「過不足がない」では、相手に与える印象も変わってくる。

Goodpatch 小川:
まさにそうで、機能性に優れているのか、過ごしやすい快適性なのか、自分に合ったホテルや旅なのかで、目指すサイトの方向性も変わってきます。「ちょうどいい」という感覚的な言葉を再定義するワークも行いました。

UDS 古川さん:
コンセプトをサイトに落とし込むには「ちょうどいい」の解像度を上げた方がいいとなり、全部のホテルの「ちょうどいい」ポイントを洗い出していきましたね。

Goodpatch 小川:
そこからはコンセプトの再解釈を行い、どんな表現がふさわしいのかを考えていきました。サイト自体のデザインを考える手前で顧客体験上のテーマを設定し、「機能性と情緒性の『ちょうどいい』を追求する方向性」「UDS HOTELSの『ちょうどいい時間』がサイト上で体感できる方向性」「自分に合った『ちょうどいい』ホテルや旅と出会える方向性」といった複数の方向性で検証を進めていきました。

──Webサイトの制作途中でユーザーの声を聞くというのはあまりないと思うのですが、古川さんはどう感じていましたか?

UDS 古川さん:
作っている途中でリアルな声を聞ける機会はなかなかないので面白かったです。自分たちだけでサイトの制作を進めるのは難しいところもありますが、皆さんと会話をしていく中で、私たちだけでは出てこなかった発想や新しい視点にたくさん気付けました。結果的にWebサイトに残すべき要素や足りない要素を知り、納得感を持ってサイトに落とし込んでいけたように思います。

──具体的には、どんな気付きがありましたか。

UDS 古川さん:
「ちょうどいい」を言語化する過程で、私たちがブランドコンセプトとして掲げる「まちとつながる、ちょうどいい時間。」というコンセプトを英語でも表現したいと考えていました。「ちょうどいい」を日本語に置き換えることは難しく、しっくり来る表現を決めきれずにいたのですが、グッドパッチから「Fulfilled」という表現とその理由を見せていただいたときはこれだ、と納得感のある想いになった覚えがあります。

例えばUDSのホテルでは、温泉上がりにアイスキャンディを楽しんでいただけるような、旅の時間の中で「これがあったらうれしい」「これとこれを組み合わせるんだ」といった小さな驚きにさりげなく出会うことができます。驚き自体が押し付けがましくない「ちょうどいい」もの。「Just right」とも「Perfect fit」とも少し違うものです。

──心地よい、満たされた時間を提供している。いい響きですね。自分たちだけでは見つからないキーワードが、第三者の目を借りたことで見つかったと。

UDS 古川さん:
はい。Fulfillingはサイトの冒頭にも掲載していますが、それ以外にもワークショップや制作過程で話した内容が、今のUDS HOTELSのブランディングや発信に生きていると思います。

世界観を伝える映像も制作。コピーひとつまでこだわり抜いた

──Webサイトのデザインの方向性は、スムーズに決まったのでしょうか。

Goodpatch 小川:
最終的には、複数の案の要素を組み合わせる形で決まりました。ブランディングやWebサイト制作などクリエイティブに強みを持つグループ会社である「スタジオディテイルズ」のバックアップのもと、顧客体験上のコンセプトを引き継ぎながらビジュアルやメッセージなどを何度もプロトタイピングし、コミュニケーションデザインを洗練させていきました。

価値検証のフェーズで評価の高かったコンテンツアイデアも、サイトのトーンに最適化しながら実装できたこともこだわったポイントです。

UDS 古川さん:
ホテルの数が多く、使用する写真も多かったので、皆さん大変だったと思います。こちらとしても、提案いただいたデザイン一つひとつに対して「それってUDS HOTELSのコンセプトに基づいているかな?」「それぞれのホテルを表現できているか?」という意見や、写真のトリミングの位置まで細かいやりとりをさせていただきました。

UDS 岩清水さん:
これで本当に確定してしまうので、皆で真剣に確認した記憶があります。

UDS 古川さん:
真剣でしたね。UDS HOTELSのグループとしてだけではなく、それぞれのホテルの個性やそこで働く人の思いなど、多くの人の器になるようなものなので。グループブランドの主張しすぎも良くないし、「UDSの◯◯ホテルのイメージと違うよね」と感じてしまうのも、ホテルグループとして良くないと思っていました。

リニューアルしたWebサイト

リニューアルしたWebサイト

──プロジェクトの途中で、ムービーも作ることになったと聞きました。

Goodpatch 小川:
Webサイト制作の過程でブランドの世界観を伝えるムービー制作についてもご相談いただき、ウェブサイトを中心に展開するロング版、SNSを中心とした広告用ショート版双方のディレクションをさせていただきました。

Goodpatch 豊田:
私は動画企画が立ち上がったころからジョインして、皆さんが既に持っているイメージを言葉にしながら表現を具体化するお手伝いをしました。個性豊かな、さまざまなホテルの魅力が伝わるよう、ブランドを横断したメッセージとして顧客に届くよう意識し書き上げていきました。

UDS 古川さん:
どういった映像にしたらUDS HOTELSとして届けたい体験価値がちゃんと届くのか、豊田さんが書き上げてくださった言葉も一つひとつていねいに見て、各ホテルの順番を考えて……と、とても面白かったです。

Goodpatch 小川:
絵や言葉で表現しきれないホテル滞在時の魅力を、オリジナルで制作した楽曲の中で表現したり。たくさんの制約がある中で最後までこだわり抜きましたね。

UDS HOTELSのブランドムービー

ブランドムービーのシーンの一部

UDS 岩清水さん:
豊田さんの選んだ言葉がきれいすぎて、感動しました。シンプルなのにめちゃくちゃ素敵な表現でした。

Goodpatch 豊田:
元々考えていたものを3分の1に削って作ったものなので、そう言ってもらえるとすごくうれしいです。

自分たちの思いを起点に一緒に考えたUDS HOTELSらしさ、そしてストーリーが今のブランドにつながっている

──リニューアルしたWebサイトへの反響はありましたか?

UDS 古川さん:
社内の反応が良かったのはもちろんのこと、Webサイトデザインの好例として『Webサイトのデザイン見本帳 実例で身につくWebデザインのセオリー(エムディエヌコーポレーション)』という書籍に掲載いただいたり、複数のWebサイトに取り上げられたりしました。本当にうれしかったです。

──それはすごいですね!改めてになりますが、今回のプロジェクトを通して気付いたことや、感想について教えてください。UDS 岩清水さん:
ブランディングについて「こういうプロセスで施策を考えていくのか」と勉強になりました。今までは自分たちの提供したい価値を具体的に言語化できていなかったのですが、プロジェクトを進めていく過程で漠然とした思いが形にできたと感じています。

私たちとしては、外部パートナーに一切をお任せするような形式では進めたくなかったので、一緒に実現方法を考えられたのがとても良かったです。

UDS 古川さん:
2025年4月からUDS HOTELSとしての訴求を本格的にスタートして、今はこれからより多くの方に好きになってもらい、愛されるブランドであり続けるための企画を検討している段階です。

グッドパッチの方々はUDSのホテルをすごく好きになってくださって、私たちならではの文化や大切にしたい考え方など、長い時間をかけて共有することができました。リアルで言葉を交わせたからこそ、Webサイト制作時に考えた言葉や映像やキーワードが、今のブランドのいいエッセンスになっていると思います。

Goodpatch 豊田:
「一緒に作った」という感覚はすごくあります。プロジェクト開始当初に上席執行役員の中瀬さんが「誰にでも刺さるものではなくて、エッジの利いたものが欲しい」と、スタンスを明確にしてくださったのはありがたかったです。

岩清水さんも古川さんも、こだわる部分と分からない部分をはっきり示してもらえたのでとても仕事がしやすく、いつの間にかあだ名で呼び合う関係性が築けました。

Goodpatch 小川:
社内状況や運用方法についても包み隠さず共有いただけたので、実装段階まで考えたリアルな議論ができたと感じています。組織文化や運用時のメリデメなど細かく目線合わせをした上で肩を並べて設計していくことができました。

──グッドパッチとプロジェクトを進めたことで、グッドパッチやデザイン会社に対して印象が変わった点はありますか?

UDS 古川さん:
例えば、サイト制作を依頼したら、こちらの要望を100%実現して作るというデザイン会社もあるかと思いますが、グッドパッチは私たちと一緒に考えるところから関わってくれました。UDSも何かを作るときに細部にこだわって作り上げていくのですが、皆さんも自分が欲しいものを絶対に妥協しないところが似ているなと感じました。

UDS 岩清水さん:
自分たちに「こうしたい」があるのですが、そこで「ではA案ですか、B案ですか」みたいなラリーにならなかったのが意外でした。私たちの思いも汲み取って、コンセプトを作るところからしっかり話し合って決めていけたのが印象的でした。

Goodpatch 豊田:
プロジェクトは楽しかったですが、実は毎回緊張もしていました。UDS HOTELSはすごく素敵なコンセプトを持っているので、単純に「おしゃれっぽい」「ホテルっぽい」というような浅い提案をしたら一瞬で見抜かれてしまう。その先に何を求められているのか、ここは肝になるなど、きちんと準備しないといけないという緊張感は常に持っていました。

Goodpatch 小川:
振り返ってみると、本来UDS HOTELSの中にあったものを形にしていったプロジェクトだったと感じています。UDSの魅力、色、物、形がどういうものなのかを探したり、再解釈したりする過程を、一緒に過ごせた感覚に近いです。

「あなたたちはこういうブランドであるべきです」という外からの提案ではなく、「自分たちのことをどう思っていますか?」と内側にある思想を膨らませていって、それが合っているかを一緒に考える確認作業をていねいにできたと思います。

Goodpatch 酒井:
UDSは本当にお客さまのことを考えている企業ですが、僕らもクライアントの先にいるエンドユーザーに価値提供できるように頑張っている企業なので、そういった意味ではこだわる部分が共通していたと思います。

Goodpatch ゼネラルマネージャー 酒井

Goodpatch ゼネラルマネージャー 酒井

──ありがとうございました。最後に今後の展望について教えてください。

UDS 岩清水さん:
今はまだスタートラインに立ったばかりだと思っているので、これまで考えてきたことを実現していくのがとにかく楽しみです。今後ファンになってくれそうな人たちへの種まきも行っているので、UDS HOTELSのファンをもっと増やし、そのファンがグループ内で回遊してもらえるようになる環境を作ることが今の目標です。

UDS 古川さん:
UDS HOTELSの魅力は、一つひとつの施設に込められたコンセプトやそれを反映したデザイン、各地のまちとのつながり・コミュニティにあると考えています。その魅力を発信していくことで、一つのホテルをきっかけにUDSの他のホテルを認知してもらったり、グループきっかけで「泊まりたい」と思ってもらえるような横断的な取り組みを活発に行っていきたいです。

UDS HOTELSを知り、旅をすることで、旅をする方の時間が充実したり、まちにとっても欠かせない存在になれるとうれしいですね。

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