コクヨの組織成長ソリューション「TEAMUS」 グッドパッチとタッグを組み、チームへの想いを乗せたプロダクトができるまで
「Campusノート」やランドセル、勉強机やコピー用紙などの誰もが一度は見て、使ったことのある身近な文具・家具や事務用品、オフィスの空間デザイン──。人々の暮らしや学びに関する事業を幅広く手がけるコクヨから2025年4月、企業や個人の組織成長を促すソリューション「TEAMUS(チームアス)」がリリースされました。
組織におけるチームの実態を調査(サーベイ)で可視化し、分析やコーチングの伴走支援によって、対話や内省の機会を生みチームの力を引き出すという「TEAMUS」。同社にとって人事領域の事業は初めての挑戦。このプロダクト開発プロジェクトにグッドパッチが参画しました。
今回はTEAMUSの開発メンバーであるコクヨの酒井さん、尾内さんとグッドパッチのメンバー3人にインタビュー。オフィス空間の新たなニーズに対応した商品、サービスの投入を続けてきたコクヨが、なぜ既に市場に競合も多い人事領域事業に参入したのか、その挑戦をどのように支えてリリースにつなげたのか、開発プロジェクトの裏側に迫ります。
話し手:
コクヨ グローバルワークプレイス事業本部HRCAソリューション部 部長/サービスデザイナー 酒井さん
コクヨ グローバルワークプレイス事業本部HRCAソリューション部 グループリーダー/プロダクト開発責任者 尾内さん
Goodpatch プロデューサー 木下
Goodpatch プロダクトマネージャー 佐久間
Goodpatch プロダクトデザイナー 宮地
目次
「TEAMUS」開発の背景 なぜ、コクヨは人事領域事業に参入したのか?
──2025年4月にリリースした「TEAMUS」ですが、どのような経緯で生まれたのか教えていただけますか。コクヨが人事領域の事業を手掛けることに対して、意外に感じたという方もいるのではないでしょうか。
コクヨ 酒井さん:
発端となったのは、「オフィスを作った後にお客さまとどうつながっていくか」という課題ですね。事業として可能性があるのはもちろんのこと、働き方や働く場をデザインしているコクヨとして、自分たちが作った、提供した空間で何が起きているのか。
つまり、作った後に目を向けなければ、本当の意味で「オフィスを通じて、働くを支える」と言えないのではないか──そんな思いもあり、何か事業を作ろうという話はずっと前からあったんです。最初から「人事領域」と決まっていたわけではありません。

コクヨ グローバルワークプレイス事業本部HRCAソリューション部 部長/サービスデザイナー 酒井さん
コクヨ 尾内さん:
そうですね。「お客さまとつながり続ける」をテーマに、市場調査やターゲットインタビューなどで価値を生み出せそうな領域を探索していきました。そして「働く」という行為の根本にある、人材や組織といった領域に未解決の課題があると考え、さまざまな人事部門の方たちにお話を伺いました。
──人事系や組織開発のソリューションやサーベイは他にも手掛けている企業はあると思いますが、この領域をコクヨが手がける意義と言いますか、強みはどんなところにあると考えていますか?
コクヨ 尾内さん:
コクヨはこれまで、働き方や働きがいといったテーマに向き合って、自らが実験をしながらお客さまにソリューションを提供してきました。人事部門に限らず、営業や企画部門、管理部門など幅広い部門の現場の人たちと仕事をしてきたので、「働く」ということに対するリアルな課題感はよく理解しているつもりです。
──確かに、オフィス家具などの物理的なソリューションも展開にしている分、異なるノウハウや強みがありますよね。今回リリースしたTEAMUSはどのような特徴を持ったサービスなのでしょうか。
コクヨ 尾内さん:
TEAMUSは「現場が使う組織開発ソリューション」を目指しています。今の組織開発においては、経営や人事が描く理想と、現場の活動との間に、認識や意図のギャップが生じやすい構図があると考えています。
結果として、やり方を含め、現場からの共感が得られづらく、組織開発が進みにくい状況にあると考えています。現場の人たちが「これはやるべきだ、やりたい」と感じて、自らサービスを使って取り組みを進め、成果を出し続けられる状態をどう作っていくかをテーマにしています。

コクヨ グローバルワークプレイス事業本部HRCAソリューション部 グループリーダー/プロダクト開発責任者 尾内さん
コクヨ 酒井さん:
もちろん、人事の方たちも現場で働く人を想って施策を進めているでしょう。しかし、組織サーベイというとどうしても「人事が知りたいから、現場の皆さんにアンケートに答えてもらう」という構図になってしまいがちです。まだまだ道半ばですが、現場のリーダーが自分たちのために使うソリューションにしたいですね。
そして、それを実現するには「チーム」という切り口がとても有効だと考えているんです。課題をチームとして扱って、皆で議論するようにすれば、変化しようとしている動きも見えやすくなりますから。
コクヨ 尾内さん:
加えて、悪いところや問題点を指摘するのではなく、将来に向けてより良くしていくポジティブなサービスにしていきたいという想いは当初から持っていました。
──それはなぜですか?
コクヨ 尾内さん:
サーベイは、最終的に評価が出てくるものだとは思うのですが、「求めていない・うれしくない評価をされている」という受け止められ方になってしまうのが、うまく回らない理由の1つだと思っています。「こういう点が悪いから、直した方がよい」という見え方になってしまう。
現場の人たちが、本当に課題に向き合うには、彼らがポジティブに取り組めるものである必要がある。ユーザーが本当に求めていることと、今世の中でソリューションとして提供されているものにギャップがありそうだなと、リサーチやPoCを通じて見えてきました。
プロトタイプから正式リリースへ グッドパッチと開発プロジェクトを進めた理由
──今回、プロトタイプを制作してPoCを行ったタイミングで、グッドパッチにお声がけいただいたと伺っています。どのような経緯で声をかけていただいたのでしょうか。
コクヨ 尾内さん:
いわゆる「α版」はできたものの、エンタープライズ企業向けのビジネスとしてリリースするためには、プロダクトの完成度をさらに高めなければいけません。どういった要素を検討すべきか、どんなアプローチが必要なのかといったことを一緒に考えられるパートナーを探していました。
コクヨ 酒井さん:
決め手となったのは、最初にお会いしたタイミングで「なぜこの事業をやるんですか?」という問いから入ってくれたことです。今まで関わった経験のあるパートナー企業との違いを感じました。
コクヨ 尾内さん:
初期提案の段階ですと「どう実現するか」「いかに早く、形にするか」といった手段の話になることがほとんどです。しかし、グッドパッチの皆さんは僕たちのプロジェクトに対して共感を込めながら、事業の目的に対して問いかけてきました。
「今、それを聞くのか」と驚いた部分もありましたが、同時にプロジェクトに対する強い熱意も感じました。同じものを創るというときに、パートナーとの間に委託と受託といった、上下関係のようなものができるとコミュニケーションが滞ってしまいがちです。しかし、グッドパッチの皆さんとならば、そういうことは起こらないだろうと。より良いものを一緒に創っていける可能性を感じました。
──グッドパッチのメンバーから、今回のTEAMUSの開発プロジェクトはどのように見えていたのでしょう。
Goodpatch 木下:
私は商談のタイミングから参加していたのですが、既存事業だけではなく新規事業の創出にも相当力を入れているというのは、長期ビジョンを拝見して把握していました。
TEAMUSは、個人ではなくチームにスポットを当てることをはじめとして、「こういう観点のサービスはありそうでなかったな」と感じてワクワクしました。チームのあり方は多様化していますし、マネージャーやメンバーに求められるものも変化してきており、組織やチームをどう成長させればいいかというテーマは、私自身の実体験からも重要性を感じていたというのもあります。

Goodpatch プロデューサー 木下
──プロトタイプから正式リリースへ向け、どういった点を意識して開発を進めていったのでしょうか。
コクヨ 尾内さん:
先ほどお話しした通り、人事の方だけではなく、現場の方々やマネージャーといったユーザーからどれだけ理解や共感を得られるかが重要だと考えていました。ユーザーが知りたい情報をきちんと提示し、改善に向けたモチベーションを高められるものになっているかどうかは、大事にしたいポイントでした。
Goodpatch 宮地:
早い段階から目に見えるアウトプットを出すことを心がけました。抽象と具体を行ったり来たりを繰り返すことで、「どんな価値を届けられるか」という見えないテーマについて議論が進むよう意識していました。
TEAMUSが目指す「理想のチーム」「よいチーム」とはどんな状態を指すのか、チーム作りにおいて何を大切にしたいのか、それをどう体現するのか。コクヨの皆さんの頭には絶対にあるものなので、それをさまざまな問いを通じ、言葉やビジュアルといった形で、見える形にすることに注力しましたね。

顧客体験価値の議論を行ったバリュープロポジションとエレベーターピッチの一部

ワイヤーフレームで見える形にしながらUIの方向性を検討
コクヨ 尾内さん:
言語化によって、考えが整理できたのもそうですが、プロダクトが目的とずれた方向に進まないように軌道確認ができたというのも、問いをいただいた効果だと思っています。
──どういうことでしょうか?
コクヨ 尾内さん:
PoCを実施した際に、ユーザーの方から「よくそんな情報まで分かりますね、すごいですね」といった言葉をいただくことが多かったこともあり、僕たちの中では「どう精度を高めるか」「どう正しく伝えるか」といった方に意識が向いてしまうこともありました。しかし、それは情報の分かりやすさやシンプルに伝えるといったことから離れてしまうリスクもある。問いかけによって、目指すべきゴールや軸がブレずに進めたという点はありますね。
先ほどもお話ししたように、TEAMUSはチームの状態を正しく伝えることもそうですが、それ以上に「成長に向けた動機付けができているか」という点を大切にしています。世の中にあるサーベイの多くは、評価や点数の低さを伝えることで動機付けするケースが多いですが、そうではない形で改善への動機付けができたらと考えています。何をしたら「よりよい状態のチーム」になれるのか考え続けられているのが、理想的なチームだと考えているので。

TEAMUSの「らしさ」を考えるワークショップの一部
Goodpatch 宮地:
チームって100個あったら100通りの姿や成長の仕方があり、決まった正解はない、という思想があるからこそ、診断結果に基づく提案も余白を持たせる設計が大切なのかなと思っていました。
動機付けという観点では、TEAMUSの「あなたのチームタイプ」という診断結果があります。良い、悪いという尺度ではなく「あなたのチームはこんな特徴があります」という情報から示唆を得てもらうというもので、「評価をされている」という感覚ではなく、自分ごととして捉えて次の行動につなげるような体験を目指して生まれた施策の1つです。

Goodpatch プロダクトデザイナー 宮地
「成長に向けた動機付け」の価値を検証 体験設計から逆算してMVPを作り上げる
──グッドパッチと進めたプロジェクトでは、β版としてリリースしたMVP(Minimum Viable Product)も開発したと伺っています。先ほどお話しいただいた「成長に向けた動機付けができているか」という軸はありつつも、苦労した部分はあったのでしょうか。
コクヨ 尾内さん:
そうですね。どこまでがマストの要素なのかを見極めるのは難しかったですし、常に葛藤していました。周辺の機能は必要かもしれないけれど、作り込みすぎると何の価値が刺さっているのか分からなくなりますし、納期やコストといった制約もある。ここはグッドパッチの皆さんの知見も借りながら、話しながら決めていったポイントですね。
──グッドパッチの皆さんは、MVP開発において意識したことや気をつけた点はありますか?
Goodpatch 佐久間:
動機付けにつながるか、という観点で「サーベイの結果やグラフをユーザーにどう見せるか」という点は最もこだわったポイントだったと思います。TEAMUSならではの算出ロジックの良さをどう伝えるか、限りある期間でどう開発するかという議論は、コクヨの皆さんや一緒に開発を進めているメンバーとも何度も行いました。
一方で周辺の機能や仕様については、苦渋の決断をしていただいた場面もたくさんあったかなと思うんですが、尾内さんたちとも細かくコミュニケーションをして「これならいけるかもしれない」と、0か100かの決定にならない道を探すのは意識していましたし、僕自身もとても勉強になったという感覚があります。

Goodpatch プロダクトマネージャー 佐久間
Goodpatch 宮地:
周辺の機能や仕様を決める際も、サーベイの結果の見せ方に必要なデータの登録など、コアとなる体験から逆算して必要なことを決めていきました。
コクヨ 尾内さん:
ビジネスを考えているコクヨと、デザインを考えるグッドパッチという異なるプロフェッショナリティを持つメンバーが同じものを作るために議論を交わしたことで、掛け算ではないですが、僕らが当初考えていたものの期待を大きく超えたプロダクトを創れたんじゃないかと思っています。
実際、MVPを使っていただいた企業の方からは「なんでそこまで分かったんですか」とか「人事としてなんとなく感じていたところが本当に全部言語化されてます」といった言葉をいただいて、すごくありがたかったですし自信になりました。
Goodpatch 佐久間:
プロダクト開発におけるユーザー体験の設計って、「ユーザーにはこう動いてもらいたい、こういう価値を感じてもらいたい」という事業者側の思惑と「ユーザーは普通はこう動く」という人間工学的な要素とをどうバランスさせるかという部分がキモだと思っています。ここは、ユーザー視点のプロフェッショナルとしてグッドパッチが価値を発揮できた点かなと。

各ステークホルダーの業務フローを整理

MVP機能を決めるためのユーザーストーリーマッピング
──なるほど。ユーザーからの支持とビジネスを両立させるために、必要な議論ができたと言えそうですね。
コクヨ 酒井さん:
少し話は変わりますが、僕は今、TEAMUSの開発からは少し離れた立場にいるんですが、開発の優先順位の判断などは開発チームに安心して一切を任せています。
プロダクトやビジョンへの思いが強いメンバーが集まっているので、一般論として、ユーザーではなく自分たちの課題認識を強く反映するリスクはあると思うのですが、グッドパッチの皆さんもいるので「本当にそれはユーザーにとって大切なことなのか」といった会話が日々交わされ、ユーザー側の視点を失うことなく開発が進んでいる。新規事業なのでスピード感が大事という状況でジャッジを任せられるというのは非常にありがたいことです。ここがグッドパッチさんがいる大きな価値だと感じています。
リリース後の評判は上々 表現一つひとつまで、チームの思いが反映されたプロダクトに

──β版のブラッシュアップを経て、正式にローンチしたTEAMUSですが、ユーザーからはどのような反応がありましたか? 具体的なコメントがあれば教えてください。
コクヨ 尾内さん:
「チームという視点は今までになく、こういうのを求めていた」「今までのソリューションと全く違う」という評価をいただき本当にありがたく感じています。「過去いくつものサービスを試していて、従来のサービスだといい状態のように見えているのに離職が続いている部署があった。TEAMUSを試してみて、今までのサービスではわからなかったことや原因らしき点が明らかになった」というお声もいただいています。
人事やマネージャーの方が「やっぱりこれは解決すべき問題だ」とか「この状態からもっと良くしていきたい」って思えている状態を創り出せているというのは、組織開発の第一歩として必要なところまで来ているかなと感じています。
──目指していた「成長への動機付け」という点についても、反響があるということですね。
コクヨ 尾内さん:
そうですね。サーベイ自体も評価いただいているのですが、それ以上に「可視化して終わり」ではなく、意識変容や行動変容が起こるまでの伴走支援のメニューがある点に対して好評をいただいています。
サーベイの結果について、1on1形式でチームにフィードバックすると「何となく感じていたことをしっかり言い当てられた」「チームメンバーの思いがよく分かった」「これをきっかけにチームで対話してみたいと思う」と言っていただけることが多く、これがTEAMUSの価値なんだと実感しています。サーベイで出てきた結果をどう扱えばいいのか分からない、と悩む方が多かったという見立ては間違っていなかったのかなと。
──グッドパッチの皆さんは、ローンチしたTEAMUSにおいて手応えを感じているところはありますか?
Goodpatch 宮地:
対話のきっかけを作るというところでは、先ほどお話ししたチームの特徴を表す「チームタイプ」による示唆など、単に状態の良し悪しを判断するだけではない部分がしっかり機能しているなと思っていてうれしいですね。あとはプロジェクト進行上の観点にはなりますが、エンジニアに実装していただく工程での効率をどう良くしていくかというところは、UIデザイナーとしてできることは手を尽くせたかなと思っています。
Goodpatch 佐久間:
いわゆるセルフサーブではなく、伴走支援を含めてのサービスということを理解していたので、SaaSと伴走支援のサービスを連動させるためのレポート機能がリリースまでに間に合わせることができたのは、個人的にはやり切れたと思っているところです。
初期のディスカッションで出た「平均は扱いやすい一方で、その数字の裏にある“個性”や“強み”を見えづらくしてしまうことがあるよね」という話にとても共感していたので、グラフやビジュアライゼーションの面で、まだ改善の余地はあるものの「平均だけでは見えない良さをちゃんと表現できる形」に近づけたことは、リリース時にすごくうれしかったですね。
Goodpatch 木下:
私は今回のプロジェクトの一つの区切りとして、しっかりとローンチまで支援ができたことは達成感があります。新規事業を成功させるのは簡単なことではありませんから。
現場で起きている課題や今後取り組んだ方がいいことを見立てるのが私の役割の一つなので、グッドパッチメンバー内のコミュニケーションもそうですし、酒井さんや尾内さん、最近ではコクヨのプロモーションチームも含めて、定期的にマネージメント層の方々と会議を行いながら、プロジェクトを良好にしていくよう取り組めた点はすごく良かったかなと思っています。
会社は違えどチームである──同じ熱量を持って、TEAMUSの開発に挑んだ共創パートナー

──今回のプロジェクトを通して、グッドパッチのメンバーにどんな印象を抱かれましたか?
コクヨ 尾内さん:
木下さんの話にもあったように、決まっている業務範囲の中でどうこなすかっていう話だけではなく、依頼しているところ以外でも、何か困っていることがないかと常に聞いていただけたのはとても心強かったですね。異なるプロフェッショナルを持っているという話を先ほどしましたが、立場は違えど、共通のものをより良く創るディスカッションパートナーとしていい関係を築けたなと思っています。
コクヨ 酒井さん:
皆さんがこのプロジェクト、TEAMUSという事業に対して熱くなってくれていることが僕らにとってはとてもいい「ガソリン」になりました。新規事業って、最初は売り上げもお客さまもいない中で「本当にうまくいくのか」という問いにさらされる、エールをもらえることがほとんどない辛い環境だと思うんですよ。
宮地さんや佐久間さんもそうですが、「難しいけど、TEAMUSがやろうとしてる意義はとても大事だと思うんです」とか、「TEAMUSで作ろうとしてる世界観はすごく面白いことやってるんで、だから言わせてください」といった日々の言葉や議論を通じて、僕たちが挑戦する未来は間違ってないんだって思わせてもらえたのは、とても自信になったし、励みになったというのは本音としてありますね。
コクヨ 尾内さん:
TEAMUSが初めてお客さまに買っていただけた瞬間であったり、プレスリリースをしたタイミングに、グッドパッチの皆さんは僕らと同じ、もしくはそれ以上に喜んでくださったんですよね。そこは嘘偽りなく、僕らとしてはすごく感動的でした。同じぐらいの熱量を持って、本当に自分事として向き合っていただけてるんだなと。そういうパートナーってすごくありがたいなと思いました。
──グッドパッチとプロジェクトを進めたことで、何かチームとして変化があったところがあったら、教えていただけないでしょうか。
コクヨ 酒井さん:
先ほども少し触れましたが、建設的に批判するとか、うまくいってるからこそ「本当にそうなんだっけ」って一石投じるとか、少数派の人に目を向けるとか。今はチームの人数も増えましたが、まだ人数がそれほど多くなかったころ、皆さんと議論していたころの経験がそのまま生きています。これがまさしく、皆さんと作ったカルチャーなんだなと思っていて、チームの黎明期に皆さんと立ち上げができたっていうのは、すごく大きな財産になっているなと感じています。
コクヨ 尾内さん:
まさに「会社は違えど、チームである」って話なのかなと。今、僕らがTEAMUSで目指している「理想のチーム」というのを、社内だけではなく、社外の人も含めてのチームという形で体現していただけている。それは僕らがTEAMUSという事業を進める上でも、いい体験を一緒にできていてありがたいなと思っています。
Goodpatch 佐久間:
開発はスクラムで進めているんですけど、その中で失敗することももちろんあります。でも、そうした経験もチームの学びに変えて、成長につなげていけるのがとてもいいなと思っています。
スクラムはインハウスじゃないと難しいと言われることもありますが、コクヨの皆さんとは同じチームとして一緒に取り組めている実感があります。私たちも、コクヨさんの柔軟な考え方や受け止めてもらえる懐の深さ、そして「仲間として見てくれている」ことを本当に感謝しています。
──ありがとうございます。最後に、TEAMUSの今後の展望を教えていただけないでしょうか。
コクヨ 尾内さん:
まだまだ走り始めたばかりではありますが、リリースして初めて分かる期待であったりとか、僕らだからこそやるべきこと、やれることってのたくさんあるなと改めて感じているところで、より人事や現場の方々の期待に添えるようなサービスをどんどん創っていきたいと思っています。
僕らは「働く全ての人に人生で最高のチーム体験を」という言葉をモットーとして掲げているのですが、僕ら自身がその最高のチーム体験の象徴である必要があると思いますし、その価値を届けていきたいですね。
コクヨ 酒井さん:
コロナ禍を経て「働き方」というものがとても身近になったと思うんですよね。会社から与えられるものではなく、自分でコントロールできるものだという認識になったというか。それに近いことがチームでできたらとても面白いなと思っています。
「チーム」という言葉は、みんなが当たり前に使っていますが、まだ会社の部署というか、自分ごとになりにくいものなのだろうなと感じています。それがリーダーだけでなく、メンバーも含めて「どんなチームにしたいんだっけ」「どんな環境で働きたいんだっけ」という意識が、働く人の手元に戻ってくる。TEAMUSを通じて、そんな世界にできたらいいなと考えています。
