キャリアに向き合う、全てのデザイナーが使うプラットフォームを作りたい──。

このような思いを胸に、2018年にグッドパッチがデザイナー特化型のキャリア支援サービス「ReDesigner」を立ち上げてから約6年が経ちました。

サービス立ち上げのころと比べると、ソフトウェアに関わるデザイナーの職種は細分化され、採用ニーズも高まっていると思います。

私たちのビジョンである「デザイナーがパフォーマンスを最大限発揮できる社会」に少しずつ近づいていると感じますが、まだまだ道半ば。選択肢が増えた分、いい意味でキャリアに悩むデザイナーは増え続けています。

実際、ReDesignerではこれまで10,000名に及ぶデザイナーに登録いただき、転職支援という形で約2,000名超の方とキャリア面談を行ってきました。しかし、ユーザーの皆様に十分なサービスが提供できていたかというと、そうではありません。

忙しくて、キャリアデザイナーとの面談になかなか来られない方もいましたし、私たちが求人を保有していない領域の方に対しては、支援がしにくいこともありました。

そうした課題を解決し、デザイナーの皆さんがもっと気軽にキャリアを考える機会を提供できないか。そんな思いから、ReDesignerはリニューアルし、スカウトをはじめとした、より多様な形で企業と繋がれるプラットフォームへと進化していきます。今回の記事ではリニューアルの内容や今後の展開について、少しだけご紹介できればと思います。

キャリア選択の幅を広げる新機能を秋〜冬にかけて公開予定

自分のキャリアを考えるとき、キャリアデザイナーと一緒に考えたい方もいれば、自分の力で見つけたい方もいるでしょう。

今回のリニューアルでは、デザインの力を生かしたい企業と直接やり取りをし、自身のキャリア選択の幅を広げることが可能となります。スカウトなどのリリースは今冬を予定していますが、今回はそのための「準備期間」として、以下2つの機能を実装します。

1. 「スキルマップ」で自分のデザインスキルを可視化

企業の中でデザイナーが活躍する場面は広がっていますが、生かせるスキルや強みは人それぞれです。自分の強みをしっかり伝えたい場合、「ポートフォリオを作る」のが一般的ですが、制作には時間も気力も体力もかかることから、及び腰になりがち。

そこで、自身のスキルを細かく表現できる「スキルマップ」を作成し、自分のできることと、やりたいことを気軽に伝えられるようにしました。

スキルマップ

スキルマップの例

また、合わせてポートフォリオ制作を支援する機能もリリースしました。ガイドに沿って制作時期や概要などを入力することで、ブログを作るような感覚で、採用担当者が知りたい情報がまとまった簡易的なポートフォリオをまとめられます。

「自分のキャリアを見直したいけれど、ポートフォリオを作る余裕はない」「転職するかはまだ分からないけれど、他の選択肢も考えたい」。そんな方はぜひチェックしてみてください。

ポートフォリオ機能

ReDesignerで作成できるポートフォリオの例

これらの機能は転職だけではなく、チーム内でスキルマップやポートフォリオをシェアして、お互いについての理解を深めるといった使い方も可能です。すでにReDesignerでリリースしている「デザイナータイプ診断」と合わせて楽しんでいただければと思います。

2. ReDesignerオリジナル求人票が閲覧可能に

ReDesignerでは、「デザイナー特化型」のサービスとするべく、多数のデザイナーへのヒアリングから導いた「応募前に知りたい情報」を網羅したオリジナルの求人票を扱っています。

できる限り情報をオープンにすることで、入社前後のギャップを減らし、企業と候補者のミスマッチをなくすようにしてきました。

 

これまで、こうした求人情報はキャリアデザイナーと面談をしないと見られませんでしたが、今冬のスカウト機能リリースに合わせ、プロフィールの登録後に求人票の全情報をプラットフォーム内で閲覧ができるようにする予定です。「情報を集めて、自分のキャリアの道標にしたい」という方にぜひご利用いただきたいと思っています。

悩みは転職だけじゃない。キャリアに役立つ全てを提供するプラットフォームへ

自らの能力とキャリアの志向性を公開し、力を生かせる場所に出会う。どんな方にも望むようなキャリアの選択肢を提供できる存在になるべく、ReDesignerはこれからも進化を続けていきます。今冬の正式リリースまで、もう少しだけお待ちください。

記事の冒頭で触れましたが、私たちReDesignerチームのビジョンは「デザイナーがパフォーマンスを最大限発揮できる社会をつくる」こと。そのアプローチは、求人のマッチングだけではありません。例えば、こんなニーズもReDesigner上で叶えられるようにしたいと思っています。

  • デザインスキルを身につけたいときに、勉強方法や保有すると良い資格が分かる
  • キャリアに限らない悩みを相談できる「社外メンター」を見つけられる
  • さまざまな人のスキルセットから、ロールモデルを見つけられる

デザイナーを志したタイミングから、デザイナーがデザイナーであることを最大限に楽しみ、誇りに思い続けられるように。今回のリニューアルを皮切りに、ReDesignerは転職だけでは解決できないキャリアの悩みにも目を向け、全てのデザイナーの拠り所になれるよう目指していきます。

デザインの価値を信じるデザイナー、チーム、そして企業のために

弊社グッドパッチはミッションとして「デザインの力を証明する」を掲げています。

「ReDesigner」を立ち上げて約6年、私たちの活動含め、これまではデザイナーができることを啓蒙してきた時間だったのではないかと感じています。

しかし、企業からのニーズも強まっている今、これからはユーザーファーストのプロダクトの中心人物として「デザイナーがいてくれたから、事業が成長した」といった言葉を聞くことができるよう、本格的にデザインの力を証明していくフェーズに入ると想像しています。

当たり前のことですが、事業づくりに関わっているのはデザイナーだけではありません。エンジニアやプロダクトマネージャー(PdM)、営業、カスタマーサクセス……とさまざまな職種の仲間が背中を預けあって、目の前の課題や叶えたい未来に向き合っています。

ReDesignerが存在することで、パフォーマンスを最大限発揮できるチームが生まれ、デザインの力を生かしたチームを通じて、企業はユーザーへの価値を最大化できる──そんなサービスになれるよう、私たちも視野を広げ、デザイナーのみならず、「デザインの力を信じるプロダクトチームのためのプラットフォーム」へとReDesignerを成長させていくつもりです。

デザインの力で世界を前進させていけるよう、ReDesignerはこれからもさまざまな進化を遂げていきます。ぜひ、その変化を楽しみに待っていてください!