2018年も残り1ヶ月、寒さが増していく季節ですが、いかがお過ごしですか?どうか風邪にはお気をつけてください。11月にGoodpatchで話題になった新サービスやプロダクト、イベントなどをご紹介いたします。

過去の月間まとめはこちらをご覧ください。

プロダクト

Apple New Products(iPad Pro、MacBook Air、Mac mini)

https://www.apple.com/jp/apple-events/

先月末、ニューヨークのブルックリンでAppleの新製品発表会が行われ、iPad Pro、MacBook Air、Mac miniの新型が紹介されました。それぞれが大幅にパフォーマンスを向上しています。

個人的に、もっとも目覚ましい進化をしたと感じるのは、オールスクリーンのデザインになったiPad Proです。実際に新型のiPad Proを触ってみると、より軽くて薄くなっただけではなく、側面のデザインが曲線から直線に変わり、Appleが謳う「まるで一枚の魔法のガラス」のようなデザインだと感じました。さらに、iPad Proの周辺機器もアップデートされ、新しくなったApple PencilはiPad本体にマグネットでくっつけて充電できるだけでなく、非常に滑らかな書き心地です。Goodpatch社内でも、3つの新製品のうちiPad Proを買ったメンバーが一番多く、高評価でした。

FlexPai


https://www.royole.com/flexpai

中国のテック企業Royole(柔宇科技)が、12月に折りたたみ式スマートフォン「FlexPai」を販売開始すると発表しました。折りたたみ式のスマートフォンを、商用製品として販売するのは世界初の試みです。FlexPaiは、約20万回以上の折り曲げに耐えうるフレキシブル有機ELディスプレイを採用し、180度の開閉ができます。すぐにでも体験したいところですが、残念ながら2018年11月末時点で日本での発売は未定とされています。

iPhoneをはじめ、スマートフォンの大画面化は最近のトレンドです。その反面、持ち運びが不便だったり、画面が大きすぎて操作性に欠けると感じる人もいるのではないかと思います。コンテンツを大きい画面サイズで楽しむことはそのままで、携帯性や操作性を損なわない解決法のひとつが折りたたみ式のスマートフォンではないでしょうか。最近では、SamsunやHuaweiも折りたたみ式のスマートフォンを開発中との情報も出始めており、折りたたみ式がスマートフォン業界に新風を巻き起こせるのか注目ですね。

ユーザーインターフェイス

Magic UX


http://specialprojects.studio/project/magic-ux/

メッセージを送ったり、検索したり、友達に面白い記事をシェアしたり、スマートフォン上で沢山のアプリを行き来してマルチタスクを処理することに使いづらさや面倒を感じたことはありませんか?そんな課題を解決するため、ロンドンのデザインユニットSpecial Projectsが「Magic UX」と題して、スマートフォンを物理的に移動することで、スマートフォン内のアプリの切り替えができるインターフェースを発表しました。このプロジェクトは、2018 London Design Awardsにて金賞を受賞するなど、今注目を集めています。Magic UXの使い方は、まずユーザが物理的な空間にアプリを仮想的に 「ピン留め」し、そしてピン留めした場所にスマートフォンをかざすと、その場所にピン留めしたアプリが画面に表示されるというものです。アプリを切り替えるときは、別のピン留めした場所に移動するだけ。欲しい情報や必要な情報は、アプリを選択して別のアプリにドラッグ&ドロップするだけで、簡単に移動することができます。実際の利用イメージは、動画をご覧ください。

他にも、Googleマップの位置情報をメールにコピー&ペーストしたり、絵文字の検索や写真の整理といったタスクが簡単にできることが動画で紹介されています。

人が机上でノートパッド、ペン、レポートなどの道具を配置して、視線と手を動かしマルチタスクする様子からインターフェイスの着想を得たMagic UXは、まさにユーザー発想のお手本なのではないでしょうか。もしかすると今後、このインターフェイスがスマートフォンに標準搭載される日が来るかもしれませんね。

WEB+DB PRESS Vol.107


https://gihyo.jp/magazine/wdpress/archive/2018/vol107

WEB+DB PRESS vol.107で掲載されたソシオメディアの上野学さん著「速攻改善 UIデザイン 銀の弾丸! オブジェクトベース設計」の特集が社内で話題になりました。オブジェクトベースUI設計 (以下OOUI) とは、オブジェクト(ユーザーの関心の対象物)を手掛かりにして画面とデータを関連付ける方法です。OOUIを取り入れることで、UIの操作効率、学習効率、業務効率、UI拡張性などの向上ができると紹介されています。ユーザーにとって使いやすくなるだけではなく、開発者にとっても拡張性・保守性が担保できるといったメリットが期待でき、まさに銀の弾丸と呼ぶに相応しいUI改善法と言えるでしょう。

本特集には、オブジェクトベースUI設計の豊富な事例が紹介されているため、UIデザイン初学者でも理解がしやすいです。また、上野さんの「OOUX – オブジェクトベースのUIモデリング」というブログ記事もオススメなので、是非チェックしてみてください。

サービス

YouTube Music

https://www.youtube.com/musicpremium

Googleは11月14日、YouTubeの新サービスとして音楽に特化したYouTube Musicをリリースしました。音楽やミュージックビデオ、ライブ動画、ユーザーが投稿したカバー楽曲などYouTube上の豊富なコンテンツを楽しめます。

YouTube Musicで特に注目したのは、関連アーティストをレコメンドするUIデザインです。ユーザーが、お気に入りアーティストを登録するために画面をタップすると、その瞬間に画面が切り替わり、おすすめのアーティストが表示されます。ユーザー目線で考えると、ユーザーは自身の興味のあるアーティストを選択すると、興味が湧く可能性の高いアーティストがスッとレコメンドされ、アーティストとのセレンディピティに満ちた出会いを体験することができます。まさにユーザーに寄り添った気の利くデザインと言えるのではないでしょうか。

グノシースポーツ

https://gunosy-sports.com

Gunosyは、11月15日にスポーツに特化した情報アプリ「グノシースポーツ」のiOS版をリリースしました。同社は、「今後バーティカル領域(領域特化型)のアプリを拡充し、よりユーザーのニーズを満たすアプリを提供する」と発表し、その第一弾がグノシースポーツです。スポーツ領域を選んだ背景は、2020年の東京五輪に向けて、スポーツ専門チャンネルや記事の特設コーナーができるなど、スポーツへの関心が高まっているためだと説明しています。本アプリは、オールジャンルのスポーツニュースを毎日読むことができるのでオススメです。

アプリ自体だけではなく、グノシースポーツのプロジェクトメンバーがデザインや開発について発信するブログも注目です。デザイン秘話から具体的な開発法まで、連載形式で紹介されています。実際のモノづくりの現場の様子を感じられる学びの多いブログなので、是非チェックしてみてください。

イベント

VueFes Tokyo 2018


https://vuefes.jp

11月3日に日本初となるVue.jsカンファレンスであるVueFes Tokyo 2018が開催されました。Vue.js開発者であるEvan You氏によって次期メジャーバージョンであるv3.0に関するビジョンが語られた基調講演にはじまり、著名スピーカー達による多数のセッションが行われました。実際に参加していたGoodpatchメンバーも「楽しかった!」とイベントの盛り上がりを語ってくれ、非常にワクワクしたとのこと。

セッションでは技術的なトピックだけでなくデザイナーとのコミュニケーションやデザインシステムに関する議論も活発に交わされ、技術とデザインが繋がったものであるということを改めて感じさせてくれたイベントでした。今後も目まぐるしい変化が続いていくと思われるWebフロントエンドですが、その中で少しずつ、デザインとの関係がより良くなっていくことが期待できそうです。

PMconference

https://2018.pmconf.jp

11月6・7日に、今年で3回目を迎えるPMconference(プロダクトマネージャー・カンファレンス)が開催されました。Goodpatchのプロダクト & テクノロジーのアドバイザリーボードでもある及川さんが、運営メンバーの1人として主催しています。Goodpatchはドリンクスポンサーとして協力させていただきました。プロダクトマネジメント業務についての情報や意見を交換する場である本イベントですが、今回は「愛されるプロダクトを創ろう」というテーマのもと、第一線で活躍するプロダクトマネージャーの講演や参加者同士のワークショップが行われました。

このイベントに参加したGoodpatchメンバーに感想を聞いてみたところ、「愛されるプロダクトを創ろう」というテーマをもとに、20社を超える企業のプロダクトマネージャーの新規事業立ち上げ、グロースなど豊富なケーススタディを知れて刺激的だったと答えてくれました。Goodpatchでも、ユーザーから愛されるプロダクトを生むためにMLP(Minimum Lovable Product)という考え方を導入してきました。Goodpatchが考えるMLPについては、MLP(Minimum Lovable Product)を用いたプロダクトデザイン手法ユーザーのハートを掴むMLP(Minimum Lovable Product)を生むには?を是非チェックしてみてください。

AXIS THE COVER STORIES-聞く・考える・話す、未来とデザイン


https://www.japandesign.ne.jp/event/axis-the-cover-stories/

11月1日〜7日、六本木AXISにて「AXIS THE COVER STORIES-聞く・考える・話す、未来とデザイン」が開催されました。本イベントは、デザイン雑誌AXISが約20年に渡って計115組の第一線で活躍するデザイナーに行なったインタビューを再編集した書籍「AXIS THE COVER STORIES — Interviews with 115 designers」の発刊を記念して企画されたものです。各講演では、未来をテーマに同書の表紙インタビューに登場したデザイナーや若手クリエーターがトークセッションを行いました。

世界的なデザインファームIDEOのCEOティム・ブラウンとTakrm代表の田川欣哉さん、プロダクトデザイナーの深澤直人さんとデザインディレクターの川崎和男さん、などデザイン業界を牽引してきた豪華メンバーによるトークセッションは、特に社内メンバーからも好評でした。これまでのデザインを振り返り、これからのデザインを考えるきっかけとなるイベントだったのではないでしょうか。

Design Scramble


https://designscramble.jp

11月24日、渋谷を舞台した渋谷を舞台としたクリエイター・デザイナーのためのデザインフェスティバル「Design Scramble(デザインスクランブル)」が初開催されました。当日は、渋谷近辺のクリエイティブ企業20社が、各企業のオフィスにてワークショップやトークセッションなど様々なプログラムを行いました。

Goodpatchも参加企業として、美味しいコーヒーを飲みながらデザインを語り合えるDesigner Cafeを1日限定でオープンしました。デザイナーセッションでは、コンセント長谷川さん、メルペイ鈴木さん、Tigerspike神谷さんをお招きして、「越境するキャリアデザイン 海外デザインスクールという選択肢」というテーマのもと、海外のデザインスクールを志したきっかけから学んだことなどについてお話ししていただきました。当日は、たくさんの方々がGoodpatchに足を運んでくださり、満員御礼でした。お越しいただいた皆さま改めてありがとうございました!

当日のイベントの様子です。

Goodpatchでは、デザイナーに特化したキャリア支援サービスReDesignerを運営しています。ご興味のある方は、是非下記バナーからお問い合わせください。

以上、プロダクト、サービス、ユーザーインターフェイス、イベントなど、Goodpatch内で話題になったものを紹介しました。来月もお楽しみに!

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