ベルリン最大のテックフェスティバル!「Tech Open Air」イベントレポート
こんにちは!ベルリンオフィスのかずきです。
6月15日から17日にかけて開催されたベルリン最大のテックフェスティバルTech Open Airに参加しました!今回はイベントレポートを現地からお届けします。
Tech Open Air (TOA) とは?
TOAは2012年から毎年開催されているテックイベントです。現在では4000人以上の来場者が訪れ、”ヨーロッパで最もクールなカンファレンス” “SXSWに対するベルリンの答え”などと称されているベルリンの一大イベントです。Open Airの名のとおり多くの展示が屋外に設営され、開放的な雰囲気の中でベルリンを中心としたスタートアップの展示やキーノートを見て回ることができます。サテライトイベントと呼ばれる個別のミートアップやキーノートを多くの企業が各オフィス等で開催しており、今年はイベント数も100以上を越えました。
ブース展示
Goodpatchベルリンが一緒にお仕事させていただいた、ベルリンのVRスタートアップVIORAMAのブース。大盛況だったようです。彼らは、ユーザーが簡単にVRを作れるアプリや、多人数で同時にVRを観れるインタラクティブなアプリを開発しています。
スマートライトAREA、スマートペンPhree、スマートトイVaikai。ヨーロッパ各地からハードウェアスタートアップが多数出展。ハードウェアのピッチイベントも行われていました。
カンファレンス
こちらは最近日本でも流行りつつある動画コンテンツメーカーDubsmashのCo-Founder、Roland Grenkeによるスピーチ。Dubsmashはベルリン発のスタートアップ。今はマネタイズよりユーザーを優先したビジネスモデルを構築しているとのこと。コンテンツメイキング系の動画ビジネスはVineしかり、これからに期待といったところでしょうか。
1ヶ月に1億ものユーザーがVineを視聴しているが、マネタイズの計画はまだ先とJason Manteが語る – TechCrunch
USとChinaを除いた全世界で既存ビジネスを加速させているベルリン拠点のインキュベータ、Rocket Internet CTOのChristian Hardenbergによるスピーチ。ベトナム・ホーチミンでの実際の事例を中心にRocket Internetのビジネスを紹介していました。
イーロンマスクが仕掛け人の超高速次世代モビリティHyperloopのCEO、Dirk Ahlborn。彼はドイツ生まれのアメリカ人だそうです。イーロンマスクが大手米国メディアに取り上げられている動画からプレゼンはスタート。Hyperloopが目指すのは、1km/3秒というスピードの速さだけではなく、現代のモビリティにおけるユーザーエクスペリエンスのディスラプト。偉大な挑戦に期待です。
こちらはSuperpedestrianのCEO、Assaf Biderman。自動車の利用頻度が減る昨今に増加する自転車の利用頻度。現代のモビリティとはどうあるべきかについて語りました。
彼らは電動アシストIoTホイール「The Copenhagen Wheel」をまもなくローンチ予定。自転車の後輪を取り替えるだけで使えるシンプルなプロダクト。日本の国旗のようなデザインが素敵ですね。個人的にスマホと連動したスマートロック機能が気になります。開発者にはAPIも用意されるようです。
「アジアからの唯一の登壇者」だというCerevoの岩佐琢磨氏もスピーチ。日本でデザインし、中国で製造する理由について語りました。少人数チームかつスピード感のある開発を心がけているとのこと。
サテライトイベント
日本でもじわじわと話題になってきている写真共有SNS、EyeEmのエキシビションパーティに参加。こちらもベルリンのスタートアップ。「REAL BERLIN」という写真展を開きつつ、ダンスミュージックとビールで乾杯するベルリンらしいミートアップでした。
Goodpatchベルリンでは、サテライトイベントとして「Product Hours」を開催しました。お客様のプロダクトやデザインチャレンジに関するご相談を完全予約制でお受けしました。参加していただいたお客様から「とても貴重なフィードバックだった!」との声もいただきました。
おわりに
今回私が参加できたのはほんの一部でしたが、SoundCloudやZalando、Uber等の大手スタートアップやRocket Internet等のインキュベータといった、スタートアップ関連企業が一同にベルリンを盛り上げる活気を堪能できた楽しい三日間でした。今年はテキサス・オースティンで開かれたSXSWにも参加したのですが、SXSWはオースティンに世界中から企業が一時的に集まり街中がSXSW一色になる一方で、TOAはベルリンにヨーロッパ中から企業が集まりつつ、ベルリンの現地企業があちこちでイベントを行い、現地が現地を盛り上げている側面があります。ベルリンの勢いを肌で感じ取ることができました。ベルリンのスタートアップシーン、要チェックです!