こんにちは、グッドパッチの山下です。

「異業種への転職を考えたけれど、実務経験が求人要件に合わなかった」という経験は、誰しも一度はあるのではないでしょうか?

この春グッドパッチには、UI/UXに特化したデザイナートレーニングチーム「hatch」が新設されました。このチームでは、デザインへの熱い思いを持つメンバーが、チームでの学び合いを通じて「真の成果を生み出せるデザイナー」を目指して活動しています。

今回の記事では、チーム立ち上げの背景やトレーニングの仕組みのご紹介、そしてこれから仲間になってくれる方へのメッセージをお届けします。

未経験者にとっての「実務経験」という壁

これまでデザイナー採用に関わる中で、実務経験が豊富ではない一方で、デザインに対する強い思いや、学び続ける姿勢、行動力を持った方と出会う機会は少なくありませんでした。

しかしグッドパッチでは、クライアントに対して高品質なデザインを提供することを大前提に活動しているため、現場のデザイナーが案件のクオリティを担保しながら、未経験の仲間を採用しトレーニングすることは、現実的には難しいという課題もありました。

これグッドパッチに限った話ではなく、「実務経験がなければデザイナーとして転職しにくい」という事象はデザイン業界全体の構造として依然残っており、未経験者にとっては「実務経験」がデザイナーとしてのキャリアをスタートする上での「壁」になっています。

そうした背景を踏まえ、「クライアントワークとは切り離された、トレーニングに特化したチームがあれば、品質とトレーニングの両立ができるのではないか」という考えから構想されたのが、デザイントレーニングチーム「hatch」です。

専属トレーナーによるOJTとOFF-JTを組み合わせたトレーニング

「hatch」はUI/UXデザインの実務経験が豊富ではない方に対して、デザインへの熱い思いを持つメンバーとの学び合いを通じ、「真の成果を生み出せるデザイナー」になることを目指すチームです。「hatch」のトレーニングでは、実践(OJT)と座学(OFF-JT)を組み合わせて進行し、トレーナーとともに、着実に力を伸ばしながら、早い段階で実際のプロジェクトに挑戦できる環境を整えています。

トレーニング内容

OJT:クライアントワークでの学び

  • 実際のプロジェクトに、トレーナーとセットでアサイン 
  • デザイナーとしての立ち回り、プロジェクト進行、思考のプロセスなどを実地で学ぶ
  • プロジェクト中に出てきた課題に応じて、インプットやフィードバックを適宜実施

OFF-JT:補完的なスキル習得

  • グッドパッチのナレッジやスキルマップをベースに不足スキルを特定し、研修を実施 
  • スキルだけでなく、マインドセットやスタンスについても対話しながら研鑽 
  • 必要に応じて「模擬クライアントワーク」など独自の研修を行い、実践力を補強

トレーニングプランは、これから実際のトレーニーとの対話・実践を通して、継続的にブラッシュアップしていきます。トレーニングを受ける人が増えれば増えるほど、より良いトレーニングシステムが構築できる好循環を目指しています。

トレーナー

「hatch」のトレーニングは、グッドパッチでクライアントワーク経験を積んできた2名のデザイナーがトレーナーを担当します。

秋野 比彩美|UXデザイナー/デザイントレーニングマネージャー
ヤフーでUIデザイナーとしてキャリアをスタート。
トップページやバーティカルメディアの事業責任者を経験したのち、大手通信企業グループ会社にてUXデザイナー兼組織マネージャーとして従事。クオリティ管理やデザイナーの採用・運営に取り組む。グッドパッチにはUXデザイナーとしてジョインし、これまでに複数のユーザーリサーチをメインとした案件を担当。UXデザイナー組織の統括マネージャーを経て、今年3月からはデザイントレーニングをメインミッションとする部署を立ち上げ責任者として活動。

山下 由希|UIデザイナー
広告制作会社のWEBデザイナーとしてキャリアをスタート。「長く愛されるプロダクトをつくりたい」という想いから、合同会社DMM.comおよびヨーロッパのゲーミング企業にて、インハウスWEBデザイナーとしてサービス開発に携わる。
2020年2月にグッドパッチへジョイン後は、UIデザイナーとしてクライアントワークに従事。
オンライン診察アプリ「CLINICS」や、生協の宅配アプリ「コープデリ」のリニューアルなど、生活に密着した幅広いプロダクトのUIデザインを担当。

異業種からキャリアチェンジしたトレーニーの声

現在「hatch」には3名のUXデザイナーがトレーニーとして参加しています。
入社前はそれぞれ異なる職種・業界での経験を持ちながら、実践(OJT)と座学(OFF-JT)を通じて、日々UXデザイナーとしての視点やスキルを磨いています。「hatch」でどのような挑戦をしているのか、そしてその中でどんな変化や気付きがあったのか、リアルな声をご紹介します。

UXデザイナー 生島

もともと大学ではデザインとは直接関係のない哲学を学んでいた私ですが、UXデザインの考えに強く共感してグッドパッチに入社し、今は「hatch」で日々デザインと向き合っています。OFF-JTの一つである「模擬クライアントワーク」では、UXとPMを兼務し、大きなプレッシャーの中で「良いデザインとは何か」を問い続けています。

「hatch」には、挑戦を後押しし、失敗を許容してくれる文化、そして本気で向き合ってくれる仲間がいます。厳しいフィードバックから逃げずに対峙する中で、ぼんやりとしていた「デザイナーとして何をすべきか」という問いの答えが、確かな手応えと共に少しずつ見えてきているように思います。この微かながら確かにある手応えが、プレッシャーの大きい毎日を乗り越える原動力になっています。

UXデザイナー 高木

営業職から「もっとエンドユーザーについて考える仕事がしたい」と思い、UXデザイナーにジョブチェンジしました。「hatch」では模擬クライアントワークなどの独自トレーニングプランや、日々のOJTを通して、今まで自分が書籍や座学などを通して学んできた知識をリアルな経験値として少しずつ蓄えながら、自分のアウトプットの精度を様々なデザイナーとの壁打ちやフィードバックを繰り返すことで磨いています。

自分がやりたかった「ユーザーについて考える」ことを、厳しい指摘や何回も作り直して考え抜くという経験を重ねる中で、成長が実感でき、とても楽しく仕事の大きなモチベーションとなっています。「hatch」だからこそ失敗と挑戦を繰り返すことができ、世の中に素敵なプロダクトを生み出せるようなUXデザイナーに、少しずつ近づけているように思います。

 

UXデザイナー 浦山

私はWEBマーケターからUXデザイナーへの転向をしました。
「hatch」では、実践的な課題とトレーナーからの丁寧なフィードバックを通じて、ユーザー視点で考え、形にする力が自然と身についていきます。こうした試行錯誤の中で、知識が実践力へと変わっていき、自分の成長に自分自身でも驚く瞬間があるように感じます。未経験からでも本気で挑戦したい方にとって、これ以上ない環境だと思います。

「頑張っている人の “自走” を仕組みで支える場所」でありたい

「hatch」では「即戦力」であることをメンバーに求めていません。

一方で「頑張りたい人を一から手取り足取り教える場所」ではなく、「すでに頑張っている人の “自走” を仕組みで支える場所」でありたいと考えています。

そのため、今まさに努力を続けている人、そして、これからの自分自身の成長に期待と覚悟を持てる人がフィットしやすい環境であると思います。

具体的には、次のようなスキルレベルや熱意・スタンスをメンバーには求めています。

現時点のスキルレベルについて

  • クライアントワークの経験はないが、基礎的なデザインの知識がある 
  • 自主的に学習・制作に取り組んでおり、ポートフォリオや学びの経験を通じて意思やプロセスを表現できる  

熱意・スタンスについて

  • デザインやものづくりに対する熱量がとにかく高い 
  • グッドパッチのビジョンやミッションに深く共感し、自分の言葉で語れる 
  • プロダクト開発の地道で泥臭い工程にも前向きに取り組める 
  • 良いものを世の中に届けるためなら、フィードバックを受けて何度でも挑戦できる 
  • トレーニングを「成長のための過程」と捉え、やり切る覚悟がある

これからUI/UXデザイナーを目指す人へ

私もUIデザイナーとしての実務経験がない状態でグッドパッチに入社し、最初の2年間はとにかく目の前の仕事に食らいつく日々でした。試行錯誤を重ねながら、少しずつ自信をつけていったあの時間は、今でも自分の原点になっています。

あの頃の自分のように、成長の手応えを掴みたくても苦戦している人が、もう少し早く力を発揮できるような仕組みをつくりたい…そんな想いを軸に、デザイナーとしての立ち上がりをサポートしていきたいと思っています。

同じようにトレーニングマネージャーの秋野も未経験からデザイナーになり、キャリアを積んできました。今の業界にある「実務経験がなければスタートできない」という構造に対して、少しでも新しい道をつくれたら、という思いがあります。即戦力でも未経験でもない、その“あいだ”にある選択肢、この取り組みが、グッドパッチだけでなく、デザイン業界全体のトレーニングのあり方にとっても、一つの突破口になると信じています。


私たちは現在のスキルよりも、これからの成長、そして期待と覚悟を大切にしたいと考えています。「hatch」はそのための入り口です。ご興味のある方は、ぜひ採用ページをご覧ください。皆さんとお会いできることを、一同楽しみにしています。

👉 UXデザイナーの募集要項はこちら

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「hatch」の立ち上げに込めた想いや、実際の活動の様子については、こちらの動画でもご紹介しています。 あわせてぜひご覧ください。

👉大切なのはデザインへの熱意?トレーニングチーム「hatch」新設の裏話(ビデオポッドキャスト)

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