こんにちは!広報の杉本です。
2018年9月で、Goodpatchは創立7周年を迎えました。そんな新しい期に入る直前の年度末に行われていたのが、プロジェクトレビューです。もともとは「アウトプット評価」と呼ばれていたこの取り組みは、今回で3回目の実施でした。
このレビューでは、半期の間にGoodpatchがお手伝いさせていただいたデザインパートナーワークのそれぞれのデザインプロセスとアウトプットについて、メンバーがプレゼンし、マネージャーたちが評価を行います。Goodpatchのデザインプロセスには、チームビルディングも含まれるので、評価対象は制作物だけではなく、チームのコラボレーションも含まれています。
「評価」というと、クローズドに行われるイメージがありますよね。しかし、Goodpatchのプロジェクトレビューは、メンバーがいつでも自由に見学ができるんです。私もいくつかのレビューを見学したので、どんなことを話しているのか?メンバーはどう感じているのかをご紹介したいと思います。デザイナー同士のナレッジ共有の方法として、参考になれば嬉しいです!
プロジェクトレビューをオープンに行う理由
レビュー期間は、各プロジェクトメンバーからのプレゼンや質疑応答、評価結果のスコアまで、すべてオープンにしています。その背景には「プロジェクト間のナレッジシェアを通して組織に再現性を生み出したい」という代表土屋の強い想いが込められています。
Goodpatchには独自のデザインプロセスがあるものの、その使い方やプロセスの取捨選択は様々。
レビュー期間は、プロジェクトの当事者であるメンバーから、うまくいったことや注力したこと、改善点までを直接聞けることが最大の魅力です。そのプロジェクトに参加していないメンバーでも、デザインプロセスを追体験でき、自分の中にナレッジを蓄積し、実践しやすくなるのです。
今回のプロジェクトレビューは、年度末の7月下旬から8月にかけての2週間。オフィスのオープンスペースで実施されました。
実は、オープンスペースでプロジェクト評価を行ったのは、今回が初めての試み。
前回までも見学は自由としていましたが、会議室で開催していたため「どうしても気軽に参加しにくい」というネックがありました。そこで今回から、オープンスペースで実施したところ、どのレビューでも見学者が来るようになったのです。場所を変え、よりオープンに行うというアイデアは、ナレッジシェアを推進しているメンバーから出たアイデアでした。社内行事においても、できることから改善を続ける工夫は怠りません!
プロジェクトのデザインプロセス、アウトプットを紹介
Goodpatchはチームで働くことを大切にしており、プロジェクトには必ずチームでアサインされます。またデザインプロセスの定義には「チームビルディング」も含まれるので、チームがどのようにコラボレーションしたのかも評価のポイントになっています。
ひとつのプロジェクトにつき持ち時間は1時間で、UXデザイナー/PM、UIデザイナー、エンジニアがそれぞれ自分の担当したことについて発表します。(プロジェクトによっては、UXデザイナー/PMとUIデザイナーのみのチームもあります)
プレゼンでは、デザインプロセスを振り返りながらやったことを解説します。チームビルディング、コンセプト設計、プロトタイピング、ユーザーテストなど、各工程でどんなことをしたのか掘り下げていくので、とても濃密な内容です。
資料のビジュアルデザインも、サービスのキーカラーや、パートナーのコーポレートカラーにカスタマイズするチームが多く、細部までクオリティを追求するメンバーのこだわりを感じることができます!どんな伝え方をするのかもプロジェクトによって様々なので、資料も見所のひとつとして挙げられると思います。
メンバーから見たプロジェクトレビューの魅力
今回で3回目となるプロジェクトレビューですが、実際参加しているGoodpatchのメンバーに、どんな魅力があるのか聞いてみました。
評価が定量化される
- アウトプットが点数として定量的に評価されるので、モチベートされる
- どのような基準で評価されるのかが理解できる
プロジェクトメンバーのプレゼンを聞ける
- プレゼンは、テキストで読むのとは違ったリアルな温度感があり、記憶に残りやすい
- プロジェクトレビュー期間中は、発表会のようでテンションが上がる
- マネージャーやCEOに対して話す機会なので、プレゼン力を鍛えられる
リアルなナレッジ共有ができる
- 色々なプロセスやアウトプットを見ることで、自分の思考の幅が広がる
- 成功事例だけではなく改善点も共有されることで、苦難を未然に防げる
- 同じ課題に直面しているモデルケースのプロセスを知り、カスタマイズできる
一方で、全プロジェクトの評価を担当したマネージャー陣は、3回目の実施を経て「ナレッジの再現性、アウトプットのクオリティが高くなっている」と語っていました。今後はUIデザイン、UXデザイン、開発、グロースなど、メンバーそれぞれの専門性をしっかり評価するために、評価軸やプロジェクト評価のあり方もアップデートしていくとのことです。
プロジェクトレビューは、ナレッジを得るための半期に一度の貴重な機会。私自身も何度か参加してみて、プロジェクトが異なるデザイナー同士に、横のつながりが生まれやすい取り組みのように感じています。アウトプットを通したコミュニケーションできるのは、デザイナーならではの特徴かもしれませんね。
Goodpatchには、デザイナーのためのナレッジシェアカルチャーがさまざまな形で存在しています。プロジェクト評価でプレゼンされたナレッジの中には、Goodpatch Blogでご紹介したものもあるので、参考にしてみてくださいね。