新しいものが大好きなGoodpatchで3月話題になったアプリ、サービス、デザインまとめ(2025)
年度末で慌ただしい日々を過ごしている人や、4月からの新生活に胸を膨らませている人も多いのではないでしょうか。
今月もグッドパッチで話題になったサービスやトレンドを紹介します!
目次
サービス
アドビ、iPhone版 Photoshop を発表
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2025年2月26日にアドビ株式会社は、iPhone向けのAdobe Photoshopを新たに発表しました。このサービスは、スマートフォン向けに最適化された新しいインターフェースで提供され、一部機能が無料で利用できます。また、Adobe Photoshopモバイル版のAndroid対応も進んでいるそうです。
デスクトップ版のAdobe Photoshopは基本的に有料ですが、モバイル版ではスポット修復ブラシなど、細かい箇所の修正機能を無料で利用できるとのこと。Googleの「消しゴムマジック」やiPhoneの「クリーンアップ」機能でも写真の修正は可能ですが、モバイル版Photoshopなら数万点のAdobe Stockの無料アセットも同時に活用できるため、コラージュなどより創造的なデザインを手軽に楽しめそうです。
富士フイルム、デジタルカメラの新ブランディング展開「愛おしさという哲学」
当社デジタルカメラの世界観を広げるブランディング活動を展開 新ブランドタグライン「愛おしさという哲学」を決定
富士フイルム株式会社は、デジタルカメラの新ブランドタグライン「愛おしさという哲学」を掲げ、カメラを単なる撮影ツールではなく、人生の大切な瞬間を記録する存在として再定義しました。この取り組みでは、製品の質感や色再現、フィルムシミュレーションなど、アナログ時代の温もりを現代技術で再現することに注力しています。
今回の事例は、機能向上だけではなく、情緒的価値も重視した体験設計の一環として注目できそうです。フィルムシミュレーションや物理ダイヤルの感触は、ユーザーがカメラとの「対話」を楽しめるデザイン要素となります。「使いやすさ」だけでなく「心に残る体験」をデザインプロセスの中でいかに生み出すのか、この新しいブランディング展開は多くのデザイナーにとって学びになることが多そうです。
イベント
LINEヤフー「3.11 防災花火」避難場所を知る契機に
3.11 防災花火| Yahoo! JAPAN / LINE
LINEヤフー株式会社は、東日本大震災から14年目の2025年3月11日、追悼と防災意識向上のために「3.11 防災花火」を実施。同日19時頃に、首都圏の3か所の避難場所で花火が打ち上げられました。
このイベントは、避難場所から花火を打ち上げることで、地域の避難場所を再認識し、防災意識を高めることを目的としています。
特徴的なのは、避難場所から花火を打ち上げることで、観覧者が自身の避難場所を視覚的に確認できる点です。花火が見える距離と避難場所までの距離がほぼ同じ約2kmに設定されているため、花火の位置を目安に避難経路を意識するきっかけになり、普段は意識しづらい避難場所を「花火を打ち上げる」という手法で認識できる工夫が施されています。視覚的に確認することで、いざという時の避難行動を具体的にイメージしやすくなり、防災意識の向上につながりそうです。
世界最大級の融合型ビジネスカンファレンス&フェスティバル「SXSW 2025」開催
SXSW Conference & Festivals | March 7-15, 2025
世界最大級の融合型ビジネスカンファレンス&フェスティバル「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト) 2025」が2025年3月7日から15日にかけて開催されました。SXSWは、テキサス州オースティンで毎年開催される音楽・映画・テクノロジー・インタラクティブの祭典です。過去にTwitterが2007年のSXSWでWEBアワードの大賞を受賞してからブームを起こして以降、テクノロジーを先取りできるイベントとして知られています。
今回、イノベーションアワードのInterface Design部門を受賞したのは「Posha」という家庭用自動調理器です。自動調理器についた画面のUIから、アプリのUIまで綺麗に統一されたデザインだと感じました。
ビジネス
イトーキ、新デザイン指針「ITOKI SENSE 2025」発表
ITOKI CMF DESIGN [ ITOKI Color Material Finish Design ]
株式会社イトーキは、これからの働き方に求められる空間やプロダクトのデザインの根幹となるCMF」をまとめたデザイン指針「ITOKI SENSE 2025」を2025年2月28日に発表しました。
CMFとは色(Color)、素材(Material)、仕上げ(Finish)という3つのデザイン要素のことで、今回の発表サイトには時代の変化とともにイトーキが定義してきた「働く場所に求められる心地よさ」や、これまでのデザイン指針がまとめられています。
このサイトを読むだけで、なぜこのデザインに辿り着いたのかを知ることができ、イトーキのプロダクトについての理解がとても深まりました。このようにデザインの背景やストーリーから共感してもらえるような、ものづくり、体験作りが今後より重要になってくると感じました。
ADKマーケティング・ソリューションズ、DE&Iに関する新サービス提供開始
ADKマーケティング・ソリューションズ、DE&I領域における共創アクションプランの開発支援サービス「DE&I ソーシャルアクション デザイニング」を提供開始
株式会社ADKマーケティング・ソリューションズは、新サービス「DE&Iソーシャルアクションデザイニング」を発表しました。これは、企業のDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進を支援するもので、社会課題に即した共創型アクションプランの開発をサポートします。従来の「方針策定」にとどまらず、実際の施策に落とし込むプロセスまで支援する点が特徴です。
近年DE&Iは企業戦略の重要な要素とされてきましたが、アメリカ合衆国におけるトランプ大統領の再任によってその価値が再び問われています。米国を中心に企業のDE&I施策は「過度なポリティカル・コレクトネス」と批判される動きがある一方、反対にその意義を再確認する動きも活発化しています。価値観の二極化が進む中、この新サービスは、より実践的なDE&Iのあり方を模索する企業にとって重要な指針となりそうです。