新しいものが大好きなGoodpatchで7月話題になったアプリ、サービス、デザインまとめ(2024)
梅雨が明け、本格的に夏を感じる時期となりました。30℃を超える暑さが続いています。水分補給をしっかりして、読者の皆さまも体調にお気をつけください。
今月もGoodpatchで話題になったサービスやトレンドを紹介します!
目次
サービス
NOT A HOTEL×VERMICULAR 最高の空間で、最高の食事体験を提供するプロジェクト始動
https://www.vermicular.jp/pickup/not-a-hotelxvermicular
メイド・イン・ジャパンの鋳物ホーロー鍋ブランド「バーミキュラ」と、’世界中にあなたの家を“をコンセプトに掲げる「NOT A HOTEL」がタッグを組んだプロジェクトを開始しました。
「住まいが自由になれば、人生ももっと楽しくなる」と考え、特別なロケーションに、特別な建築家やクリエイターがデザインした特別な家を提案するNOT A HOTEL。そんな贅沢な空間で「食べるだけでなく、作ることから」豊かな時間を過ごすため、バーミキュラが新たな食事体験を担うことになりました。第一弾として、今年4月に開業した「NOT A HOTEL KITAKARUIZAWA BASE」の各施設の備え付けのキッチンに、バーミキュラ製品フルラインナップを完備。さらに、滞在者に対し、より手軽にバーミキュラでの調理をお楽しみいただけるよう、7月1日(月)より「VERMICULARで手料理を愉しむミールキット」の提供を開始しているようです。
心やすらぐ宿泊空間での調理は、「NOT A HOTEL」「バーミキュラ」双方の価値を向上させ、より充足感のある体験を提供することに繋がりそうですね。
Anthropic、「Claude 3.5 Sonnet」を発表
https://www.anthropic.com/news/claude-3-5-sonnet
2024年6月21日にAIスタートアップ企業のAnthropicが大規模言語モデル(LLM)「Claude 3.5 Sonnet」を発表しました。
Anthropicによると新モデルは、従来モデル「Claude 3 Opus」に比べて2倍のスピードで動作するようになり、また言葉のニュアンスやユーモア、複雑な指示を理解する能力が向上し、自然な口調でコンテンツを生成することが可能となったそうです。
さらに、AnthropicはClaude.aiのプレビュー機能「Artifacts」を同時に発表しました。Artifactsは、コードやWebデザインなどのコンテンツを生成するように指示すると、コードを生成してくれるだけでなく、作成物をリアルタイムで表示、編集、構築できるようにする機能です。
AIに関連するニュースを見ない日はないほど、目まぐるしく進化しています。急速な進化でAIが生成したテキストの不自然さは人間がやったと見間違うほど自然になり、今までデザイナーが行なっていた作業の一部がAIで簡単にできるようになりました。AIの情報をいち早くキャッチし、脅威ではなく仕事の相棒として活用するために学び続ける必要がありますね。
Apple Vision Pro、日本でも販売へ
https://www.apple.com/jp/apple-vision-pro/
2024年6月28日、AppleのApple Vision Pro(以下、Vision Pro)が日本での販売を開始しました。Vision ProはAppleが初めて開発した「空間コンピュータ」になります。日本での発売と同時にVision Pro専用のアプリケーションも複数リリースされていました。
私も実際に触ってみたところ、今までのVR機器とは一線を画す体験を提供してくれていると感じました。指の動きと目線を通して操作する感覚は使いこなすまでには少し時間が掛かりましたが、慣れてからは空間内のオブジェクトを自由に動かしたり、空間内に浮遊しているキーボードから文字を入力することができました。
UIデザイン視点では、ウィンドウのようなデザインがとても素敵だと思いました。空間に映し出されたウィンドウの背景が擦りガラスのような半透明になっており、今までのVR体験の違う世界をみている体験から、空間に溶け込む体験になっているように感じました。
グッドパッチではVision Proについてエンジニア、UXデザイナーが考察する動画をYoutubeにて公開しているのでこちらも合わせてお楽しみください。
イベント
「時」とGraphic Design ー過去と未来とー、開催
https://ofs.tokyo/gallery/timeandgraphicdesign/
OFS GALLERYでは、2024年7月5日(金)から7月28日(日)にかけて、D-BROSの企画展【「時」と Graphic Design ー過去と未来とー】が開催されました。
「D-BROS」とは、デザイン会社DRAFT代表、宮田識が1995年に立ち上げた自社ブランドです。「D-BROSは、この29年間で数々のカレンダー、グリーティングカード、カップ&ソーサーやグラス、ウォールクロック、フラワーベースなどを開発・販売し、そのプロダクトの点数は1400点を超えています。本展示は、そういったさまざまな商品を一挙に見ることで、「時」を刻んできたD-BROSの30年間の歩みとデザインに込めた想いを感じられるような機会となっていました。
デザインを通してユーザーがする体験には、必ず時間が流れています。デザインに関わる全ての人間にとって「時」は重要なキーワードであると言えそうです。本展示を通じて、「時」に向き合うひとときを過ごせたでしょうか。
日常アップデート展開催中
https://inclusion-art.jp/archive/exhibition/2024/20240615-246.html
東京都渋谷公園通りギャラリーにて、「日常アップデート」展が2024年6月15日から9月1日まで開催されています。
日常アップデート展では、災害による日常の尊さを再認識する機会が増えたことをきっかけに、他者の「日常を描く作品」を通じて見慣れた風景に新たな価値を見出し、人々の生活を豊かにすることを目指しています。分断された人々が再びつながることで、人と社会の関わりの重要性を再考し、日常を新たな視点で捉え直す機会を提供してくれる展示となっています。
「他をみて己を知る」このことわざにもあるとおり、自分以外の日常を知ることで、自分の日常についてより気づくことができるといいですね。
ビジネス
SPEEDA・INITIAL・FORCASなど国内SaaSプロダクト名称を「スピーダ」に統一
https://jp.ub-speeda.com/news/20240701/
2024年7月1日に株式会社ユーザベースは、自社が提供する国内SaaSプロダクト名称を「スピーダ」に統一することを発表しました。
ユーザベースによると、名称を統一した背景として、大企業のユーザーを中心に複数のプロダクトを導入して部門横断的な取り組みを行う事例が増えており、プロダクト間の連携をシームレスに行うことで新たな価値をユーザーに届けるためとしています。
ロゴデザインも同時に統一することでブランドとしての価値を高めるだけではなく、今まで別々に見えていたプロダクト間の繋がりをイメージしやすくなり、導入のハードルが下がるのではないでしょうか。ブランドを統一することでビジネスにどんな影響が生まれるのか、今後の展開に注目したいです。
新潟県三条市・PwCコンサルティング・大日本印刷 三条市におけるメタバース等の先端技術の活用による関係人口創出を通じた持続可能なまちづくりを推進
https://www.pwc.com/jp/ja/press-room/2024/sanjoshi2407.html
2024年7月4日に、新潟県三条市とPwCコンサルティング合同会社と大日本印刷株式会社の3者は「関係人口創出を通じた持続可能なまちづくりに関する連携協定」を締結しました。3者は、インターネット上の仮想空間であるメタバースなどの先端技術を活用し、地域住民の地域活動への関与、地域への愛着や思い入れの向上や、誰もが地域サービスを活用できるインクルーシブな行政を目指すとのことです。
人口減少により、各自治体が地域の活性化としてデジタルを活用した取り組みを行おうとする動きが多くみられる一方、自治体だけの力では解決できないケースが多くみられます。
グッドパッチでも、2023年8月に北海道上川町と「未来共創パートナーシップ協定」を締結し、新たなまちづくりの実現と地域課題の解決にデザインの力で取り組んでいます。
https://goodpatch.com/news/2023-08-gp-kamikawa
今後人口減少が加速する中、このような地方行政と企業の協業は増えていくことが考えられますね。