グッドパッチと北海道上川町、デザインによるまちづくりと地域課題解決に向けた未来共創パートナーシップ協定を締結
第一弾として、企業向け人材開発型ワーケーション事業を開始
株式会社グッドパッチ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:土屋尚史、以下「グッドパッチ」、証券コード:7351)と北海道上川郡上川町(町長:佐藤芳治、以下「上川町」)は2023年8月23日、「未来共創パートナーシップ協定」を締結いたしました。
本協定は、デザインファームであるグッドパッチのデザイン視点や知見と、上川町が持つ豊富な資源を活かし、新たなまちづくりの実現と地域課題の解決を目指した包括連携提携です。あわせて、上川町のコミュニティを活用した企業向け人材開発型ワーケーション事業を開始いたします。
協定締結の概要
北海道は人口減少や高齢化など社会課題の先進地域です。中でも上川町は最盛期の人口から80%減少するなど深刻化しています。近年、上川町では官民の垣根を越えた独自のパートナーシップの取り組みを進め、この大きな課題の解決に向けて取り組んでいます。
グッドパッチでも、自治体職員やまちづくりに関わる町民へのデザイン思考ワークショップを2022年6月に実施したことを皮切りに、実際に社員が移住し、町民へのデザインリサーチを実施するなど、上川町が抱える地域課題の解決に向けた施策を行ってまいりました。
このたび、両者での共同事業の発足など、デザインの力を生かしたまちづくりの取り組みを加速させるべく、包括連携協定の締結へと至りました。
<本協定における主な連携項目>
「循環型の地域づくり」をキーワードに、次の3つの力を最大限活用し、地域内外での社会実装等を推進します。
(1)デザインの力:デザインの力を活用した地域内外に向けたサービスの創出や高付加価値化
(2)デジタルの力:デジタルの力を活用した地域内ベーシックインフラサービスの維持改善
(3)コミュニティの力:コミュニティの力を活用した誰もが輝ける地域社会の実現
上川町の地域課題をテーマとしたワーケーション事業を開始
グッドパッチと上川町による第一弾の共創の取り組みとして、上川町のコミュニティを活用した人材開発型ワーケーション事業を開始いたします。
このワーケーションでは、上川町に複数日滞在し、地域課題の解決にあたる町民の話を聞き、仕事を実体験する「弟子入り」型の研修プログラムを通じて、自律型人材に必要な「アントレプレナーシップ」を養います。
受講者は地場酒造の社長や保全型林業に取り組む住民など、町民との交流を通じて地域課題に直接触れながら、上川町の未来を作るべく機会を追求する姿勢を体感します。町民の考え方だけでなく生き方も含めてインプットした体験を基に、グッドパッチのデザイナーとの対話やワークを通して、自分たちの働く意味や目標を再確認し、自らの意志に準じてビジネスに取り組む人材への成長を促進していくプログラムです。
<施策の背景>
ビジネス環境が複雑さを増す中、自ら課題を設定し、新たな価値を創出することで課題解決をしていく行動力を持つ人材が強く求められています。一方、従来の企業研修では起業家に直接触れることは難しく、学びの機会は限られているのが現状です。
グッドパッチでは、移住したデザイナーによる上川町民への6ヶ月間のリサーチを通じて、新しい文化や変化を受け入れる風土、そして自らの意志に準じて生活し、事業を生み出すリーダーが多いことに着目し、「ビジネスパーソンの学びの場」としてデザインしました。
上川町としても、幅広い世代の町民が関係人口の創出に向けた関係構築を持つ機会を得ることで、地域資源を生かしたさらなるサービスの創出の実現に向けた対話の機会としても期待できると考えている。
本ワーケーション事業の開始に先立ち、丸井グループの企業研修を2023年8月上旬に4泊5日にて実施しており、今秋以降も同社の研修プログラムを継続する予定です。
上川町ワーケーションへのお申し込み、問い合わせは下記URLへお願いします。
https://goodpatch.com/contact-insight-research
【佐藤芳治 上川町長 コメント】
グッドパッチ様と未来共創パートナーシップを締結できましたことを大変嬉しく、非常に心強く感じているところでございます。
上川町は、「世界に誇る山岳リゾートタウン」の実現を目標に、将来にわたって町民や関わる方々が豊かであるためのまちづくりのため、行政サービスの最適化に取り組んでいるところでございます。
今回UX/UIを強みとしたデザインの分野において、豊富なノウハウをお持ちであるグッドパッチ様との連携により、上川町の資源やユニーク性を強く意識した事業やサービスのデザインから情報発信、また、行政運営におけるUX向上などの展開ができることに期待しております。これから一緒にグッドパッチ様と町のミライをデザインしていきたいと思います。
【土屋尚史 グッドパッチ代表取締役社長兼CEO コメント】
上川町は人口減少の課題先進地域でありながら、道内外の企業と協力して新たな事業を生み出し続ける点など、行政が最先端の取り組みを行う自治体です。グッドパッチとしても共創のパートナーになれることをうれしく思っています。
私自身、プロジェクトを通じて上川町を訪れる中で、豊富な観光資源や熱量ある町民の皆さんなど、地域課題の解決に必要なエネルギーがある場所だと実感しました。インフラの整備から町が持つ魅力の再定義まで、デザインが貢献できる領域は枚挙に暇がありません。
今回発表した人材開発型ワーケーション事業を始め、今後もデザインの力を表現できるような行政施策や事業創出を支援し、上川町独自のまちづくりの実現に貢献していきます。
北海道上川町について
上川町は、北海道のほぼ中央に広がる日本最大の山岳自然公園「大雪山国立公園」の北方部に位置し、大雪山連峰と北海道第一の河川、石狩川の清流に恵まれた自然豊かな町。大雪山系の一つ、黒岳への登山口には北海道有数の温泉地である層雲峡温泉があり、秋には「日本一早い紅葉」が見られる。通年型山岳リゾートタウン構想を掲げ、自然や四季を生かして年間を通した観光客の受け入れを目指すとともに、大雪山の自然と共存する暮らし・関係人口の関わり方に挑戦している。
近年は、町内全域をキャンパスに各種講座等を展開する「大雪山大学プロジェクト(https://daisetsuzan-univ.jp/ )」や、上川町での新しい働き方をテーマに移住者や関係人口の創出を図る「カミカワークプロジェクト( https://www.kamikawork.jp/ )」を実施。2021年より上川町東京事務所を設立、都市部の企業との連携事業の実施など先駆的な地方創生プロジェクトに数多く取り組んでいる。
株式会社グッドパッチについて
グッドパッチは、デザインの力でビジネスを前進させるデザインカンパニーです。
デザインパートナー事業では、グッドパッチならびにフルリモートデザイン組織「Goodpatch Anywhere」により、新規事業の立ち上げ、既存事業のリニューアル、企業のデザイン戦略立案、デザイン組織構築支援などを行い、大企業からスタートアップまで企業が持つビジネス課題をデザインで解決しています。
デザインプラットフォーム事業では、デザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」デザイナーを目指す学生向け就活プラットフォーム「ReDesigner for Student」、オンラインホワイトボード「Strap」を提供しデザインによる価値創造を実施しています。