「未来の数字を作る」大手メーカー出身の経理が、入社1ヶ月目のスタートアップで感じること。
今日はグッドパッチのバックオフィスを支える、経理・瀬川貴之のお話です。入社から1ヶ月というフレッシュなタイミングで、グッドパッチで働いてみた感触を聞いてきました!
目次
自分が学べば、チームの未来に繋がる。
大手メーカーという特性上、僕は今まで国内外問わず色々な拠点で働いてきました。
日本本社に数千人、イギリス支社に数百人。そして、営業拠点のフランスには数十人という状況の中、僕は幸いにも日本、イギリス、フランスの拠点で働くことができました。イギリスに転勤になるまでは、英語はろくに話せなかったんですけどね。(笑)
欧州内で新しい支社を立ち上げるタイミングでもあったので、次から次へ挑戦できる環境でした。どの会社でも同じだと思いますが、新しいことを始める時には、色々な人が関わりますよね。僕には、そんな仕事の進め方が自分には合っていて、楽しいなと思ったんです。楽しいと感じたと同時に「経理だけの知識ではみんなの役には立てない。」ということにも気づきました。
僕は今、週末MBAに通っているんですが、通っている理由は「新しいことを支えるには、自分の専門外の知識も最低限必要」ということに気づいたからなんです。もちろん、専門外を全部知っている必要はありません。何か起こった時に、専門家に質問できるレベルの知識さえあれば、自分の仕事の幅はもちろん、チームの未来も広がりますからね。
自分がオープンになれば、相手も心を開く。
グッドパッチに入社してから「コミュニケーションしやすい」と言われますが、色々な拠点で働いてきた経験が影響していると思います。
生まれも育ちも関東なのですが、仕事で初めて大阪に転勤しました。この時に体験した「知り合いゼロ」の環境がきっかけで、今のopen-mindedな自分であると思います。自分から殻を破らなくては、誰も興味を持ってくれないし、話しかけてもくれない。相手に自分を受け入れてもらうためには、まず自分をオープンにすることが必要だったんです。お互いの考え方やバックグラウンドを受け入れた上で働くということは、お互いの働きがいにも繋がってきますからね。大阪のあとは、イギリス、フランスで2年ずつ働いたんですが、国は違えどコミュニケーションの基本は同じでした。
ただ、会社を取り巻く状況だけは、日本と正反対。当時勤めていた会社は、日本では誰しも知っているメーカーでしたが、海外では誰も知らないんですよ。でもそんな「日本発のブランドとして世界に挑戦していること」にも面白みを感じていました。少しでも自分たちを知ってもらうために、果敢に世界に向けて挑戦しているチームがすごく好きでしたね。
大手メーカーから大手メーカーへ転職。半年で退職。
2016年1月に4年ぶりに帰国。帰国して一番驚いたのは、今まで自分が勤めていたはずの本社の組織体制が自分にフィットしなくなっていたことです。海外拠点のフットワークの軽さに慣れてしまったんです。会社が好きだったし、やりがいも感じていたので自分でも驚きましたね。(笑)
転職する気はなかったんですが、ちょうど転職エージェント経由で、前職にあたる同業界大手メーカーから声がかかり、即決で転職しました。実は、学生時代から憧れていた会社だったんです。「憧れ」という気持ちで入社したはいいものの、入社直後に巨大な組織と複雑な組織構成を目の当たりにして、ようやく自分が働く上で大切にしたいことに気づきました。僕は小さい組織で、裁量があって、自分の手足が届く組織があっているんだと。そこでようやく「ベンチャーじゃない?」となるわけです。
自分が好きになれる会社を探して。
経理の仕事は、いわゆる間接部門。言葉を選ばずに言ったら、どの会社にも自分が貢献できるチャンスがあるわけです。「この会社じゃなきゃできない!」ってことはありません。でもだからこそ、会社が提供しているサービスやプロダクトに愛着を持てないと、その会社で働く意味はとても持ちにくいんです。だからこそ、自分が好きになれる会社で働きたいなと思ったんですよね。
タイミング的に、以前からの知り合いの人達が大手企業からベンチャー企業に転職したり、起業しているのを自分のFacebookのタイムラインで見かけるようになっていたので、ベンチャー企業への不安などは感じていませんでした。それよりも、これまでカオスな状況でなんとかやってきて、これからルールを整備しなくてはいけない環境、事業をしっかり分析しなくてはいけない状況に出会える方が、価値があるなと思っていました。「ベンチャーいいな」という気持ちはあったものの、創業初期のスタートアップのスピード感には追いつけないだろうなという気持ちがありました。追いつけないし、自分のバリューは、創業してからしばらくしている会社の方が出せそうだなと。
そんなことを考えながら、Wantedlyを眺めていたらグッドパッチに出会ったんです。
もちろん、業界としても所属している職種としても、今まで一緒に働いてきた人たちとは全然違いましたから、グッドパッチのことは全く知りませんでした。でも、会社説明を読み進めていくと、ベルリンと台北にオフィスがあって、多様性を受け入れてくれそうな環境のようだということがわかりました。
そして、僕がイギリス・フランスで働いていた時に、仕事のやりがいとして感じていた「日本発の企業として世界に挑戦している会社」ということも。「デザインの力を証明する」というミッションも面白いなと思ったし、土屋さんのブログも面白くて会ってみたくなりましたね。あとは、僕があまり得意でないベンチャー特有の「ガツガツしている感じ」を全面に感じなかったのも、いいなと思った理由ですね。ベンチャーなのに、30代の同世代の人も多そうでしたし。
入社1ヶ月で感じた、ブログじゃないグッドパッチ。
海外で働いていた頃に比べれば、母国語で働けている分、心に余裕を持って働けています。
入社して一番びっくりしたのは、土日会社に来ても本当に誰もいないことですね。(笑)この間、オフィスにたまたま寄って、本当だったことを確認しました。自分の成長のために時間を使っている人が多いんですよね。社内の人たちと話していると、オフでも何かしらインプットをして、それを自分に反映して結果として会社に返そうとしているポジティブな雰囲気を感じます。会社にいることだけが仕事じゃないですから、そこがすごく尊重されている環境なんだなと。
いい意味で期待を裏切られたのは、思ったよりも会社化、仕組み化が進んでいるところですね。もっとカオスで、本当に何もないこと期待してたので。もちろん、今後に向けてさらにブラッシュアップは必要なんですけどね。あと、僕が一緒に働いているコーポレート系のメンバーは、一人一役として、自立しているんです。自立しているとチーム感が薄れることもあると思うんですけど、そうじゃなく、お互いを尊重しながらチームで仕事をしようとしているところがいいなと思いました。ちょっとがっかりしたことをあえて上げるとすると、想像以上にオープンスペースでワイワイしてないことですね。SNSやブログではそういう写真を見かけることが多かったので、ものすごく多いのかなと思っていたらそうでもなかったという。みんなしっかり働いていました。(笑)
今、グッドパッチは渋谷桜ヶ丘エリア3拠点に分かれてしまっていることも合って、以前よりも機会は減っているのかなとも思いますね。バックオフィスは各拠点にいるメンバーのことも配慮して、色々トライして行かなくてはいけないなと思っています。僕が働いていた、イギリスやフランスではティータイムカルチャーが発達しているんですよ。「お茶を飲む」行為って、仕事以外の会話のいいきっかけになるので、グッドパッチでも積極的にティーカルチャーを推奨していきたいです。
数字でグッドパッチの未来を作る
数字を正しく報告するだけの経理マンにはなりたくないんです。こういう言い方をするのはよくないかもしれませんが、極論、過去の数字を正しく報告するのは、一定の経験値があれば誰にでもできるんです。今、僕がグッドパッチでやらなくてはいけないのは、未来の数字を作ること。
グッドパッチからプロダクトがリリースされ続けているということは、その分の売上と人件費が伴っているということ。それが2年後にどうなるか、5年後にどうなるかという未来を描くため、未来を具体的にしていくためには、数字が大事なんです。
そのために、僕は事業部のメンバーと密にコミュニケーションをとって、事業の成長をサポートしていきたいなと思っています。未来の数字は、今、事業部のみんながやっていることの積み重ねですから。