寒さも峠を越え、所々に春の気配を感じる季節となりました。

そんな新しい季節の訪れにぴったりの、わくわくするような新しい取り組みが今月もたくさんありました。

それでは、今月もグッドパッチで話題になったサービスやトレンドを紹介します!

サービス

イラスト、マンガ、小説作品の投稿プラットフォーム「pixiv」がサービスロゴをリニューアル

https://www.pixiv.co.jp/2025/01/28/150000

2025年1月28日に、ピクシブ株式会社が運営する創作作品の投稿プラットフォーム「pixiv」が、サービスロゴのリニューアルを発表しました。

リニューアルの背景として、「pixivやユーザーの創作活動を取り巻く環境が変化する中、世界中のクリエイターがより自由に楽しく、創作活動を続けられるサービスを提供していきたい」ためとしています。

新しいロゴは、従来のものに比べて太さが増し、より強い印象を与えるデザインに仕上がっています。角が削られている部分や丸みを帯びた角など、意図的にデザインの法則を崩すことで、独特な個性を感じさせます。細部にわたるこだわりが見受けられ、全体的に洗練されたロゴデザインだと感じました。

 

Webデザインの祭典「Studio Design Award 2024」の受賞サイトが決定

https://designaward2024.studio.design/

2025年2月7日、Studio Design Award 2024の受賞サイトが決定しました。Studio Design Awardは、ウェブデザインプラットフォーム「Studio」で作成されたサイトを称えるデザインアワードです。377の応募サイトの中から、各部門の受賞サイトが選ばれました。

グランプリを受賞した「旅と仕事と」は、「ワクワクして続きが読みたくなるレイアウトと、随所に配置された美しいイラストや画像、主役であるコンテンツを邪魔することのない、繊細な動きのモーション」が評価されていました。

また、グッドパッチグループのスタジオディテイルズが制作に携わった「TOYOTA FINANCE Design Team」のサイトが受賞に至りました!「サイトの表示速度やモーションの精度、写真素材の質感、メンバーがランダムで並び変わる演出など、「全てのディテイルの作り込みに妥協がない、圧倒的な細部へのこだわり」が評価されています。

情報を正確に伝えることと、遊び心の両立。デザイナーとして常に意識していきたいですね。

 

note、Geminiを搭載したAIアシスタントの提供開始

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000274.000017890.html

note株式会社は、2025年2月4日より、Googleの高性能AIモデル「Gemini」を活用したAIアシスタントの提供を開始しました。これにより、noteの全クリエイターが無料かつ無制限でAIアシスタントを利用可能となります。第一弾として発表された新機能では、記事編集画面から自由形式でAIに質問でき、個々のニーズに応じた相談が可能です。今後は、会話形式での相談ができるアップデートも予定されています。

noteのミッションである「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする。」を、AIを使ってより加速させる試みのように感じられます。今後の動きにも注目したいです。

 

DeepSeekリリース

https://www.deepseek.com/

2023年に設立された、中国・浙江省の杭州に拠点を置くAIスタートアップ、DeepSeekは最新のAIモデル「DeepSeek-R1」を2025年1月20日にリリースしました。

DeepSeekはChatGPTと同等の性能を、より少ない半導体チップとサーバーで実現しています。

それだけではなく、オープンソースで公開されているため、AIをもっと気軽に導入することができるようになりました。

UIデザインに関しては、ChatGPTに寄せたデザインになっています。チャット形式の対話型UIであることをはじめとして、ボタンの配置、画面構成、細かいコンポーネントのデザインまでかなり似たものになっています。

一方で、DeepSeekはセキュリティの観点で懸念があるともされています。またセキュリティ観点だけではなく、オープンソースで公開するLLMが「脱獄(jailbreak)」がしやすいこともあり、AIの悪用が危険視されています。

 

SONYの音を光と振動で感じることができる「ハグドラム」を使ったコンサート開催

https://www.t-bunka.jp/stage/25792/

2025年3月4日、TOKYOスマート・カルチャー・プロジェクトはSONYのハグドラムを使用したオンラインコンサートを開催します。

ハグドラムは、誰もが一緒に演奏を楽しめることを目指して開発された打楽器です。ソニー・ミュージックエンタテインメントとソニー クリエイティブセンターが協業して行ったプロジェクト「ゆる楽器」の一環として進められました。叩いた音を光と振動で感じられる打楽器で、聴覚に障害がある方も一緒に演奏を楽しめるものになっています。

https://www.sony.com/ja/SonyInfo/design/stories/hugdrum/

誰もが好きなものを楽しめるようになるためには、デザインの力でアクセシビリティを向上することが必要不可欠ですね。

 

ビジネス

OpenAIおよびソフトバンクグループが提携し、企業用最先端AIを開発・販売することに合意

https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2025/20250203_01/

2025年2月3日にOpenAIとソフトバンクグループは、企業用最先端AI「クリスタル・インテリジェンス(Cristal intelligence)」の開発・販売に関するパートナーシップを発表しました。加えて、両者の合併会社でクリスタル・インテリジェンスを独占的に販売する「SB OpenAI Japan」を設立します。

プレスリリースによるとAIを導入することで、「財務関連の資料作成や文書の作成、お客さまのお問い合わせ管理などの日常におけるタスクを自動化すること」ができるようになるそうです。

現在様々なAIツールが普及し始めていますが、指示によっては意図しない回答が返ってくる場合も多く見受けられます。クリスタル・インテリジェンスはユーザーの指示したタスクを自律して行うことができるそうですが、人が使う細かいニュアンスや指示をどこまで正確に受け取り、自律してタスクを行うことができるのか、非常に注目です。

 

朝日広告社、新市場を創造する専門ソリューションチーム「ASAKO Critical Concept Center」を発足

https://www.asakonet.co.jp/wp-content/uploads/2025/01/news-release_20250203_critical-concept-center_re.pdf

株式会社朝日広告社は、生活者の身近な課題に目を向け、見落とされていた共感性の高いニーズを発見することで、新市場を創造する専門ソリューションチーム『ASAKO Critical Concept Center』を発足しました。商品やサービスの売上や事業拡大に課題を持つ企業を対象に、独自の視点で開発した『クリティカルコンセプト』を通して、商品・サービスの新たな側面を発掘し、生活者に共感される新市場の創造を支援することを目的としています。

現在、新たな市場やサービスの創造にあたってはデザイン思考アプローチを採用する企業も多く、「未発見のニーズを掘り起こす」という点で競合が多数存在します。その中で、『クリティカルコンセプト』はどのような手法でニーズを発見するのか?他のリサーチ手法と何が違うのか?が気になりました。『ASAKO Critical Concept Center』の手法がどれほどユニークなのか、今後の動きや成果に期待が高まります。