小学生に「デザインってなに?」と聞かれたら──四谷大塚の「未来発見講座」でグッドパッチが伝えたこと
「デザインの力を証明する」というミッションを掲げるグッドパッチ。世の中のデザイナーを増やすべく、デザイナーを目指す学生向け就活プラットフォーム「ReDesigner for Student」などのサービスを展開していますが、日本の未来を担う子どもたちにも、デザインの魅力を伝える活動をしています。
先日、グッドパッチは小学生向けの学習塾「四谷大塚」の「未来発見講座」に参加しました。未来発見講座は、四谷大塚に通う小学生が自分の夢や目標を見つけるきっかけを作るための特別な授業です。
グッドパッチが担当する授業のテーマはもちろん「デザイン」。この記事では、授業でお話しした内容を振り返りながら、デザインの魅力やデザイナーの仕事について紹介します。ぜひ、お子さんと一緒に読んでいただけるとうれしいです!
デザインって何?
まずは「デザイン」について考えてみましょう。「デザイン」と聞くと、みなさんはどんなことを想像しますか?
「絵をかくこと」「かっこいい形を作ること」など、見た目に関することを想像する人も多いでしょう。確かにそれもデザインですが、デザインの本当の意味は「使う人が心地よく感じる工夫を考えて形にすること」なんです。
身近なデザインの例:ティファールのフライパン
たとえば、ティファールの「取っ手がとれるフライパンと鍋」。どうして取っ手がとれるようになったのでしょうか?
それは、収納時に取っ手がじゃまになるという問題を解決するためです。取っ手を外せるようにすることで、鍋やフライパンを重ねて片付けられるようになり、場所をとらなくなりました。このように、デザインは「使う人が困っていることを見つけて、それを解決する工夫」なのです。
デザインの工夫はこんなところにも!
昔の携帯電話と今のスマートフォン
デザインの進化を実感できる例のひとつに、携帯電話の変化があります。昔の携帯電話は、画面とボタンが分かれていて、操作が複雑でした。そのため、使うためには分厚い説明書を読む必要がありました。
一方、スマートフォンはどうでしょうか。画面をさわるだけで簡単に操作でき、説明書もほとんど不要です。さらに、写真を撮ったり、ゲームをしたり、地図を見たりと、スマホひとつでいろいろなことができるようになりました。この便利さは、「どうすればもっと簡単に、快適に使えるか」を考えたデザインの成果です。
YouTubeのデザイン
次に、みなさんもよく使うYouTubeのアプリを例に考えてみましょう。
昔は、見たい動画をDVDで買いそろえたり、再生機械を準備したりする必要がありました。でも今は、YouTubeのおかげでスマホ1台でさまざまな動画が楽しめます。さらに、YouTubeのアプリには、便利な工夫がたくさんあります。
- 検索バー
動画を探したいとき、検索バーに好きな言葉を入力するだけで見たい動画が見つかります。 - おすすめ動画
アプリを開くと、みなさんが好きそうな動画が最初に表示されます。
こうした仕組みのおかげで、動画選びがスムーズになり、より楽しい時間を過ごせます。これもデザインの力なんです!
デザイナーってどんな仕事?
デザイナーの仕事は、「使う人が幸せになる仕組みを考えて形にすること」です。そして、その対象によってさまざまな種類のデザイナーがいます。
デザイナーの種類
世の中には多くのデザイナーがいます。それぞれが、異なる「もの」をデザインしています。
- グラフィックデザイナー
ポスターや広告、商品パッケージをデザインします。 - プロダクトデザイナー
家具や家電、文具など、日常的に使う製品をデザインします。 - ファッションデザイナー
服やアクセサリー、くつなどをデザインします。
私たちグッドパッチは、「ソフトウェアデザイン」を得意としています。これはアプリやウェブサービスをデザインする仕事です。
ソフトウェアデザインの仕事
ソフトウェアデザインでは、2つのデザイナーがチームを組むことが多いです。
- UXデザイナー
UXデザイナーは、アプリやサービスを使うときの体験をデザインします。例えば、アプリをどの順番で操作するか、どんな機能があれば便利かを考えます。そのために、ユーザーを観察し、どんなことに困っているのか、どんなときにうれしいと感じるのかを調べます。 - UIデザイナー
UIデザイナーは、UXデザイナーが考えたアイデアを具体的な画面として形にします。例えば、ボタンの位置や色、フォントの大きさなどを決めて、見た目も使い心地も良いデザインを作り上げます。何度もテストを繰くり返して、より良い形を作り直していくこともあります。
こうしてUXデザイナーとUIデザイナーが協力して、みなさんが楽しく使えるアプリを作っています。みなさんが使っているアプリも、UXデザイナーやUIデザイナーが関わっています。
当たり前のように思えても、それは裏でデザイナーが皆みんなのことを考え、「どうしたら便利か」「どうすれば喜んでくれるか」を推理して作ってくれたからこそ、形になっています。
デザイナーになるには?
改めてデザインとは「絵を描かくこと」だけではなく、「幸せになる工夫を考え、形にすること」です。では、デザイナーになるにはどうしたらいいのでしょうか?昔、デザイナーは美術大学や芸術大学に行った人がなることが多い職業でした。
もちろん、そういった学校で身に付く技術や専門性は生かされます。しかし今は、美術大学や芸術大学に行かなくても、誰でもデザイナーになれる可能性があります。では、デザイナーになるために必要な力は何かというと、次の2つが挙げられます。
デザイナーに必要な力
- 使う人のことをとことん考える力
使う人のことをよく観察して、どんな気持ちなのか考える力。 - 何が使っている人を困らせるか、喜ばせるかを推理する力
「もっとこうしたら便利になるのに!」というアイデアを思いつく力です。
デザイナーになるための第一歩
ここまで読んでいただき、デザイナーという職業に興味を持っていただいた方々もいるかもしれません。そんな方はまず、身近なアプリや製品を使いながら、「どうしてこれが便利なのか」「もっとこうしたらいいのに」と考えてみましょう。日々の小さな発見が、世界中で使われるサービスになって、たくさんの「うれしい」につながるかもしれません。
デザインで未来を作る
この記事では「デザイン」の意味やデザイナーの仕事について紹介しました。デザインは、私たちの生活をもっと楽しく、便利にするための工夫です。これを読んで、「デザインって面白そう!」と思ったみなさんは、ぜひ身の回りのデザインに注目してみてください。
もしかしたら、あなたのアイデアが未来の世界を変えるかもしれません。夢を持ち、それを形にする一歩を踏み出しましょう!