猛暑、地震、台風と自然の猛威を感じる日々ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

今月もグッドパッチで話題になったサービスやトレンドを紹介します!

サービス

モリサワが「Canva」に「UDデジタル教科書体NPL」と「UD学参丸ゴシック」を提供開始

https://www.morisawa.co.jp/about/news/12934

株式会社モリサワは、2024年7月31日からビジュアル・コミュニケーション・プラットフォーム「Canva」に日本語フォント「UDデジタル教科書体NPL」と「UD学参丸ゴシック」の提供を開始しました。

Canvaは多様なフォントやプレミアム機能が利用できるCanva 教育版を教員や生徒向けに無料提供しています。今回モリサワが提供したユニバーサルデザインフォントは弱視の方や読み書き障害のある方にも読みやすいよう設計されており、より多くの方の学習に役立てられます。

アクセシビリティに配慮することで、誰もが利用しやすい環境を作る動きが広まっています。特に教育現場のアクセシビリティ向上は、多くの人々の学びに直結するため非常に重要です。このような取り組みは、デザインの力が社会をより良くする事例のひとつだと感じます。多くの方が利用しやすいデザインとは何か、自分たちが開発しているプロダクトにとどまらないインクルーシブなデザインを追求することが大事であると考えます。

ダイソンが初のオーディオに特化したヘッドホン「Dyson OnTrac™ヘッドホン」を発表

https://www.dyson.co.jp/headphones/dyson-zone/dyson-zone.aspx

ダイソンリミテッドは、ダイソン初のオーディオに特化したヘッドホン「Dyson OnTrac™ヘッドホン」を発表しました。このDyson OnTrac™ヘッドホンは、業界最高クラスのノイズキャンセリング機能を搭載し、さらに最長55時間の音楽再生を可能にするバッテリーを搭載しているそうです。
外観においてはイヤーキャップとイヤークッションがカスタマイズ可能であり、気分やコーディネートに合わせて何千通りもの組み合わせが可能となっています。

プレスリリースによるとチーフエンジニアのジェイク・ダイソン氏は、新しいヘッドフォンに関して「ダイソンのオーディオ・エンジニアリングの使命は、アーティストが作る音の波形をそのまま忠実に再現することです。私たちは、人々が身に着けるだけでわくわくするようなヘッドホンを作りたかったのです。」と話しています。

機能の高さもさることながら、ファッションの側面においてもワクワクできるようなヘッドフォンに、注目が高まっています。

イベント

山崎晴太郎個展「越境するアート、横断するデザイン。」

https://www.spiral.co.jp/topics/spiral-garden/seitaro

デザイナー、アーティスト、経営者、文化人と様々な顔を持つ山崎晴太郎の国内初の大規模個展が、スパイラルガーデンにて開催されています。開催概要によると、クライアントワークとしてのデザインから海外で発表し続けているコンテンポラリーアート、文化人としての活動や、初公開の新作まで、山崎氏のクリエイション全てが、越境したアート活動であると捉え、それらの垣根を解体し、網羅的な展示がなされています。

私も実際に観にいきましたが、従来のデザインやアートの枠を超えた実験的なアプローチの数々、その試みの痕跡としての作品の量に圧倒されました。また、一つひとつの作品もさることながら、展示空間そのものも一つの作品として機能しており、展示を巡ることを通じて領域の「越境」を体験できる形となっています。デザイナー必見の展示は9月1日まで。お時間のある方は、週末に足を運んでみてはいかがでしょうか。

これって広告?!展

https://www.admt.jp/exhibition/program/

2024年4月27日から8月31日まで「コレって広告?!展 -拡張する21世紀の広告クリエイティブ-」がアドミュージアム東京で開催されました。

この展示では、メディアやテクノロジーの変遷により、目まぐるしく変化した、21世紀初頭の20年間の広告の姿を、「拡張」をキーワードに「リアル」「メディア」「発信者」「価値観」の4つの視点から紹介されていました。

私も会場に足を運びましたが、広告業界の辿ってきた歴史を実際の広告物を通して見ることができました。また、広告を作成する過程の絵コンテなどと一緒に展示されていて、普段日常に紛れ込んでいる広告に改めて目を向けるとても良い機会になりました。

ビジネス

サイバーエージェントと漫画編集者・林士平氏が漫画家育成プロジェクト「MANGA APARTMENT VUY」を始動

https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=30481

株式会社サイバーエージェントは、2024年7月11日から『SPY×FAMILY』『チェンソーマン』等多くの作品を手がける漫画編集者・林士平氏を寮長 兼 プロデューサーとし、漫画を描くことだけに集中できる環境を整えた『MANGA APARTMENT VUY』への入居者の募集を始めました。

『MANGA APARTMENT VUY』は、居住費や光熱費は全て無料、食費をはじめとした生活費もサポートされます。加えて建物内には漫画や映画などの資料も大量に用意されており、インプットにも困らない、漫画を描くことだけに集中できる理想的な環境が整えられているそうです。

昨今、漫画作品の話題を見ない日はないほど、漫画の人気が高まっています。こうした漫画市場が好調な中で、『MANGA APARTMENT VUY』はクリエイターの成長を後押しする革新的な取り組みです。漫画執筆に集中できる環境を通じて質の高い作品が生み出されることで、市場の更なる成長にも繋がりそうです。

SAKIYOMIとホリプロデジタル、ショート動画を活用したSNSマーケティングの支援サービスで提携

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000062.000044549.html

株式会社SAKIYOMIと株式会社ホリプロデジタルエンターテインメント(以下、ホリプロデジタル)が、ショート動画を活用したSNSマーケティングの支援サービスで提携しました。

ショート動画の市場は盛り上がりを見せており、急速に拡大しています。この2年でショート動画の月間投稿数が約10倍となり 、プラットフォーム全体におけるショート動画の割合も右肩上がりで伸びています。

Instagramのアカウント運用支援に強みを持つSAKIYOMIと、フォロワー数100万超えのタレントが複数所属するホリプロデジタルという強力なタッグによるSNSマーケティング支援。さらなる競争の激化が発生しそうであり、目が離せません。

Adobe Foundationと国立美術館とのコラボレーションにより「Connecting Children with Museums」プロジェクトが実現

https://www.adobe.com/jp/news-room/news/202407/20240716_connecting-children-with-museums.html

アドビ株式会社は2024年7月16日に独立行政法人国立美術館との共同による、「Connecting Children with Museums」プロジェクトの実施を発表しました。7月から9月にかけて、子どもや、子ども連れ家庭に向けた多種多様なプログラムを、全国7施設で実施しています。

アドビが設立、出資する民間財団のAdobe Foundationでは、世界的な芸術機関と協力し、「Creativity for All:すべての人につくる力を」というアドビのコミットメントを推進しています。その取り組みの一つである「Adobe x Museums」は、美術館がより広い世代へと開かれていくために様々な支援を行っています。これまでアメリカのニューヨーク近代美術館、イギリスのビクトリア&アルバート博物館などとのコラボレーションを行ってきましたが、日本の国立美術館も「Adobe x Museums」に参加することとなりました。2024年からの5年間で世界中の学生やユース1,000万人を対象に、クリエイティビティを世界に広げる創造的なプログラムとリソースをオンラインおよび対面で提供することを目指しているそうです。

夏休み期間とも重なる今回のプログラムをきっかけに、子どもを中心としたより広い世代に美術館を楽しんでもらえるといいですね。