気温も上昇し、日差しや風に夏の気配が感じられる時期になりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

今月もGoodpatchで話題になったサービスやトレンドをご紹介します!

プロダクト

「STUDIO AI」が、Product Huntにリリース

https://www.producthunt.com/products/studio-2

STUDIO株式会社は2023年4月26日に「STUDIO AI」をリリースしました。

STUDIO AI は、テキストや音声を入力するだけで、自動でデザイン作業をしてくれるデザインアシスタント「WebDesignAI」を搭載。フォントや色の変更・余白の調整など基本的なものから、レスポンシブデザインやアニメーションをつけるといった高度な機能も兼ね備えており、これまでとは全く異なる新時代のWeb制作フローを実現しています。

さらにこちらはリリース後、世界中の最新技術を用いた新サービスが集まる投票サイト「Product Hunt」にて Weekly 世界1位を獲得。国内のみならず国外からも話題を呼びました。

デザインにかかる作業コストを軽減するだけではなく幅広い人へデザインの門戸が開かれる「Webデザイン×AI」の領域から今後も目が離せません。

食べログ、ChatGPTプラグインの提供開始

https://corporate.kakaku.com/press/release/20230508

2023年5月6日、株式会社カカクコムは、レストラン検索・予約サイト「食べログ(https://tabelog.com/)」の新たな取り組みとして OpenAI 社の対話型 AI「ChatGPT」向け機能拡張ツール(ChatGPTプラグイン)の提供を開始しました。このツールによって、ユーザーは ChatGPT に対して希望のエリアや料理ジャンル、予約したい日時や人数を指定することで、食べログに掲載される豊富な飲食店の中から、希望に合ったネット予約の空席がある店舗を直感的に探せるようになりました。

例えば、「明日の19時に4人で入れる渋谷の焼肉屋さんを教えてください」と ChatGPT に質問をすれば食べログが提供する情報から予約ができるお店を5件紹介してくれます。

これまで、お店探しをする際には様々なページを行ったり来たりしてしまいがちで、面倒に感じやすかったのですがこのプラグインにより見るべきページを多く削減できるようになりました。

昨今のAIの発展は凄まじいものがあったのですが、より実用的かつ日常に浸透する形で活用された日本で初めての例に今後のユーザーの動向が気になります。

サービス

東京・原宿にて「友達がやってるカフェ/バー」4月22日(土)オープン

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000120766.html

株式会社kakeru は、東京・原宿にて2023年4月22日、「友達がやってるカフェ/バー」をオープンしました。

こちらのカフェは役者やモデルなど芸能経験のある店員さんが、まるで元々の友達のようなフレンドリーな接客をすることで SNS で一躍話題に。「いつも飲んでるやつ」と注文すると店員さんがドリンクを選んでくれたり、「大変そうだから簡単なので大丈夫だよ(ドリップコーヒー)」などその他メニューも注文するだけで友達のような会話ができる仕組みが盛り込まれています。日本では店員さんが丁寧に接客する文化が一般的なため、フラットな接客コミュニケーションから生まれる新たな顧客体験のあり方を実験しているとのこと。

コンセプトもさることながら、提供される飲食物もクオリティが高いとの定評があり、夜はバーとしてアルコール類も提供しているそうです。ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

Google bard 日本語版公開

https://japan.googleblog.com/2023/05/bard.html

2023年5月11日、 Google の試験運用中の会話型AIサービス「Bard」の日本語版が公開されました。2月のテストユーザー向けの発表の際は本ブログ内でもご紹介させていただきましたが、11日からはユーザー全員が利用可能になり、日本語への対応も追加される流れとなりました。Google 曰く、招待制の期間でも旅行プランの案を出したり、ブログ記事の構成案を作成したりと、すでに多くのテストユーザーが様々な方法で活用しているようです。今後、180以上の国・地域で Bard を展開していくことに加えて、画像対応や、コーディング機能、アプリの統合などの強化も同時に発表されました。

改善と拡大を進めていく Google Bard はユーザーの「生産性」「想像力」「好奇心」を支えるAIサービスとして注目したいですね。

デザイン

武蔵野美術大学「生成系人工知能(生成AI)についての学長からのメッセージ」

https://www.musabi.ac.jp/news/20230511_03_01/ 

2023年5月11日、武蔵野美術大学学長より生成AIについてのメッセージが発表されました。このメッセージは、大学という学びの場において、新しい技術である生成AIを正しく活用していくために美術大学から在校生に向けて生成AIに対する現状と課題についての見解を公表したものになっています。

今回のまとめブログでも取り上げた食べログの事例のように生成AIが生活に浸透していくことを期待されている反面、その期待の大きさから誇張された表現や間違った情報が多く流れている現状があり、生成AIに関する情報を自分で正しく掴んでいくことを重要視されています。

生成AIを取り巻いている環境は数週間という短い期間の間で変化していっています。そのため、法規制や危険度に関しても様々な見解が述べられており、正しいことは誰にもわからないという状況が続いています。便利なものであるからこそ、正しく活用できるように各人のリテラシーが試されています。改めて、考慮すべき内容として読んでみてはいかがでしょうか。

イベント

学生版のデザインシップ、DesignshipU開催

https://note.com/designship_jp/n/nd678c0ccccbb

2023年5月13日に学生向けデザイナー交流イベント「Designship U」が東京で開催されました。このイベントは年に1度開催されているデザインカンファレンス「Designship」の学生版イベントです。

「Designship U」は、全国の学生デザイナーたちが今どんなことを考えていて、何をしていて、どういうものをつくっているのかをお互い話し合う交流の場として企画されました。

Designship の note によると、デザイナーを目指す多くの学生は、デザイナー志望の知り合いが周りに少ないという課題を抱えています。そんな学生にとって、学生・現役デザイナー同士で直接交流できる「Designship U」は見識の幅や未来の可能性が広がる1日になったのではないでしょうか。

海外

Googleマップで没入型のルート案内「イマーシブビュー」を提供

https://blog.google/products/maps/google-maps-updates-io-2023/

グーグルは、「Googleマップ」の新機能としてルート案内用の「Immersive Veiw」機能の提供を新たに開始しました。以前、本ブログ内で Immersive View の紹介をしましたが、今回の新機能により「Google マップ」の利用者は、ルート案内を利用する際に必要な情報を一度に確認できるようになるとのことです。

公開された映像には、ルートに沿った道路や歩道、交差点、駐車場、周辺の建物や自動車などが3Dでプレビューされており、今まで以上にリアルなルート表示が実現されそうです。また、「タイムスライダー機能」を使うと、天候の変化によるルートの見え方なども表示され、特定の時間帯の交通量も3Dでシミュレーションされるようです。

さらに、開発者向けに没入型の体験を構築できる新しいAPIが公開されました。開発者はAPIにアクセスすることで、3Dマップを最初から作成しなくても、Google Earth のような3D鳥瞰ビューや没入型の体験を提供できるようになりました。今後、GoogleのAPIを活用したゲームやアプリが増えてくるかもしれません。

Teenage engineering、手のひらサイズのデジタルレコーダー発表 

https://teenage.engineering/products/tp-7

ストックホルムを拠点とするスウェーデンの電子機器メーカー「Teenage Engineering(ティーンエイジ エンジニアリング)」から、手のひらサイズのチャーミングなレコーダー TP-7 Field Recorder が発売されました。96(H) x 68(W) x 16(D) とまさに手のひらに収まる大きさながらも、内蔵マイクとスピーカーによってワンタッチで録音や再生ができます。加えて外部マイク、ヘッドセット、3系統の外部入力が装備、またバッテリーも充電式で最長7時間の使用が可能、搭載されている内部ストレージの容量は 128GB となっています。

デザインも「遊び心」を追求したものになっていて、直感的に楽しみながら操作ができるように施されています。例えば、中心に配置された電動テープリールは、まるでターンテーブルを操作するように早送り、巻き戻し、一時停止のボタン操作に加え、再生速度まで調節できるそうです。さらに現在は英語のみの対応ですが、bluetooth や USB でスマートフォンに接続することでアプリケーションによる文字起こしも可能です。

手触り感のある美しいプロダクトは私たちの生活をデジタルとは違った角度でより豊かにしてくれるかもしれません。

 

以上、5月に話題になったアプリやサービスをお届けしました。
毎月新しい情報をお届けしておりますので、来月もお楽しみに!

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