インターネットの普及やテクノロジーの進化により、リモートワークや在宅勤務という新しい働き方が増えてきました。自分の好きなところで働き、通勤時間の軽減や育児介護の両立が可能になり自由な働きかたを見つけている人もいます。リモートワークの発祥地でもあるアメリカでも、人口の50%もの人がリモートワークで働いているといわれています。

デザイナー、エンジニア、ディレクターとして働く方の中には、リモートで案件に加わる方もいるのではないでしょうか。メンバーと働く場所が離れていても仕事ができるという一方でコミュニケーション不足による誤解や、意思疎通の問題、メンバーの進捗が把握できない、などの問題が起こってしまうこともあるでしょう。そこで今回は、コミュニケーション・タスク管理ツール・デザインツールなどリモートワークで使えるツールやソフトをご紹介します。

コミュニケーションツール

Slack


https://slack.com/intl/ja-jp/
Slackはチームでコミュニケーションができるメッセージアプリです。共有チャンネルにメンバーを招待することで複数人と交流ができたり、一対一でのダイレクトメッセージを送ることができます。また、チャット機能の他にも通話機能・画面共有機能が携わっています。特徴的なのが、画面共有を受けている側がペンで自由に画面をマーキングできることです。リモートワークの不便な点は、実際に互いのデータが手元にないため、に直接フィードバックができないことでしょう。しかし、このSlackの画面共有機能では、共有された画面上でのマーキング機能ができます。これにより、共有している側に伝えたい箇所をリアルタイムで的確に、スピーディーに、簡単に提示することができるのです。例えば、エンジニア同士がリモートワークでコードレビューをする際Slackの画面共有を使うことで、直しが必要なコードを直接ペンで印をつけることができます。

現在ではSlackを使っている企業も多く、どんなプロジェクト進行もSlackで進める方は多いのではないでしょうか?Goodpatchでは2014年1月という早い段階からSlackを導入しており、こちらの記事では実用例もご紹介しました!導入の一例として、ぜひ参考にしてみてください。
Slackを使ってコミュニケーションをデザイン!グッドパッチのSlackカルチャーを紹介します

Zoom

https://zoom.us/
Zoomはパソコンやスマートフォンで使用できる通話アプリです。特徴的なのが、主催者(ホスト)がミーティングの通話を立ち上げて、ホスト権限によってミーティングをコントロールすることができること。また、アカウント登録の必要がなく、参加者はワンクリックでミーティングに参加することができます。ミーティングを録画することも可能なため、リモート会議で欠席者が出たときや議事録として通話を残すのに便利です。リモートコントロール機能(遠隔操作機能)や、画面共有の機能もあるためリモートチームでのフィードバックやコミュニケーションがスピーディになるでしょう。

資料の共有

Google Document

https://www.google.com/intl/ja_jp/docs/about/
Google社が提供する文章作成ツールです。Googleのアカウントを持っていれば誰でも無料で利用できます。特徴的なのが、複数人での同時編集がオンラインで可能なことです。それぞれのドキュメントごとで、閲覧・編集などの公開範囲も設定することができるので、特定の人のみへの公開や、誰でも見れる全世界への公開も可能。リモートでプロジェクトに関するミーティングをする際は、同時閲覧・編集ができるので、その場で議事録をメモすることができ、おすすめです。

esa

https://esa.io/
esaは「情報を育てる」というコンセプトで作られたドキュメント共有サービスです。チームでドキュメントを共有することができ、Markdown形式で気軽に投稿することができます。Goodpatchでは日報や週報・運用マニュアル・社内ルール・社内プロジェクト・ナレッジ共有などで日々活用し、社内で情報を育てています。ディレクトリごとに階層化してドキュメントを貯めておけるので、一つのプロジェクトに関する概要、進捗報告、マニュアルなどを探しやすいことが特徴です。リモートメンバー同士で互いの1日の業務を共有したり、プロジェクトの議事録などにぜひ活用してみてください!

Scrapbox

https://scrapbox.io/product
Scrapboxはチーム間であらゆる情報を自動で整理することができる知識共有サービスです。特徴的なのが、リンクとハッシュタグで簡単にページ間をつなげることができます。これにより、過去に作成したトピックも簡単に整理して探すことができるため、埋もれてしまう心配がありません。文章の編集画面はリアルタイムで閲覧することができ、複数人で一斉に書き込み、確認することができます。リモートチームでメンバー全員と画像や資料、議事録やメモなどを一箇所にまとめるのにおすすめです。

タスク管理

Trello

https://trello.com/
Trelloはそれぞれのタスクに「カード」を作成し、チームでタスク管理ができるかんばん形式のツールです。チームメンバーで必要な情報を共有し、進行状況を一目で把握することができます。カードを「進行中」から「完了」のリストに移動させることで、タスクの進行状況をいち早く確認できます。誰が、どのタスクを進行し、進行状況はどうなっているかなど全体の業務フローがチェックできるのです。コメントやチェックリスト、締め切り期限の設定やGoogle Drive、Dropbox、OneDriveなどからのファイルをアップロードなど便利なツールが搭載されています。チームのタスク管理にぜひ導入してみてください。

HARVEST Forecast


https://www.getharvest.com/forecast
HARVEST Forecastはチームメンバーのタスクやスケジュールを、カレンダーのタイムラインで表示させることができるツールです。プロジェクトごと、またはメンバーごとに画面表示を切り替えることができ、どのプロジェクトに誰がどれだけの時間コミットしているのかが一目で確認できるのが特徴です。リモートチームのメンバーが現在、どのようなプロジェクトを実施しているのか、何時間稼働したかなどを把握できます。デザイナーやエンジニアが複数の案件に関わっている場合、タスク管理を可視化するのに最適です。現在英語版のみのサービスですが、Goodpatch Berlinのチームでは組織を横断したリソース管理に活用しているようです。無料トライアルもあるのでぜひ実際に触っていてください。

toggl

https://toggl.com/
togglは、それぞれのメンバーのタスクを管理できるツールです。作業名、プロジェクト名を入力しスタートをすることで、簡単に作業時間が計測されます。作業のログが、タイムラインとして蓄積されるため一日の作業時間を把握することができチームで共有することができます。リモートのメンバーが、プロジェクトにどれくらいの時間を使ったのか、などのリソース管理をするのにも便利なツールです。Goodpatch Berlinチームでは、チームメンバーの勤怠管理として導入しているようです。少人数の組織のリソース管理におすすめですね。

Wrike


https://www.wrike.com/ja/
リモートワークのとき、誰が・いつまでに・何をするのかを明確にすることが大切です。そこで、Wrikeではその全てを管理することができます。Wrikeはデベロッパーやデザイナーにとって、リソースを管理しやすくWebデザインなどあらゆるデザインプロジェクトに適したツールです。かんばん式、ガントチャート、ダッシュボードなど様々な形式でタスクの管理をすることができます。特徴的なのは、Adobe Creative Cloud用の拡張機能を利用できること、そしてWrike上でAdobeプロジェクトのプレビューを添付できることです。デザイナーやエンジニアなど開発チームのかたはぜひ一度使ってみてください。

過去のGoodpatch Blogではプロジェクト進行やマネジメントに最適なタスク管理ツールをご紹介しました。ぜひ業務効率に役立ててみてください。

 

デザインツール

Abstract

https://www.goabstract.com/
Abstractは複数人でデザインデータのバージョン管理ができるツールです。リモートで作業する場合、「これって最新バージョンのデータ?」「このデータの古いバージョンある?」などオンラインでのコミュニケーションロスが発生し、時間を取ってしまう場合があります。それを全て解消するのがAbstractです。最新データがどこに格納されているか、誰がいつどこを変更したのかを一目で確認することができます。デザイナー同士の業務効率が確実に上がるでしょう。以前のGoodpatch Blogでは、社内メンバー向けに行われたAbstractのTipsをご紹介しました。

また、「Sketch Libraries」とAbstractの連携方法もご紹介しているので、ぜひこちらを参考にして使いこなしてみてください!

Zeplin

https://zeplin.io/
ZeplinはSketchやPhotoshopのデータを瞬時に、ビジュアル指示書を作成できるツールです。デザイナーが作成したデザインのコンポーネントをクリックするだけで、位置・サイズ・カラー・フォントの情報が瞬時に表示されます。これにより、デザイナーが指示書を作成するコストも軽減することができ、なおかつそのデザインを実装するエンジニアにも分かりやすい指示書となります。またZeplin上に直接コメントを残すこともできます。リモートチームで働くデザイナーとエンジニアも、Zeplin上で直接デザインに対して質問やフィードバックをすることができます。Zeplin上でコミュニケーションを完結することができるので切るので、ディレクター、デザイナー、エンジニアの連携がスムーズになりリモートでのコミュニケーションコストを減らすことができるでしょう。GoodpatchメンバーはSketchでZeplinのプラグインを使っていて、デザインのデータを素早くアップロードできるのがメリットのようです。

Prott

https://prottapp.com/ja/
Prottは業務を効率的に進めることができるプロトタイピングツールです。作成したプロトタイプは、QRコード、メール、URLで簡単にメンバーに共有することができ、気になった箇所はPrott上でフィードバックをすることが可能です。また、チームでの開発をスムーズにするために、複数人での共同編集やパターンやフェーズによってプロジェクトを分けて管理・共有することができます。Prottを使用すれば、オンラインのリモートワークでも、フィードバックや共同編集が可能です。


リモートワークは勤務地にとらわれない仕事ができる反面、コミュニケーションロスや意思決定の遅延、文字での相互理解不足など、さまざまな問題があります。コミュニケーションを円滑にし、業務効率を上げるためには、適切なツールやサービスを導入し、予測できるトラブルをできる限り回避するのが第一歩です。
今回はリモートでも活用できるツールをご紹介しましたが、そもそもどうやってプロジェクトを進めるべきなのか?という方にはこちらの記事もおすすめです。

また、GoodpatchでもフルリモートチームのGoodpatch Anywhereを運営しています。フルリモートのチームとして、デザインの力を証明したい方はぜひこちらよりご応募ください。