プレイヤーとして組織で動いてきた人が、部下を持つ立場となった時、様々な悩みに直面するのではないでしょうか。

  • 今までは個人の目標達成が会社から評価されたが、チームで目標を達成する方法が分からない。
  • 部下の目線を上げられる接し方、導き方が知りたい。
  • 自走する、再現性のある成果を出すチームになりたい。

こうした悩みを解決するためにも、部下を持つ全てのビジネスパーソンは、マネジメントについて学び、実践できる知識を持つ必要があります。

そこで今回は、マネジメントを学ぶ時のおすすめ本をご紹介します。
上司と部下との間で組織内コミュニケーションに悩む人や、初めてチームを率いることになった人は、参考にしてみて下さい。

マネジメントを学ぶためのおすすめ本

HIGH OUTPUT MANAGEMENT

HIGH OUTPUT MANAGEMENT – アンドリュー・S・グローブ著

元インテルのCEOが書いた本書では、インテルのマネジメントに関するメソッドを勉強することができます。日本のみならず、海外での評判も非常に高く、マネジメント論で著名なピーター・ドラッガーや、Facebookの創業者であるマーク・ザッカーバーグにも影響を与えているとのこと。

抽象論だけではなく、マネージャーの立場の人間がどのように振る舞い、仕事をするべきかを学ぶことができます。部下との1on1では何を話すべきか、どんなミーティングを進めるべきなのか。大企業には、創業当初からの歴史を支えてきたマネジメントに関するノウハウがたくさんあることでしょう。この本からは、スタートアップの経営やプロジェクトの進行にも活かせるような具体的なナレッジを得られるのではないでしょうか。

すべての組織は変えられる

すべての組織は変えられる – 麻野 耕司

株式会社リンクアンドモチベーションの執行役員である麻野 耕司さんによる、モチベーションが高い組織づくりについて学べる本です。

メンバーのモチベーションマネジメントに関するTipsが豊富に書かれており、社内のメンバーからおすすめする声も多い一冊です。個人の特性に合わせたコミュニケーション方法など、全章にわたって実際に経験したことを体系的に書かれているため、読みやすく、また説得力があります。
初めてプロジェクトを率いることになったプロジェクトマネージャーや、マネジメント経験が少ない人にもおすすめです!

デザインマネジメント

デザインマネジメント 単行本 – 田子 學

表紙にも書かれている「根底にはデザインがある。」という言葉。ここには、思考ツールとしてのデザインを使って、課題を解決するために「なぜ」を考えて、仮説の検証を繰り返していくプロセスこそがマネジメントに活かせるということが示唆されています。

揺るぎない組織マネジメントを目指すなら、デザインの考え方を経営層からインプットしていくことが不可欠です。
「なぜだろう」と考える探究心を忘れず、デザインマネジメントを行ってきた企業の事例も学べるので、経営を学びたい人にもおすすめです。

感じるマネジメント

感じるマネジメント

リクルートの戦略人事コンサルティング部門が書いたこの本では、組織やチームメンバーの間で、理念や価値観をどのように共有するか学ぶことができます。
自走する組織やチームづくりを目指すには、「なんのためにやるのか」というビジョンやミッションが見渡せている状態にあることが大切ですが、本書ではそんな理念・価値観の重要性にはじまり、浸透させていくために効果的な方法などを紹介しています。

組織が大きくなるにつれ、経営層とマネージャー、プレイヤーなど階層間でのコミュニケーションには課題が増えていくものです。「感じるマネジメント」は、そんな変化のフェーズに直面した組織に所属する人におすすめの本と言えます。

センスは知識からはじまる

センスは知識からはじまる 単行本 – 水野 学

ゆるキャラの「くまモン」や、オリジナルブランド「THE」で知られる水野学さんによる本書では、「センス」という言葉を「知識」に紐づけています。
センスとは一見すると、持って生まれた才能のような特別なものを想像してしまいますが、実は日頃の地道なインプットや、好奇心、工夫がセンスを形作っているということが書かれています。部下や組織のマネジメントも、センスよりも着実な知識が活かせることが多いはず。いわゆるビジネス書よりも気軽に読めるので、休日に読んでみることもおすすめです!

モチベーション革命

モチベーション革命 – 尾原 和啓

本書では、時代背景の移り変わりから分かる、ミレニアル世代の考え方について学ぶことができます。
マネジメントをする立場にあるけれど、部下との向き合い方に悩んでいる時におすすめです。

組織やチームでスムーズに仕事を進めるためには、他者への理解が不可欠ですよね。部下とマネージャーなど、異なる視点からそれぞれ読んでみる事で、お互いのことをより理解できるようになると思います。

アジャイルレトロスペクティブズ

アジャイルレトロスペクティブズ – Esther Derby , Diana Larsen

本書のテーマは、ソフトウェア開発を成功に導く方法です。チームに「ふりかえり」の文化を取り入れ、チームの状態を客観的に検証・改善することの大切さを学ぶことができます。「レトロスペクティブズ」という言葉も、ふりかえりという意味を持っています。

プロジェクトのフェーズごとに、具体的な手法まで紹介されているため、部分的に活用することも可能です。そのため、チームビルディングについて学びたい場合などにも有効なのではないでしょうか。
チームビルディングについては、以下の記事でおすすめの本をまとめています。

新1分間リーダーシップ

新1分間リーダーシップ – ケン・ブランチャード,パトリシア・ジガーミ,ドリア・ジガーミ

1分間顧客サービス1分間マネジャーなどのシリーズの中でも、リーダーシップに特化しているのが本書です。部下を目標達成に導くための目標設定方法や、対話法などが紹介されているので、チームで仕事をする時には必ず目を通しておきたいですね。

内容は、一人の実業家が本書に登場する様々な手法、ノウハウを吸収しながら成長していくという物語調で構成されているので、読みやすさの面でもおすすめです。

マネジメントを学びたいビジネスパーソンにおすすめの記事

最後に、マネジメントを学びたいビジネスパーソンにおすすめの記事をご紹介したいと思います。

以下の記事は、部下との効果的なコミュニケーションについて書かれています。
部下のモチベーション状態を把握し、ポジティブな状態を維持するために、どんな声がけをするべきか。部下から頼られ、話を引き出せるマネージャーの振る舞い方などをまとめました。

チームメンバーのタスク状況や、キャリア形成のためのWill/Can/Mustを確認するために役立つのが、1on1です。以下の記事は、弊社のCTOが日頃行っている1on1の内容や、使うツール、実施する時の心がけなどをご紹介しています。

また、思考ツールとしてのデザインを理解するにあたっては以下の本もおすすめです。