読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋…涼しく過ごしやすい気候になり、なにか新しい活動を始めるにはぴったりの季節ですね。今月も注目のニュースがたくさんありました。それではGoodpatchで話題になったアプリやサービスをご紹介していきます!

アプリケーション

パジャマ姿でもビデオ会議!好きな画像に喋らせるバーチャルカメラアプリ「xpression camera」

https://xpressioncamera.com

「xpression camera」は、任意の人物画像の表情に自分の表情をリアルタイムに反映できるバーチャルカメラアプリです。憧れの人や架空の人になりきることができたり、仕事姿の自分の写真を登録しておけば部屋着のままでもビデオ会議に出席できます。バーチャルカメラとして出力できるため、Zoomなどのあらゆるビデオ会議ツールで利用できます。

ビデオ会議が頻繁に行われるようになった昨今、オンラインの利便性を感じつつもZoom疲れと呼ばれるストレスを感じている人も多数います。自分の顔が常に映っていることに気疲れを覚える一方、カメラをオフにすると相手に無礼だと捉えられてしまうこともあります。

実際に「xpression camera」を利用してビデオ会議に出席したところ、カメラをオフにした状態で自分の表情を参加者に伝えている感覚に近く、前述した緊張感が軽減されたように感じました。ビデオ会議ツールはセキュリティや通信の安定性が重要視される傾向にありますが、今後は話し手・聞き手がいかに心地よいコミュニケーションをできるか、という観点がビデオ会議ツールを選ぶ際に大きく影響するかもしれません。

Amazonがダンボールで遊べるARアプリをリリース

https://amazonar.app/halloween

AmazonがARアプリ「Amazon Augmented Reality」をリリースしました。Amazonの配達で用いられるダンボールとAmazon Augmented Realityを連携することで、ハロウィン仕様のAR体験ができます。

このARは、Amazonのダンボール・ペン・Amazon Augmented Realityの3つのアイテムがあれば遊ぶことができます。配達されるAmazonのダンボールにハロウィンのモチーフであるかぼちゃの白枠が描かれています 。そこに黒いペンで目や口を描きこみ、Amazon Augmented Realityで読み取ることで現実世界にオリジナルのかぼちゃを映し出すことができます。

最近では、ビニール袋有料化や紙ストローの普及など、使用期間が短いゴミを少しでも減らす動きがあります。Amazonは環境を良くする取り組みの1つとして、梱包資材のゴミの削減にも力を入れています。配達用のダンボールを捨てる前にARで楽しい体験ができるという新しい価値を付加することで、ダンボールとしての利用価値を広げました。私たちの日常の中で無意識にゴミや不用品として認識している物の中にも、このようなテクノロジーによるひと工夫を加えることで新しい体験を生む物があるかもしれません。

サービス

「G Suite」が新ブランド「Google Workspace」にリブランディング

https://workspace.google.com

Googleは、これまで「G Suite」として提供してきたサービス群を「Google Workspace」としてリブランディングすることを発表しました。Google Workspaceには、Gmail・Calendar・Drive・Docs・Sheets・Slides・Meetなどのサービスが含まれます。

Googleは今回のリブランディングにおける焦点を3つを挙げています。まず、各アプリ間での連携機能を強化することで、よりシームレスなUXを提供するとしています。また、別々の目的を持ったアプリがよりシームレスに繋がることを想起させるため、各アプリのブランドアイデンティティもサービスに渡って一貫性のある4色のものに刷新しました。そして、中小企業から大企業まで異なる顧客層に最適化されたプランを用意することで、多くの人に選択肢を与えることを目指しています。

Vice President / General ManagerのJavier Soltero氏は、本サービスを個別の問題を解決するアプリケーションスイートから、アプリケーションの垣根を意識させないワークスペースへと進化させていく姿勢を強調しました。コロナ禍でリモートワークが普及する中、各アプリ間の連携を強めて新しい働き方のニーズを満たそうという狙いが伺えます。

Amazonがクラウドゲーミングサービス「Luna」を発表

https://greenfunding.jp/lab/projects/4039

Amazonは2020年9月25日(日本時間)にクラウドゲーミングサービス「Luna」を発表しました。PC・Mac・FireTV・iPhoneおよびiPad用のWebアプリに対応しており、デバイスを切り替えてのプレイが可能です。Lunaは現状アメリカ本土のみの早期アクセスを実施しており、月額$5.99でプレイ可能です。またAmazonは同時に専用のコントローラ「Luna Controller」も発売予定です。このコントローラーはAmazonのカスタムゲームサーバーに直接接続することで、Bluetooth接続と比較して往復の待ち時間が17~30ミリ秒少なくなるというメリットがあります。

デバイス間を自由に切り替えプレイできる点やデバイスのスペックに影響されず快適にゲームをプレイできるのは、クラウドゲーミングならではのメリットです。また、初期投資もゲーム機を購入することに比べれば安く済むため、ゲーム機をまだもっていないよりカジュアルな層を取り込む可能性もあるのではないでしょうか。ゲーム業界では他にもMicrosoftのクラウドゲーミングサービス「xCloud」やGoogleの「Stadia」が注目されていま。「Luna」がどう他と差別化していくのかも業界的には気になるポイントなのではないでしょうか。

プロダクト

ディズニー映画の世界を眺められる窓型ディスプレイ「Atmoph Window 2 | Disney」Atmoph Window 2 | Disney - 毎日を魔法に変える

https://atmoph.com/ja/products/disney

窓型のスマートディスプレイ「Atmoph Window 2」を開発するAtmophは、ウォルト ・ディズニー・ジャパン株式会社とライセンス契約を交わし、ファンタジー溢れる世界の風景を自分の部屋で見ることができる魔法のような窓「Atmoph Window 2 | Disney」の先行予約を開始しました。

「Atmoph Window 2 | Disney」は、自宅にいながらにして多彩な風景映像を楽しめる「Atmoph Window 2」の新モデルとして登場したものです。同モデルでは、ディズニーの監修による10分前後の4K画質のオリジナルCG動画が用意されています。本体には、映画『アラジン』に出てくる風景の動画が搭載されており、今年12月には『マレフィセント』、来年2月には『ライオン・キング』の風景動画が追加される見込みです。27インチのノングレアディスプレイによる映像がユーザーを映画の世界に連れて行ってくれることでしょう。

在宅勤務が続き、旅行の機会も減っている中、気分転換したい時もありますよね。そんな時、自室に「Atmoph Window 2 | Disney」があれば、どこか非現実的な時間を自宅で過ごすことが可能になります。仕事の効率や家族内のコミュニケーション促進に一役買い、自宅にいる楽しみも増えるのではないでしょうか。

JINSから大人向けのカラコン「JINS 1DAY COLOR」が新登場!

https://www.jins.com/jp/1daycolor

2020年10月22日よりJINSから大人の女性向けカラーコンタクトレンズ(以下、カラコン)「JINS 1DAY COLOR」が発売されました。デザインはヘアメイクアップアーティストの林由香里さんが監修。同社が展開する「JINS 1DAY」の品質を保ちつつ繊細な色と発色にこだわりを持った、新しいカラコンの登場です。

JINSの調査によると、25~39歳の大人女性の約9割が「目元の印象を変えたい」と考えていることが判明したそうです。しかし、カラコンの着用を若い時に卒業したり、そもそもこれまで付けたことがない人が多くいることも事実です。そこで、今回の商品は「いま、大人にこそカラコンを。」をコンセプトに、おしゃれにコンタクトレンズを付けたいけれど品質は高いものを選びたいという大人女性のニーズを汲み取ったものとなっています。また、展開しているカラーは8種類と豊富です。その日の気分に合わせてカラーを選べることから、新しい目元のアクセサリーとして注目を浴びそうです。

Appleが5G対応の新型iPhone12、iPhone12 miniを発表

https://www.apple.com/jp/newsroom/2020/10/apple-announces-iphone-12-and-iphone-12-mini-a-new-era-for-iphone-with-5g

2020年10月14日(日本時間)、AppleがiPhone 12シリーズを発表しました。新型iPhone12は5G通信に対応したことで、これまでよりもさらに高速な通信、高品質な映像、リアルタイムなやり取りが可能になります。他にも、パフォーマンスや暗いシーンでのカメラ性能の性能も向上しました。

これまでのiPhoneと大きく違うのは、やはりその形状ではないでしょうか。iPhone12ではこれまでのような丸みを帯びたエッジではなく、iPad Proのような「フラットエッジデザイン」が採用されています。さらに前面と背面どちらもアルミニウムフレームとガラスパネルの間に段差がないため、スリムで洗練された印象を与えます。また、iPhone12の背面にはMac book AirやProシリーズでコネクタに使用されていたMagSafeが導入されています。これによりケースなどのアクセサリの簡単な着脱が可能になりました。iPhone12の魅力の1つであるMagSafeによるアクセサリ着脱の手軽さは、側面がフラットになりシームレスな表面になったことにより実現されたのではないでしょうか。新しいデザインのiPhone12はスタイリッシュな印象だけでなく、拡張性や使いやすさという観点でもとても楽しみなプロダクトです。

その他

クボタが農業のスマートに向けて、NVIDIAとの戦略的パートナーシップを発表より良い農業×より良い社会」の実現を目指すクボタの挑戦 |クボタプレス|株式会社クボタ

https://www.kubota.co.jp/new/2020/20-66j.html

クボタは2020年10月6日、世界有数のAIコンピューティング技術を持つNVIDIAと、農業機械の自動運転分野において戦略的パートナーシップを結んだと発表しました。国内農機メーカーに先駆けて、スマート農業の本格的な研究を行っていることで知られているクボタですが、今後さらに自動運転農機の開発を加速し、農業人口減少が続く日本農業の持続を目指しています。

クボタが開発しているスマート農機の近未来的なフォルムには興味を惹かれますが、この自動運転農機によって実現するスマート農業の世界観はさらに近未来的だと感じます。人口減少問題が叫ばれる日本において、将来の一次産業を支えるテクノロジーとなるでしょうか。

AIには、インターネットを介してクラウド上で処理を行う「クラウドAI」と、端末自体にAIを搭載する「エッジAI」があります。次世代型自動運転農機の実現には、エッジAIを用いて周囲の状況を正確に把握し判断することが必要だと言われています。つまり自動運転農機の開発は、AI技術とハードウェアを融合した応用例という観点でも先進的であり、この開発が進むことで農業の分野に限らず様々な領域でのAI活用も期待できるでしょう。

 

ファミリーマートがVRプラットフォームを活用した社員研修プログラムの実証実験を実施

https://www.family.co.jp/company/news_releases/2020/20201012_01.html

株式会社ファミリーマートが、直営店で勤務する新入社員を対象に「InstaVR(インスタブイアール)」を活用したVR社員研修プログラムの実証実験を行いました。この実証実験では、VRを活用することで新入社員1人での学習が可能になり、教える側・教わる側合計で新入社員1人当たり約60時間の教育時間削減に成功しています。

使用された研修コンテンツは、InstaVRの高速VR化システムに含まれる多言語自動翻訳機能を活用し、多言語(日本語・英語・中国語・シンハラ語・ベトナム語・ネパール語)に対応しています。ニュースリリースにてファミリーマートとInstaVR社は「全国の加盟店での人手不足、およびこれによる店長の長時間労働解消につなげることを視野に、導入拡大を検討してまいります」とコメント。従来の対面教育方式では教える側のスキルに依存していた研修の標準化が見込んでいるとのことです。

また、ウィズコロナ時代において非対面の教育は各社で導入されている一方、今回のVR技術を応用した教育方法は、より実践に近い体験を可能にするものと言えます。ファミリーマートに限らず、深刻な人手不足などの問題を抱えたあらゆる分野において、VRを用いた新しい教育方法の活用が期待されますね。

 


以上、10月に話題になったアプリやサービスをお届けしました。
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