デザイン思考VSデザインスプリント。その違いとは?

Jonathan Courtney氏はデジタルプロダクトエージェンシーの AJ&SmartのCo-Founderです。2017年7月26日にDesign Thinking vs Design Sprints, what’s the difference?というブログ記事をMediumに投稿しました。本記事は、本人の許可を得た上でそれを日本語翻訳、一部編集したものです。

では、食べ物を例に説明してみますね。

(※もともとこの記事は、ここで投稿したものです。もしコメントやハイライトなどを見たい場合には、参照してみてください)

私がデザインスプリント(Design Sprints : DS)について何か書いたり、デザインスプリント・ワークショップを行ったり、ポストイットを使った何らかのプロセスについて投稿したりするときに、いつも同じようなコメントが寄せられています:

「つまり、それってデザイン思考ですよね?」

これは彼らが無知であるということではありません。デザイン思考(Design Thinking:DT)とは一体何なのか、他のデザインプロセスとどのように比べるのか、それらについての本来的な混乱があるのです。

デザイン思考と他の全てのデザインプロセスとの比較について詳しく説明するよりも、デザインスプリントとの比較に絞って説明したいと思います。あらゆることに両者の考え方やプロセスを適用できるように、あいまいさを解消した方がいいですしね。

毎度のごとく、文章を読む気にならない人のために簡単なビデオを作りました。

デザイン思考とは?

「デザイン思考とは、人々のニーズやテクノロジーの可能性、ビジネス的成功の要件を統合するデザイナーのツールキットを引き出すものであり、イノベーションを起こすための人間中心の革新的なアプローチです」
── Tim Brown, 代表取締役CEO at IDEO

私は、デザイン思考について偉大な彼自身よりもうまく言い表すことはできません。ティムが述べるように、デザイン思考はデザイナーのツールキットから得られたイノベーションを起こすためのアプローチです。 このツールキットは膨大なものであり、デザインプロセスのさまざまな時点で活用できる数多くのエクササイズで満ち溢れています。

デザイン思考について学ぶことは、原理や考え方だけでなくあなたが使うであろうツールについても学ぶことでもあります。

デザイン思考について本当に知っておくべきことはすべてここに書かれています

ええ、しかし、デザイン思考とは…食べ物のアナロジーの面ではどういうことなのでしょうか?

デザイン思考を極めて明確にするために、ここでアナロジーを使ってみましょう。 “革新的なプロダクト” の一例として、パスタを挙げたいと思います。

はい、これが革新的なプロダクトです:

そうです、もしもイノベーションを起こすことがデザイン思考のようなシステム/考え方を使う理由であるならば、食べ物のアナロジーという文脈において、デザイン思考を定義する必要がありますね。

デザイン思考とは料理教室です!

料理教室では、料理の一般的な原理や味の仕組み、どの調味料が味を補い合うのか、具体的にどんな準備物が必要か(玉ねぎ炒め・肉の調理・ソースの調合)などを学ぶことができます。

ついてきてくださいね。
(デザイン思考と関係ない話をしているようだけれど)ちゃんと結論まで辿り着くことをお約束しますから。

大丈夫、2つの重要な要素があります…。

あなたは生み出したい革新的なプロダクトを持っていて、料理教室にも通っています…。では、次に必要なものとは?

デザインスプリントとは?

「このスプリントは、デザイン、プロトタイピング、および顧客へのアイデア検証を通じて、ビジネス上の重要な問題に答えるための5日間のプロセスです」
── Jake Knapp、SPRINTの著者であり、デザインスプリントを発明した一人

デザインスプリントは原理や考え方、またはツールキットではなく、アイデア(多くの場合はプロダクト/サービス/ビジネスアイデア)を作り出したり検証したりするための具体的な段階的な方法のことです。

食べ物のアナロジーの中で、デザインスプリントとはレシピのことです。

それはあなたが何を必要とし、何を行うべきなのか、いつ行うのか、そしてより大きなキッチンの場合だったら誰が何をすべきなのかを正確に示しています。

では、両者の違いとは?

料理教室へ通うのは素晴らしいことですが、素晴らしいスパゲティを作る方法を正確に理解するためには、レシピがないとムダな時間がかかってしまいます。
レシピは、どのくらい量のにんにくを砕けばいいかについて考えるよりも、もっと大事なことに集中させてくれるものですよね(おっと、このアナロジーはちょっと無理やりですね)。

デザイン思考は、根本であり原理であり、イノベーションのためのツールキットです。それをやることに絶対的な価値があるのです。
しかし、デザインスプリントはデザイン思考を体系的に実行する素晴らしい方法の1つです。

だから、デザイン思考とデザインスプリントでは、同じようなエクササイズ(注:アイディエーションやプロトタイピングなど)やツールをたくさん見受けられるのです。けれど、デザイン思考とデザインスプリントは同じものではありません。

ああ、ちゃんと説明できてすっきりしました。とはいえ、 私はイタリア料理を好きではないんだけどね。

❤️ ジョナサン


『デザイン思考』『デザインスプリント』と聞くと、やや概念的で具体的なイメージがしづらいかもしれません。
しかし、料理のシーンで両者を例えてみるという発想はとてもユニークで、わかりやすく、ぜひ皆さんにも読んでいただきたく翻訳をするに至りました!
料理教室とレシピという、近いようで全く異なる中身であることがお分りいただけたでしょうか。

デザインスプリントの導入のメリットについては、以下の記事も参考にしてみてください!

サービス開発におけるデザインスプリントの特徴や、プロジェクト導入のメリットとは

最後になりますが、翻訳をするにあたり快諾をしてくれたJonathan Courtney氏に、改めてお礼を申し上げます。
今後もデザインにまつわるユニークな記事をどんどん翻訳してお届けしていくので、お楽しみに!

ABOUTこの記事をかいた人

磯部 俊哉

94年 千葉県生まれ。学生時代は東南アジア×働くに興味を持って活動していました。現在グッドパッチでは、マーケティング部署に所属しながら自社プロダクト『Prott』『Balto』に関するインタビュー記事やイベントレポートを中心に発信しています!好きな食べ物は高野豆腐です。
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