改めて考えたい、プロジェクト内でのデザインスプリントの扱い方

こんにちは!Goodpatchでマネージャーをしております柿迫です。

Goodpatchでは、多種多様なプロジェクトが同時並行で進んでいます。クライアント様の業種業態は様々で、求められることやアウトプットも同じものは一つとしてありません。

常に前例のない中でのプロジェクト遂行が求められる中で、大切なのがデザインプロセス。Goodpatchではユーザー中心のデザイン思考を元にしたデザインプロセスをベースにプロジェクトを遂行しています。有効性や流用度の高いこのプロセスをベースにするからこそ、多種多様なプロジェクトの依頼に対して、クオリティを下げずにアウトプットまで導くことができていると感じています。

デザインスプリントって?

デザインスプリントは、GV(旧:Google Ventures)がスタートアップ支援の為に用いているプログラムで、スタートアップだけでなく企業の規模感に合わせて活用することが出来る柔軟なフレームワーク。
当ブログでも、たくさん解説をさせていただいております。実際のデザインスプリントの概要については下記記事を御覧ください。

サービス開発におけるデザインスプリントの特徴や、プロジェクト導入のメリットとは

上記に述べているGoodpatchのデザインプロセスと照らし合わせて考えると、「Setup」→「Problem」→「Solution」の3つのセクションがデザインスプリント内で実施する主な内容になると考えています。

デザインスプリントか否かを判断するポイントとして、シンプルに考えると以下の2点かなと思います。

  • 仮説を検証するためのものである
  • 成果主義ではなく、期間主義である

仮説を検証するためのものである

デザインスプリントは仮説を検証するものである。この概念自体は解説書にも書かれていますが、実際にスプリントを進行していくと、ついついそのことを忘れてしまい、「クオリティーにこだわってしまう」「正解を探しに行ってしまう」等、目的が変わってきてしまいます。
あくまで、打ち合わせ内でたくさん議論が重ねられている仮説を実際にユーザーに当ててその効果性を検証することが目的です。その仮説の殆どが実は的外れなもので、その的はずれな仮説を会議室の中でぬくぬくと温めていくのではなく、素早く形にして誰かに見せてみて、「失敗体験をどれだけ積めるか」ということがいちばん大切なこととだと感じています。

失敗体験こそサービスやプロダクトの精度を上げる種であり、失敗はチーム内に議論を閉じて進めていたら体験できません。また、リリースしてから失敗してはそれまでかけた時間も無駄となってしまいます。だからこそ、スピーディにプロトタイピングを重ねて仮説検証できるデザインスプリントは、サービスづくりに効果的だと感じています。

成果主義ではなく、期間主義である

もう一つ大事な考え方が、成果を一番に考えるのではなく、期間を一番に考えるということ。
普通のプロジェクトの進め方だと、成果の為であれば、期間を伸ばしたりやることを増やしたりすることが多くあると思います。一方、デザインスプリントでは最初に決めた期間通りに進めることを重要視します。
例えば、パッと見イマイチなアイデアしか出ていなくても、一旦アイディア出しを終了し、その中で実行するアイデアを決めきります。仮にUIデザイナー的にもう少しアイコンを作り込みたかったとしても、仮説が検証できる状態まで仕上がっていれば、UIデザイナー的には中途半端だったとしても、ユーザーテストを実行してしまいます。
というのも、上記にも述べた、「失敗体験」というのをいかに早く経験できるかを大切にしているからです。
「あの方向性に行かなくてよかったね」「あのカラーリングにしなくてよかったね」ということを100回会議で話し合うより、素早くかつクリティカルに気づけることができます。

以上のような点がデザインスプリントとそれ以外が異なるポイントかと考えております。違いを定義した上で、デザインスプリントを導入するにはいくつか注意点が必要だと考えています。

情報は揃っているか?

本当に何も無いところからデザインスプリントを始めてしまうと、最初の理解の部分がかなり時間がかかってしまいます。短いスパンで回していくのがデザインスプリントの効果が発揮できるところなので、最初の理解をスムーズにするために、準備はしっかりしていきましょう。
例えば、ある問い合わせフォームを改善するデザインスプリントであれば、DAUはどのくらいか?ユーザーの属性は?どこから流入している?等、今わかるすべての情報を揃えておきましょう。

どこのフェーズで導入しようとしている?

Goodpatchでは、新規サービス創造フェーズや改善フェーズ、グロースフェーズ等、さまざまなフェーズでデザインスプリントをする機会があります。短期間で回すことが大切なのですが、デザインスプリントをする対象が未知であればあるほど、準備のボリュームが大きくなります。
ですので、新規サービス創造フェーズでデザインスプリントをしようと考えた場合は、準備と計画性により注意を払わなくてはいけません。もちろん仮説で構わないので、ターゲットユーザーは見えているか?そこに課題はあるか?それらを裏付けるデータはあるか?等が机上に揃った上で、計画し進めていきましょう。

始まったら、決める、進める

一度始まったら、期間を重視し、決めて次に進めることを優先しましょう。人間の本能として失敗はしたくありません。失敗を恐れてしまうので、少しでもリスクが見えた時点で足踏みして後戻りしてしまいます。アイディアをありorなしにするのはユーザーです。会議体ではありません。なので、実際にユーザーに検証するまでは決めて進みつづけるのです。形にしてユーザーにフィードバックをもらって初めて、もう一度考え直してやってみるかこのまま進めるかを決めればいいのです。

むすび

いかがでしたでしょうか?
デザインスプリントの心得をまとめてみました。いろいろと書きましたが、一番はやってみること。どんな小さなプロジェクトでも構いません。期限を設定して短く回してみることをぜひやってみてください。必ず新しい発見や学びにつながると思います。

デザインスプリントの具体的な実践方法については、こちらの記事も参考にしてみてください。

デザインスプリントの成果を最大化する!実践で注意すべき4つのポイント

ABOUTこの記事をかいた人

KakisakoWataru

Goodpatchで、デザイナーとマネージャーをしています。
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