なぜカスタマージャーニーマップを作るのか?その目的と作り方

サービスを考える際、ユーザーインタビューを実施してペルソナを作ることで、ユーザーのリアルな人物像を可視化することができます。

ターゲットユーザーはどんな人?よりリアルなユーザー像を作りあげるペルソナ法

しかし、それだけではユーザーがサービスに辿り着いてから、どのような意思決定をして、何を考えて購入しているのかまでのユーザーの行動と感情の変化を把握することができません。
そこでペルソナを作成した次のステップ、カスタマージャーニーマップを作ることで、ユーザーの行動とその感情の変化を時系列でまとめることができます。ターゲットユーザーとして策定したペルソナが、どのような行動をして、何を感じているか時間軸に沿って追いかけてみましょう!

今回はカスタマージャーニーマップを知らない方へ、作成する目的や作り方のポイントをご紹介します。

カスタマージャーニーマップとは

ユーザーが商品やサービスに関わる際、認知・興味・検討・購入などの様々な行程があります。そしてユーザーの行動と、それに紐づく感情・思考・不満(課題)の動きを時系列にまとめたものをカスタマージャーニーマップといいます。
ユーザーの行動の全体像を可視化することで、今まで検討していなかった顧客との新たなタッチポイントを発見し、適切な情報・機能を届けることができるのです。

カスタマージャーニーマップを作る目的

カスタマージャーニーマップを作る目的は以下の3点です。

  • ユーザーの行動・感情・思考・不満(課題)を網羅的に俯瞰できる
  • チームで共通認識を持つことができる
  • 課題の優先度を明確にできる

一つ目の目的は、サービス全体のユーザーの行動・感情・思考・不満(課題)を網羅的に俯瞰するためです。これにより、「この機能はユーザーにとって本当に必要なのか」「この機能は的確なタイミングでユーザーに提供されているか」など今まで考慮していなかったユーザーの課題を新たに発見し、その解決策を検討することができます。ユーザーインタビューをすることで、ユーザーの視点からサービス全体を見直すことが可能です。

二つ目の目的は、カスタマージャーニーマップを作りチーム全員でサービスの現状の共通認識を持つことです。カスタマージャーニーマップを作る際は、マーケティング・営業・エンジニア・クライアントなど組織を横断して巻き込むことで、施策の立案・検討がスムーズになり精度が高くなります。

最後に、カスタマージャーニーマップを作ることで全てのフェーズの課題を洗い出し、それぞれの課題の緊急度・重要性を比較できます。これにより、解決すべき課題の優先度を明確にし、サービス改善のスケジュールを改めて見直すことができます。

カスタマージャーニーマップの作成

ユーザーリサーチ、クライアントリサーチ、プロダクトリサーチ、そしてペルソナでユーザー定義をしたら、カスタマージャーニーマップで体験定義をします。
まずカスタマージャーニーマップを作るために必要なのは、ユーザーの行動・感情・思考・不満(課題)を引き出すユーザーインタビューです。「この機能を使っているとき、何を考えているか」「機能全体を通して、どこが一番テンションが上がったか」「使いづらいと感じたポイントはどこか」などの感情・思考・不満(課題)の変化を聞き出すのがポイントです。
これらを参考に、カスタマージャーニーマップを作成していきます。

詳しいユーザーインタビューの方法はこちらを参照してみてください。

ユーザーインタビューの価値とは?良いインタビューを実施するために抑えるべきこと

こちらは、カスタマージャーニーマップの一例です。

青い横軸には、ユーザーがサービスと関わる「フェーズ」を時系列で表しています。縦軸には、ユーザーの「行動・思考(感情)・課題・解決策」などの項目を並べます。

これらの横軸のフェーズと縦軸の項目は、サービスやプロジェクトによって異なります。実際のユーザー行動のリサーチ結果からフェーズを定義したり、それに伴う要素として、縦軸に必要な項目を見極めるのが大切です。

例えば、上記の料理サイトのカスタマージャーニーマップを考えてみましょう。この場合、ユーザーが料理に興味をもつきっかけから、情報収集をして料理サイトを閲覧し、実際に料理をして食事をするまでのフェーズがあります。そして各フェーズで、「タッチポイント・行動・感情・課題・解決策」を策定します。

「感情」を言語化する時に、「感情曲線」を加えると、より分かりやすいカスタマージャーニーマップになるのでぜひ試して見てください。「感情曲線」とは、テンションが上がる・嬉しい・楽しいなど感情がワクワクした場合に曲線が上昇し、ストレス・面倒臭いなどマイナスな感情の場合は曲線が下降します。ユーザーの一連の感情の変化を、曲線とイラストの表情で表すのです。これにより、文字だけではなく視覚的に感情の上がり下がりを一目で理解することができます。

このようにカスタマージャーニーマップを作ることで、それぞれのフェーズでのユーザーの感情の動きや、それに対する課題点、解決策を俯瞰的にまとめることができます。

カスタマージャーニーマップの作り方のポイント

カスタマージャーニーマップを作るときのポイントをご紹介します。

一つ目のポイントは、多くの人を巻き込んでカスタマージャーニーマップを作ることです。プロダクトマネージャーが考えるカスタマージャーニーマップ、UI/UXデザイナーが考えるカスタマージャーニーマップ、エンジニアが考えるカスタマージャーニーマップ、それぞれの異なった視点と答えを持っています。また、クライアントのサービスのメインターゲットについて一番知っているのはクライアント自身。社内や社外のメンバーを問わずに、多くのステークホールダーを巻き込むことで、よりバイアスが少ないカスタマージャーニーマップになります。

二つ目は、ミーティングなどでカスタマージャーニーマップを考える際、色つきの付箋紙を使うことです。「行動」「思考・感情」「背景にある価値」「課題」といったように、ジャンルごとに付箋の色分けをすることで、視覚的に情報を整理しながら話を進めることができます。

最後に

カスタマージャーニーマップを作成することで、ユーザーが課題と感じている時に裏ではどんな行動をしているか、ストレスになる課題は何かを明確にすることができます。それらを可視化し、チーム全員で共通の認識を持つことで、課題に対する施策検討をよりスムーズに行うことができます。

カスタマージャーニーマップでユーザーの行動・感情の全体像を把握できたら、次にサービスブループリントを作りましょう。カスタマージャーニーマップと同様で、サービスブループリントはサービスの改善点の洗い出しや施策検討の方法を模索することができます。カスタマージャーニーマップとの相違点は、サービスに関わるステークホルダー全ての行動を可視化できることです。
サービスブループリントの詳しい記事はこちらを参照してみてください。

サービスリニューアルする際、チームでユーザー体験を向上させるためのサービスブループリント

これからもGoodpatchブログでは様々なデザインプロセスについて発信していきますので、ぜひまた読みにきてください。

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mina

デザインを学び始めたばかりのGoodpatchインターン生です。 初心者の方でも分かるような記事を書きます。
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