ブランドカラー選定に必要な4つの基本プロセス
デザイナーのみなさま、突然ですがこんな悩みはありませんか?
- ブランドカラーを何色にするべきか、どのように決めたらよいか迷ってしまう。
- いつも無難な色を使いがちでデザインの幅が広げづらい。
- なぜこの色なの?と聞かれた時にロジカルな回答ができるか心配。
デザインをしていると、このような悩みを一度は持ったことがあるのではないでしょうか。
プロセスの中で必要とされるカラーの選定は、1つの難関ですよね。
0→1フェーズのデザインを得意とするグッドパッチでは、目には見えないサービスのコンセプトを決定するところから、ブランドカラーやサービスロゴなどで実際の形にする提案までを担当させていただくことが多々あります。
実際に私が担当したプロジェクトでは、とある企業さまの新規デジタルメディアの立ち上げを担当させていただき、その際Webサイト内とサービスロゴに使用するブランドカラーの提案をさせていただきました。
そこで本日は、実際にどのような手順でブランドカラーを提案したのかを簡単にご紹介したいと思います!
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ブランドカラー選定のプロセス
手順はプロジェクトや状況に応じて様々な方法がありますが、以下が私が実際に提案したカラー選定のプロセスです。
- キーワードの抽出
- キーワードのマッピング
- ブランドカラーの抽出
- ブランドカラーの選定
デザインにおいて、カラーには様々な役割があります。特にそのものを「印象付ける(トーン&マナー)」役割がとても大きいです。
私の担当したプロジェクトでは、キーカラーをサービスの個性の一部として位置付けていたので、ユーザーに何を伝えたいか、そのためにはどのような印象を持って欲しいのか、などサービスの思想が込められている必要がありました。
そのため「サービスの思想を言語化し、それを表現するのに最もふさわしいカラーを導き出す」という方法であれば、ブランドカラーがこの色であるべき!という理由がクライアントに伝わりやすいと考えました。
1.キーワードの抽出
まず最初に取り掛かったのはキーワードの抽出です。
これまでのヒアリングやインタビューなどでクライアントから引き出した「サービスの思想」となるキーワードを並べ、性質の近いものをグルーピングして整理します。サービスの思想を引き出すためにエグゼクティブインタビューを行うこともあります。
そしてグループは、そのキーワードを包括する形容詞でまとめます。
※この時サービスを「〇〇〇 な人」など擬人化して捉えて、形容詞をサービスの性格として考えるとまとめやすいと思います。
2.キーワードのマッピング
次に言葉とカラーを紐づけるために「言語イメージスケール」というものを使い、先ほどグルーピングした形容詞をマップに落とします。
「言語イメージスケール」とは、日本カラーデザイン研究所が研究・開発した感性マッピングツールです。
180の形容詞がマッピングされており、私たちが色に対して持っている共通の感覚との相互関係を重視して研究開発されたものです。
3.ブランドカラーの抽出
マッピングされた形容詞に対してカラーを当てていきます。色相が持つ一般的なイメージを形容詞で表現し整理します。
※なるべく原色に近い色で整理することで、カラーの特徴を把握しやすいので、水色や黄緑はあえて外しています。
これを先ほどの言語イメージスケールと重ねてみると…
ふさわしいブランドカラーが見えてきますね!
4.ブランドカラーの選定
大抵のケースでは、ブランドカラーの候補が複数になると思います。
その場合は、①キーワードの抽出 で並べたキーワードを振り返り、「ユーザーに一番伝えたい想いとは何か?」「サービスの思想を最も表しているキーワードは何か?」などを判断基準に絞り込むと良いと思います。
そしてこの時、ブランドカラーを使った何かしらのアウトプットを用意することをオススメします。
実際にブランドカラーがどのように使われ、どのような印象になるのかイメージ持つことができブランドカラーの比較がしやすくなるからです。
ロゴデザインの場合ならロゴの事例を、UIデザインであればプロトタイプがあると良いと思います。
最終的には、選定したキーカラーの色調整をします。
③ブランドカラーの抽出 の工程で整理した、色相が持つイメージが崩れないよう考慮しながら、調整して完了です!
最後に
いかがでしたでしょうか?
今回はサービスの根幹となる思想とカラーを紐づけるというシンプルな方法をご紹介しましたが、他のアプローチとしてはビジネス戦略や、よりターゲットユーザーにフォーカスした提案なども考えられます。
それぞれのプロジェクトや状況に応じて、最適な方法を検討してみてください!
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