「企業文化」をラーメン屋に例えて解説する

企業とは何か

これを読んでいるほとんどの人が何らかの「企業」に所属する方だと思います。
でも、そのほとんどの方は「なぜ企業が存在しているのか?」というところまで考えたことはないのではないでしょうか。「企業」という言葉を調べてみると「営利を目的として一定の計画に従って経済活動を行う経済主体(経済単位)である。」と出てきます(参考:Wikipedia)。

「営利を目的として」とありますが、利益を目的にしている企業を思い浮かべられますか?世の中の利益を出している企業のほとんどは、「役に立っている」企業ではないでしょうか。本当の企業の目的は「社会的な役割を果たす」ためなのです。社会的な同じ目的に向かえる人が集まっている集合体=「企業」なのではないかと考えられます。
ちなみにここで、利益目的と社会的目的を天秤にかけることはしません。どちらが欠けても企業の活動は継続できないからです。

企業の目的=ビジョン・ミッション

同じ「目的」に向かうこと。つまり、社会に対して「自分たちはこう貢献します」と宣言しているのが「ビジョン・ミッション」です。
そして、その目的を達成するために必要なツールが事業と組織なのです。

文化とは何か

企業の目的を達成するために必要なもの

目的を達成するために必要なツールが事業と組織。そのツールが機能するためには、「人」が必要です。それらの人が一定人数集まることで、その場で行われる振る舞い(言動・判断・雰囲気など)の積み重ねが「文化」となるのです。そういった振る舞いをする時間が継続していく、構成する人が増えてくるにあたって目安になり、お互いが共通認識を揃えるために必要になるのが「コアバリュー」です。

ラーメン屋に例えてみる

企業文化を掘り下げると、とても抽象的な話になってきたので、他のものに例えてみます。

店主:創業者

ラーメン屋の店主は企業における創業者。彼はどんな店主でしょうか。性格、考え方。
創業者の性質は企業文化に影響を与えます。これはわかりやすいですよね。

ラーメン:ビジョン、ミッション

目的は何のお店なのか。ラーメン屋というのも一つの方向性です。
どんなラーメンかを掲げるかによって、お店の方向性が固まりますよね。

これらは、何かあった時に立ち返るコンセプトのような存在です。
ビジョン・ミッションがなければ「何のために集まっているのか」という自分たちの存在意義が見出しにくくなりますし、同じ方向を向いている集団、つまり企業であることが難しくなると思います。

ラーメン屋にラーメンを目的にしていない人が来ないように、企業もビジョン・ミッションに共感していない人は来ないのではないでしょうか。

スープ:コアバリュー

好き、美味しい、と感じる源はスープだと思います。私たちの五感に刺激を与えるもの、それがもしラーメンを食べて、期待してた味と違ったり、評判と違かったら損した気分になりそうですよね。
例えば、味噌ラーメンとか醤油ラーメンを食べたい人がとんこつラーメン屋に来てしまいがっかりさせないように、「うちは豚骨なんで!味噌ラーメンを食べたい人はよそ行ってください!」とスープを明言しておく必要があります。

匂い:カルチャー(企業文化)

どんなラーメンを提供しているのか。看板やメニューには書いてありますが、それだけでは足りません。店の外まで香る匂いを出してないと、気づかないで入ってきてしまう人がいるかもしれません。
企業にも全く同じことが言えるのではないかと考えられます。なので、企業はバリューを決めて、文化を発信しないと誤解を与えてしまうわけです。

スープや匂いに好みがあるように、人には「合う」「合わない」ものがあると思います。
俗にいう、カルチャーフィットというものも同様です。
いい匂いにつられて行列ができるように、いい企業文化ができれば、自ずと人が集まってくるではないでしょうか。行列のできる口コミサイト4.0以上のラーメン屋を目指したいものです。

スープの出汁:組織(人)

そしてスープの出汁は、その組織に集まる人からできるのではないかと考えられます。
どのくらいの時間をかけてコトコト煮詰められたスープなのか。
秘伝のタレのようなエッセンスのある人材がいるのか。などによって味が微妙に変化してくるのが組織の面白いところですよね。

麺:事業

そして最後に事業。
お腹に貯まるのメインなものではありますが、麺だけを食べたくてラーメン屋に行かないよいうに、事業のみを目的に企業に所属する人はいないのではないでしょうか。麺の硬さや種類。量などはカスタマイズができます。バリカタなのか、太麺なのか。大盛りなのか、替え玉なのか。その時々によって変動できる麺のような存在が事業と例えられるのではないでしょうか。

ここ(企業)で働く理由

企業と個の関係性が変化する今、多くの人の意思決定には「ここでなくちゃいけない理由」が存在します。人を惹きつける4要素(4P)をリンクアンドモチベーション社が定義していたのでご紹介します。
(参考:企業が人を惹きつける「企業の魅力因子4P」

  1.  Philosophy(理念):組織のビジョン・目的に対する魅力
  2.  Profession(仕事内容):組織の活動に対する魅力
  3.  People(人):構成員と接する事で得られる魅力
  4.  Priviledge(給与評価):組織に属する事であられる特別な権益に対する魅力

良い会社はどこで人を惹きつけるかハッキリしているそうです。特にスタートアップは、自社のスタンスを明快にする必要があり、どれを選んでも一長一短があるので、創業者や経営陣の強い意思が重要だそうです。
みなさんは今、4Pの中のどれに惹かれて企業で働いていますか?

Goodpatchの企業文化

もしもビジョン・ミッションがなくなったとしたら、意思決定の軸となるものが不明瞭になり、属人性のある意思決定が大量に発生し、再現性のない組織になってしまうと思います。逆にビジョン・ミッション・バリューが明確であれば、それに基づいて採用や育成戦略、制度や習慣を整理していくことが可能になり、それが強いカルチャーとなって強い組織を作れます。

Goodpatchの場合、ビジョン・ミッション(目的)はカルチャー(企業文化)とコアバリューの軸となるものと定義しています。組織の拡大により、試行錯誤を繰り返しながら現在はコアバリューの再策定を行い、企業文化の再構築を行なっています。
今後は具体的な実践例を元にご紹介していきたいと思っていますので、お楽しみに。

ABOUTこの記事をかいた人

haco

コミュニケーションデザイナー。千葉大学大学院工学研究科高度デザイン教育プログラム、デザインマネジメント博士前期課程修了。学生時代にはデザイナーを目指し6年間かけてUI/UXデザインを学ぶも卒業後は、ベンチャー・スタートアップ企業にて新規事業開発・事業推進を担当。Goodpatchには広報として入社しコミュニケーション全般、コーポレートブランディングなど担当している。
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