イギリスのデザイナーFabio Basileさんインタビュー!Dribbbleから広がるデザインワーク
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イギリスで働くデザイナーFabio Basileさんが来日し、Dribbble仲間の弊社デザイナー貫井に会いに来てくれました!Fabioさんは、日本が大好きなデザイナーで、dribbbleには16,000人ものフォロワーがいます。 今回は、制作フローやクライアントとの付き合いかたなど、大変ためになるお話を伺うことができましたのでインタビューにまとめました!
Fabio Basileさんってどんなデザイナー?
Fabio Basileさんはイタリア生まれのフリーランスのデザイナーです。彼のデザインはMashableや、TechCrunch、New York Timesに取り上げられています!Fabioさんはグラフィックのデザイナーであり、Brotherhoodというデザインスタジオを二人でやっていてハードウェアのデザインも手がけています。
▲BrotherhoodのApple WATCHはsketchで作られていて、データをダウンロードすることができます
▲日本の盆栽をモチーフにしたBonsai logo
制作フローとこれからのデザインについて
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- 仕事のインスピレーションは普段どんなところから得ますか?
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私が受ける仕事の大半はクライアントからのリクエストをもとにデザインをします。なので、クライアントが何を求めているのかを知る必要があります。私はデザインの着想は、雑誌や、本やDribbbleなどいろんなところから得ています。あらゆるところからインスピレーションは得ることができるのです。
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- 普段の制作フローを教えてください。
- 私はよく実際に紙に描くということをします。それが一番はやくて簡単だからです。クライアントからワイヤーフレームのリクエストがきたときは、手で書いたものを渡しています。
しかし、私は世界中に多くのクライアントを抱えているため、私がスケッチを描くということが理想的でないこともあります。なので今は、クライアントにスケッチを描いてもらい、それを元にUIをつくったりもしています。これは、クライアントのアドバイスに基づいて改良されたプロセスです!
スケッチかワイヤーフレームが完成したら、さっそくPhotoshopでインターフェースをつくりはじめます。最近は、クライアントが静止画のモックよりもアニメーションを好むので、After EffectsかFramer.jsで実際にインタラクションのシュミレーションをつくって送っています 。アニメーションの方が理解しやすく、デベロッパーに伝えるときにとても便利なので、クライアントは皆インタラクションを見るのが好きです。
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- 新しいプロダクトやツールをクライアントに紹介することはありますか?
- あります!クライアントがプロダクトやツールに関する知識を持っていないこともあるので、そういうときは紹介して導入してもらいます。私が使用しているツールはどれも、クライアントが参加できて一緒につかうことができるものです。
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- クライアントにデザイン以上のものを提供していますか?
- 間違いなく、良いデザイン以上のものを提供しています。大企業か小さなスタートアップかは関係ありません。彼らに、UIについて教えることが必要です。彼らが私たちデザイナーを雇い、デザイナーにお金を払う理由はそこにあります。つまり、単にデザインをすればいいというわけではなく、しっかり説明をし、彼らと議論しなくてはならないのです。
そして私は、サービスがローンチしてからもサポートを提供しています。クライアントとはずっと関係を続けていきたいと思っているし、実際にほとんどのクライアントは5、6年付き合っていていて、私の仕事を気に入って相談しにきてくれます。
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- GoogleやAppleのデザインガイドラインはFabioさんのデザインの仕事の幅を狭めていますか?それとも助けていますか?
- 助けています。私はフラットデザインのようなものを、人々がフラットがいいのかスキューモフィズムがいいのかと議論する前から作っていました。しかし、デザインのスタイルは、ガイドラインなどによって正式に認められ、一般的に認知されるまでは、人々に良い経験と感じてもらうことが難しいです。同じ理由でアニメーションが今後キーとなると思います。
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- Dribbbleについてどう思いますか?
- 私はDribbbleがとても好きです。私の仕事はすべてDribbbleからきています。今まで一度も広告を打ったことはありません。私はDribbbleがきっかけで、800,000ドル以上の利益を出し会社を立ち上げた人たちを知っています。
- https://dribbble.com/toxinide
- Dribbbleは、本来は作業途中のデザインを見せてフィードバックを得るという目的で使われていましたが、今では作ったものを披露するサイトになりました。今のDribbbleは、必ずしもフィードバックを得るのに最適な場ではありません。あなたのデザインを世界にアピールし、人々があなたをフォローし、お気に入りするというのが現在のDribbbleです。
デザインについてよく理解していない多くの会社が、コンタクトを送ってきます。単に、彼らはあなたのウェブサイトやあなたの作品を気に入って、あなたと仕事をしたいと思ったのです。彼らは、自分たちのつくるサービスを有名にしたいと思っているし、その仕事をあなたにしてもらいたいと思ったのです! また、Dribbbleのユーザーにはサムスンやカンタス空港といった多くの大きな企業もいます。
私は、もっと日本のデザインを見たいです。もっと日本人にもDribbbleに関心を持って積極的にアピールしてもらいたいと思っています。
最後に
そして、日本のデザインが大好きだというFabioさんですが、日本に来るのは今回が初めてだそうです。そしてなんと腕には日本をモチーフにした刺青が…!今回来日している間に渋谷で彫ったそうです!鳥居のマークと日本の象徴である富士山が彫られていました。
▲日本のマークの入った刺青
▲弊社のチーフUIデザイナー貫井は、Fabioさんととても仲良しです!
いかがでしたか?デザインを提供するだけでなく、クライアントにもUIについて理解してもらい、一緒に協力して作っていくというという姿勢はGoodpatchでも大切にしていることなのでとても共感出来ました。
Goodpatchでは日本のデザインを、もっともっと海外に発信していきたいと考えているので、Fabioさんを参考にさせていただきながら頑張ります!
Fabioさん、今回は貴重な話をありがとうございました!
Dribbble: https://dribbble.com/toxinide
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Brotherhood: http://brotherhood.io
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