SUNTORY+(サントリープラス)は、企業の「健康経営」のため、従業員の健康行動習慣化をサポートするサントリー食品インターナショナル(株)によるヘルスケアサービスアプリです。

Goodpatchは、SUNTORY+が構想段階であった2018年12月からデザインパートナーとして並走しています。大規模な新規事業開発における0→1のアイデア創出、プロダクト開発/グロース、またSUNTORY+の思想を言語化したVision・Mission・Valueをもとに、iOS/Androidアプリ、サービスサイト、プロモーションツールなど、ユーザーとのあらゆる接点で統一感のある体験をデザインし続けてきました。1年半以上にわたるデザイン投資の結果、2020年10月にはグッドデザイン賞を受賞。

「SUNTORY+」が2020年度グッドデザイン賞を受賞。グッドパッチが新規事業の構想からUI/UXデザイン、開発・グロースまで一気通貫で支援

今回はデザインやエンジニアリング、ストラテジー、プロジェクトマネジメントなど、SUNTORY+を支える各領域の仕事についてお話を聞きました。

「まず作ってみる」が前進の鍵。サントリーとGoodpatchが共創するSUNTORY+開発ストーリー【前編】

魂を込めて仕事をする

−− まずはSUNTORY+のデザインにおいて、印象的なところを教えてください。

サントリー食品インターナショナル 赤間康弘さん
僕は、サービスを通じた体験で重要なのは遊び心だと考えています。人と人の関係性においても、遊び心のない理路整然とした会話だけの関係性では物足りないですよね。ちょっと変わったところ、隙間に人は惹かれるのだと思います。「健康」という真面目になりがちな領域の中で、SUNTORY+は生活をちょっと楽しくするような、そんな遊び心あるデザインや機能が沢山ちりばめられています。

サントリー食品インターナショナル 赤間康弘さん

SUNTORY+は、ヘルスケアはこうしないといけないとか、デザインはこうしなければいけない等のルールに阻まれすぎていないんです。だから自由な発想からユーザーのことを考えらえるし、その結果、人間らしさがあるSUNTORY+ならではの世界観を作り上げることができたと思っています。

Goodpatch 石黒
ガイドラインももちろん大切ですが、それ以外の部分でもSUNTORY+らしいUIをデザインすることが自分のなかでは挑戦でもあったので、そう言ってもらえるのはとても嬉しいです。

Goodpatch UIデザイナー 石黒

その他でこだわった点としては、0→1の新規事業では、多くの場合リリースを最優先して機能的価値をまず担保することが多いです。ですが、SUNTORY+においては、健康行動を思わず続けたくなるような情緒的価値を持たせるために、ユーザーの体験を遮らずに、続けていて楽しくなったり嬉しくなるような演出・設計にこだわりました。

関連記事:SUNTORY+のデザインプロセスはこちら

サントリー食品インターナショナル 赤間康弘さん
石黒さんは一番長くSUNTORY+に関わっていただいていますよね。約1年半もの間、並走してもらっています。若いうちは特に、新しい経験をたくさん積みたいと考えることもあると思うんですが、ここまでコミットして、遊び心を持って熱量込めた仕事をしていて素晴らしいと思います。

Goodpatch 石黒
私にとって赤間さんと後藤さんは、メンターのような存在になってきています(笑)。

サントリー食品インターナショナル 赤間康弘さん
翔太郎さん(Goodpatch 石井)はとにかく熱い。クライアントと協力会社という関係性ではなく、真にパートナーとして忖度せずに同じ目線で議論してツッコミを入れてくれたり、妥協なく、魂込めて仕事されている印象です。非常に考え抜かれた設計とデザインをしていただいています。

Goodpatch 石井
僕にとっては、世の中のためになるものを作るという願ってもないチャンスです。SUNTORY+を通じて健康に対する意識が向上して、健康行動を自然とするような流れが伝播していけたらより健康的な世の中に近づいていけるのではという思い、熱意を持ち続けています。

引用:「まず作ってみる」が前進の鍵。サントリーとGoodpatchが共創するSUNTORY+開発ストーリー

膝を突き合わせてものづくりする環境

−− デザイナーとエンジニアの共創も特徴的なチームだと思います。

サントリー食品インターナショナル 赤間康弘さん
そうですね。当初は、GoodpatchさんといえばUI/UXデザインの会社だと思っていたので、エンジニアがこれだけいるイメージはありませんでした。ですが、企画フェーズから入り込んでエンジニアの方々が提案をしてくれることは、大きな価値だと思っています。

仕様が決まってからがエンジニアの出番という進め方をしているプロジェクトもあると思いますが、仕様が決まる前からプロトタイプなど動くものを作っていただけたりと、とても心強いです。また、アプリの挙動の細かな手触りまで粘り強く調整していただいています。Goodpatchのみなさんは、デザイナーもエンジニアも、どんな職種でも同じ思想で物事を進めようとすることに気づきました。

Goodpatch 松村
企画段階からエンジニアも入ることで、実装や運用まで考慮してサービスを設計することができます。その方がサービスにとって絶対良いはずだとわかっていても、様々な事情でそれが叶わず、歯痒い思いをする場面も正直あります。

SUNTORY+では、みんなで膝を突き合わせてものづくりできる環境を赤間さんたちが作ってくれたことが大きいです。

チームでものづくりをする観点だと、デザインストラテジストの伊澤がチームに入ったことで、ユーザーの声を直接聞くために多くのインタビューを実施して生声を聞くことができたり、開発以外の領域での必要な検討をしてもらったりと、開発チームとしてすごくありがたかったです。

サントリー食品インターナショナル 赤間康弘さん
新規事業、新規サービスの立ち上げで、手探りで進めていかなければならないところも多いのですが、伊澤さんはユーザーインタビューを全て一緒に見ていただけましたし、KGI/KPIの設計も手伝っていただきました。ユーザーの観点と事業の観点をうまくバランスをとって進めてもらった印象です。

Goodpatch 伊澤
サービスのコンセプトやコア体験がある程度煮詰まった段階から、一緒に目指すゴールを明確にしていきました。
その過程で、僕らがサントリーさんから求められているのは、こちらで全てやってしまうことではなく、さまざまな観点を提示することだと気づきました。

関連記事:新規事業開発に必要な「デザインストラテジスト」の話

Goodpatch 松村
赤間さんがSUNTORY+について社内でプレゼンされた際に、プロジェクトの進め方など、プロセス面を参考にしたい、使いたいという声が出たとお話を聞いた時はすごく嬉しかったです。

−− デザイナーとエンジニア、ストラテジストまで関わる大規模かつ長期的な開発では、プロジェクトマネジメントも重要になってくると思いますが、いかがでしたか?

サントリー食品インターナショナル 赤間康弘さん
PMの星さん、川口さんはそれぞれ得意領域が異なる印象です。
星さんには、サービスがリリースされていない段階からプロモーションに携わってもらったことで、リリース時に必要なプロモーションなどの準備ができて、うまくスタートダッシュを切れたと思っています。

Goodpatch 星
僕はやるべきことをしたまでで、SUNTORY+が目指している「健康で、前向きに、自分らしく生き続けたい」というテーマが、世の中のためであり、人のためでもある。そこにサントリーさんの人間らしさを大事にする文化が相まって、どんどん応援してくれる人が増え、サービスが磨かれていったのだと思います。

Goodpatch デザインストラテジスト伊澤(左) プロジェクトマネージャー星(右)

文化を残し、自走する組織になるまで並走する

サントリー食品インターナショナル 赤間康弘さん
川口さんはPMの仕事を正しくしっかりやっていただいています。それはとても貴重なスキルだと思っています。仕事の進め方や会議体など、今よりも更に良いチームに常に進化させようとしていることを感じます。
誰かが拾わないといけないボールをしっかり拾ってくれたり、考えてきた企画を細かい仕様まで決めて着地させていかないといけない時、川口さんが率先して決めにいってくれているところは非常に助かっています。

Goodpatch 川口
僕は、元々サントリーさんがすごく好きな会社でした。祖母がサントリーの飲料を好んで飲んでいたので。実際に働いてみると、皆さん人間らしさを大事にしており、いい人ばかり。そして真摯にユーザーに向き合っているのが印象的でした。

Goodpatch プロジェクトマネージャー川口(左) エンジニア 松村(右)

Goodpatch 川口
SUNTORY+の新規事業の立ち上げは、複数のパートナー企業と行っています。新規事業開発をエンジニアリング面から支援するエキスパートであるハートレイルズさんなど、同じ志を持つ強力なパートナー企業とプロジェクトを進められるのは、PMとしてやりがいを感じます。

Goodpatchは、アウトプットの納品だけではなく、サービスデザインの文化を組織に残していくことも仕事です。なので、サントリーさんの組織知として、よりサービスデザインに対する共通理解やマインドセットが高まり、デザインプロセスを上手く活用して頂けたら嬉しいです。
今後も共創を通じて、SUNTORY+を社史に残るようなサービスにしたいと思っています。

−− 皆さんがこれから、SUNTORY+を通してさらに実現したいことを教えてください。

サントリー食品インターナショナル 赤間康弘さん
「健康」になるための行動ってやらなければいけないと分かっているけど、なかなか続かないですよね。大変なことも多かったり、面倒くさいと思われることが多くて、楽しいものじゃなくなっている。自分のための行動なんだから本当はもっと楽しい存在であっても良いのじゃないかと思っています。

そのためには、これまでの健康の概念を塗り替えて、新しい生活文化を生み出していく必要があると感じています。
大切なのは、健康のその先にある生活です。人の生活が豊かに明るくなる、人間らしいサービスにしたい。そんな世の中にするためにSUNTORY+をこれまで以上に広めていきたいと思っています。

SUNTORY+チームの集合写真