面倒だったフィードバックが簡単に!Baltoを使ったサービス改善。 LCL
Baltoインタビュー vol. 2
株式会社LCL
技術開発本部 本部長
森脇 靖之さん
株式会社LCL
技術開発本部 フロントエンドエンジニア
岡田 麻里さん
株式会社LCLさんは、高速バス・夜行バス検索のプラットフォームである『夜行バス比較なび』を展開しており、ウェブサイトやアプリの改善にてBaltoをご活用いただいております。Baltoを使い始めたきっかけや具体的な活用方法、導入のメリット等を伺いました。
Baltoは、本日2018年1月31日 17:00をもちましてサービスを終了させていただきました。これまでBaltoをご愛用いただき本当にありがとうございました。
ユーザー体験改善のためにBaltoを活用
──お時間いただきありがとうございます。まずは、お二方の仕事内容と開発の体制について教えてください。
森脇 自社でモバイルアプリやウェブサービスの開発をしており、マネージャー兼エンジニアをしています。コードはたまに書く程度で、レビューをする方が多いですね。現在開発しているプロダクトとしては、ウェブサイトが3つとiOS・Androidアプリ1つずつなので、合計5つのプロダクトがあります。中でも主力なのは『夜行バス比較なび』。ユーザーとしては、主に10代後半〜20代前半の学生や会社員の方が多く、スマートフォン比率が8割弱、女性が7割です。
森脇さん
岡田 ウェブサイトにおけるJavaScriptの実装やマークアップをメインに、フロントエンドエンジニアとして働いています。弊社はサービスごとにチームを分けておらず、横断して開発をしています。
森脇 体制はプロジェクトによりけりですが、小さいチームではディレクター・デザイナー・フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニアがそれぞれ1人ずついるような体制です。
──Baltoを実際に使われたのは、どのようなプロジェクトのどの段階でしょうか?
森脇 iOSアプリで1つ、ウェブサイト『夜行バス比較なび』の改善で2つ、合計3つのプロジェクトでBaltoを使用しています。サービス規模が大きいため機能単位でプロジェクトを分けています。
Baltoを使うフェーズに関しては、開発の中盤〜終盤にかけてですね。実装された状態を実機で確認できるようになってから、レビューをするために使っていました。
──「既存のウェブサイト・アプリの改善のためにプロジェクトを走らせている」とのことですが、改善するに至ったそもそもの理由とは何だったのでしょうか?
岡田 ユーザー体験を良くするためにやっています。例えば、ユーザーさんが夜行バスの予約のためにバス停の出発地・到着地を選ぶときのユーザー体験について、都道府県を選ぶと別の画面へ変わり、そこから地域を選ぶというステップなのですが、それをひとつの流れにしていきたいと考えています。そういったユーザー体験の改善をするためですね。
岡田さん
──Baltoを使い始めたきっかけを教えてください。
森脇 元々『Prott』を使っていたときから、Baltoの開発が進んでいるというのを聞いていて、ローンチを待っていたんです。SNSでプレスリリースを見かけ、今年(2017年)の1月からトライアルを始めました。当時はちょうど良い改善プロジェクトがなかったので、その時のウェブサイトをBaltoに入れてみて、使用感を確かめた程度。ただ、使ってみるとフィードバックが簡単で良かったので、実際のプロジェクトでも使ってみようとチームに取り入れてみました。
Balto導入後に起きた良い変化
──以前は、どのようにフィードバックをされていたのでしょうか?
森脇 フィードバック文化はあったので、別のツールを使っていました。ある程度実装したらレビュー依頼をもらいフィードバック内容をまとめて一気に送っていたんです。当時の課題としては単純にツールが使いづらかったため、フィードバックすることが面倒になってしまっていたことでした。そのため、クリティカルな点だけ指摘して、細かな点はフィードバックしなくなってしまいました。
一度に複数のフィードバックを送ると修正もばらばらに来るので、ステータス管理が大変でわかりづらかったんです。
岡田 たくさんあると埋もれてしまって、バグの修正を忘れてしまうこともありました。
──Baltoを導入した後、プロセスに変化は起こりましたか?
岡田 今までのバグチェックは、実機で見ることなくPC上で済ませてしまうことがほとんどでした。しかし、Baltoを使ってからは検証するときに実機で見るようになりました。触る回数が増えると早いうちから使いづらさを改善することができます。例えばPCではマウスでクリックするのですが実機では指でタップするので、このボタンサイズでは押しにくいといった発見があります。
また、実機でしか再現しないバグも見つけられるので、周りのメンバーからフィードバックをもらう前に自分で改善できるようになりました。
森脇 以前のツールで感じていた煩わしさは解消され、全体的な品質の磨き上げに繋がっていると感じています。フィードバックにかける時間は減ったけれど圧倒的にフィードバックの量は増えましたし、細かい操作感に対する指摘がしやすくなりました。今では、フィードバックのフローはBaltoが中心になっていますね。
Baltoのフィードバック画面
BaltoのWebダッシュボード
岡田 あと、マークアップエンジニアへの伝え方が楽になりましたね。Baltoの中で「タグをつけておいたものの修正をお願いします」って伝えるだけでできるので。これまではいちいちキャプチャを送って、「この部分がこうなっているからこのように直したい」というように、文章だけでは伝わりづらくちょっと大変だったんです。
──導入してから、期待を上回った効果はありましたか?
森脇 バグのステータス管理として使えるのでバグの修正漏れがなくなりましたね。
岡田 自分のTODO管理として使えるようになりました。「ここ、うまく動いていないからあとで修正する」というようなコメントをメモとしてBaltoに入れて、取り組んでいます。
──どんなシーンで使っていますか?
森脇 業務中というよりも、食事を終えた時や帰りの電車というタイミングで使っています。会社にいるとバグ探しという感覚でやってしまうので、どちらかといえばユーザーの気持ちになって気持ちを切り替えてチェックするように心がけています。
──トライアルで使っていただいてから、実際のプロジェクトでも導入していただきましたが使い方に違いはありましたか?
森脇 トライアル時は実際のプロジェクトで使っていなかったので、簡単に送れるんだなという感想を持つ程度でした。プロジェクトで使ってみないと、細かい機能までは使い切れなかったです。開発で使う中で慣れていき、使えるようになってきましたね。
岡田 フィードバックしたい部分のキャプチャ動画を撮って送ることで説明が省けることを知ってから、どんどん使うようになってきました。
メンバー全員がプロダクトに興味を持ってもらいたい
──改めて、Baltoを導入してみて、心地よかったポジティブな体験はありましたか?
森脇 簡単にフィードバックが送れるようになり、アサインされていない人でもフィードバックに参加する機会が増えました。アサインされていない人でもそのプロダクトに興味を持ってもらっているのは良い効果です。
岡田 やはり、エンジニアが実機を触るようになったのはポジティブな変化ですね。Baltoを触っているとアニメーションが楽しくて操作感も気持ち良いので、実機で触りたくなります。エンジニアとして作りつつ、自分でフィードバックしていくことで、一人二役で開発に貢献できている感覚を味わえます。
──実際にBaltoを使う中で、改善してほしい点はありますでしょうか?
森脇 スマホで全部完結出来ないことは気になりますね。確認したフィードバックに対して、スマホでは完了にすることが出来ないので、スマホからコメントで「DONE」って残して、後からPCで消しているので、ここはスマホで完結させたいです。
岡田 フィードバックに対してコメントをする際に、PCからスクリーンショットを送れるようになったらいいなと思います。
──実はその機能、今日から使えるようになります(笑)。
岡田 あ、嬉しい!使ってみたいと思います。
──ありがとうございます!そろそろ最後の質問です。今後のLCLさんのプロダクトの展望についてお聞かせいただけないでしょうか?
岡田 アプリと違って、Webでは動きがスムーズではないところがあるので、カクカクしたところを解消していきたいと思っています。体験そのものをスムーズにしていきたいですね。
森脇 ほとんどのユーザーさんがスマホで利用していることもあり、スマホの動きやUIはまだまだ改善していきたいです。もう少し細かいところまでこだわってやりたいと考えています。
──これから、Baltoをどうやって使っていきたいと考えられていらっしゃいますか?
森脇 今はまだ開発に携わるメンバーが主に使っている状態なのですが、今後は全社員がBaltoを見ていくようにして、全てのフィードバックをBaltoで送りあえるようにしたいです。その理由は、フィードバックの量を増やしていきたいこと、そして全員がプロダクトに興味を持ってもらいたいという想いからですね。
(追記)
LCLさんのブログでもBaltoについて詳しく紹介していただきました!