会議やイベントで活用!簡単に準備できるアイスブレイクのワーク
会議やイベントなどの実施時に準備をしたものの「誰も発言してくれない」「場が盛り上がらず苦労した」という経験がある方は多いのではないでしょうか。そんな時に意識したいのが「アイスブレイク」です。この記事では、準備も簡単ですぐに取り入れられるアイスブレイクのワークをご紹介します!Goodpatchで実際に取り入れているワークもあるので、良かったら参考にしてみてください。
目次
アイスブレイクとは
アイスブレイクとは、主に初対面の人同士で集まった際に、その緊張を解きほぐすための手法です。見知らぬ人同士の凍てついた空気感(アイス)を打ち破る(ブレイクする)ことから、アイスブレイクと呼ばれています。メンバーを和ませコミュニケーションをとりやすい雰囲気を作ることで、本来の目的達成に主体的に関わってもらえるようアプローチする技術です。
アイスブレイクに役立つTipsや雰囲気作りについては以下の記事でご紹介しております!
アイスブレイクの目的
アイスブレイクを行う目的として、以下のことが挙げられます。
発言しやすく、高速で改善サイクルを回せる雰囲気づくり
チームの雰囲気が和やかになることで、風通しが良くなり「どんな発言をしてもいいんだ」という意識が生まれます。これにより、自分の発言が認められるという安心感が生まれ、コミュニケーションが活発になります。コミュニケーションが活発になることで、検証と改善を繰り返すサイクルを高速で回すことができるようになります。
コミュニケーションが円滑になる
チームとしてよりよい成果を出すには、チームメンバーが互いを理解し、それぞれの強み・弱みを知るためにもコミュニケーションが重要です。コミュニケーションが円滑になることで、お互いの理解が深まり、チームの信頼関係を構築できます。
チームパフォーマンスの向上
上記2項目の効果によって、チームメンバーは「自分が役に立てる」という積極的な姿勢になります。結果的に、チームメンバーが主体的に能力や多様性を発揮できる環境になり、パフォーマンスが向上するのです。
アイスブレイクの目的を達成するためにも、チームの雰囲気や参加者の構成によって、アイスブレイクのワークはカスタマイズしたり選ぶことが重要です。
例えば、幅広い年齢層が集まる場であれば付箋を使って席についたままできるワーク、少人数であればチーム分けせずに全員でできるワークなど、それぞれの参加者に最適なワークを取り入れてみてください。
アイスブレイクの手法
それでは、アイスブレイクの具体的なワークについて解説していきます!
絵日記紹介
- 人数:3~5人
- 時間:10~15分
- 準備するもの:A4用紙を半分に切った白紙、ペン
- 方法:
参加者に、〇〇年に印象的だった出来事を絵日記風に表現してもらい、チーム内で発表し合います。ワークのお題にて絵的表現が求められる場合などでは、絵日記が表現の練習になるため、相性バツグンです。人見知りの方でも、内容の大体は絵が話してくれるのでうまく伝えられない心配はないと思います。この方法では絵を描くことに抵抗感がなくなることで、ラフスケッチなど目に見える形で共有でき、プロジェクト進行におけるコミュニケーションが活性化されることが期待できます。
ノールック似顔絵
- 人数:4~10人
- 時間:15~20分
- 準備するもの:A4用紙約10枚×人数、ペン
- 方法:
参加者が互いの似顔絵を書きあう方法です。まず、紙とペンを参加者に配り、その場でウロウロ歩き回って出くわした人と
① あいさつ
② 30秒で手元を見ないで相手の似顔絵を描く
③ 20秒でその人に質問したいことを書く
④ 書いた紙を交換する
⑤ 全員と交換したら、描かれた顔や質問の中から一つを選んで全体と共有し、その質問に答える
という方法です。
相手の目や顔をじっくり観察することになるので、初対面の人が多い場合などで有効です。手元を見ずに短時間で描くため、大抵がユニークな絵になってしまいますが、それがかえって、朗らかな笑いやコミュニケーションがたくさん生まれるきっかけになります。メンバー同士の距離感をぐっと縮める効果も期待できます。
好きなアプリ・サービス紹介
- 人数:3~5人
- 時間:20~25分
- 準備するもの:A4の記入用紙、ペン、ふせん
- 方法:
参加者が互いに自身の好きなアプリやサービスを発表し、それらに対する「愛」を語り合う方法です。用紙とペンを参加者に配り、2~3分で記入をしてもらいます。その後、
①チームでそれらについて気に入っている理由を熱く語ってもらう
②気に入っている理由を「汎用的な言葉」でキーワードとして付箋に書き出す
③キーワードを読み上げながら一人ずつ壁に張り出し、ジャンルごとにグルーピング
④参加者が上げたアプリ・サービスはどうして好まれていたのか議論
しましょう。
これにより、互いの好みをつかむきっかけになります。また、自身が気に入っているアプリ・サービスの理由を考えそれを誰かに説明することで、気に入られたり長く利用されるアプリ・サービスには必ず理由があることを実体験してもらうことができます。同時に、自分の好きなものは楽に話すことができるので、人見知りの方でも、ワークショップにおける発言の練習にもつながります。この方法はニーズとサービスがマッチすることの重要性に気づく練習でもあるため、新規事業のアイデアを考える課題の練習になります。
マシュマロ・チャレンジ
- 人数:4人
- 時間:20~25分
- 準備するもの:乾燥パスタ:20本(1.7mm推奨)、マスキングテープ、ひも :90cm、マシュマロ、はさみ、メジャー
- 方法:
自立可能で出来るだけ高いタワーを立て、タワーの上にマシュマロを置くアクティビティです。
ルールは、 - テープで足場を固定しない
- パスタやテープ、ひもの切り貼りはOK
- マシュマロを切るのは☓
- 計測の最中もタワーが立っていること
となっています。
このアクティビティでは、メンバー全員が一つの目的に向かって協力する練習ができます。目的を持って取り組むため、プロトタイピングを行うワークショップなどで有効です。
つながり感じるクモの巣アクティビティ
- 人数:8~10人
- 時間:20~25分
- 準備するもの:テープ
- 方法:
テープを皆で回して、好きなものについて発表するアクティビティです。テープ玉を持っている人から、自分の好きなものについて発表します。発表した人が好きなものに対して共感する人は「Me, too!」と言ってテープ玉を引き受け、好きなものの発表を回していきます。テープ玉を渡す際、テープを片手に持ったままにすることで、その場でメンバーのつながりがクモの巣のようになっていきます。
これにより、チーム内で共感するもののつながりが可視化され、メンバーの好みが共有できます。
チーム名とマスコットをデザイン
- 人数:4~6人
- 時間:15~20分
- 準備するもの:カード(動物・アイテム・感情)、A4用紙、筆記用具、色鉛筆
- 方法:
各チームに3枚のカードが配られます。それぞれのカードには動物・アイテム・感情が描かれており、それらをモチーフにしてマスコットをデザインし、チームに名前をつけるという方法です。ここで決めた名前とマスコットがワークショップを通じてチームのアイデンティティになります。
Goodpatchでは、クモの巣アクティビティと、チーム名やマスコットのデザインをDesigner Day vol.1で実施しました。イベントのレポートはこちらをご覧ください!
Wind & Anchor
- 人数:3~4人
- 時間:10~15分
- 準備するもの:付箋、ペン
- 方法:
参加者のモチベーションの源泉や、逆にそれを妨げるものを発表・共有する方法です。Wind&Anchorの由来は、船(人)を前に進める(モチベーションを加速させる)追い風と、船の進行を妨げる(モチベーションを減速させる)イカリから来ています。
流れは以下の通りです。
①自分がポジティブになれる環境や行動を2つふせんに書き出す
②自分がネガティブになれる環境や行動を2つふせんに書き出す
③貼りながら書き出したふせんの内容を発表していく
これによりチーム全体でモチベーションが上がる/下がる要因が共有でき、チームのモチベーション維持に役立てる事ができます。Goodpatchがデザインパートナーとしてお手伝いしたFlicfitさんのプロジェクトでも、Wind & Anchorを用いました。
デザインボード持ち寄り
- 人数:3~4人
- 時間:5~10分
- 準備するもの:参加者各自が作ったデザインボード
- 方法:
あらかじめ参加者にこの”自分に影響を与えた作品”というお題でデザインボードを準備してもらい、ワークショップ当日に持ち寄って、各自が内容を紹介していきます。
参加者の顔合わせのときに、互いを言葉からだけでなく、人見知りの方でも、視覚的なイメージから互いの共通点や違いを理解する事ができます。この方法は事前にデザインボードの制作を行うので、主にデザイナーやデザインに関心がある人に適しています。
好きなもの連想紹介
- 人数:3~4人
- 時間:8~10分
- 準備するもの:A4サイズの白紙、ペン
- 方法は以下の通りです。
①参加者が互いの好きなものを共有する方法です。流れとしては、
3分間で、白紙の真ん中に名前を書き、その周囲に自身の好きなものをワードとして時間まで書き出す
②隣の人に紙を渡し交換します。交換した相手の紙に書かれているワードの中で、自分も好きなものの右上に星マークを書く
③全員が回し終わったら、星が2つ以上ついたワードに対して、チーム内で語り合う
自身と共通する好きなものを発見・共有でき、チーム理解に役立ちます。実際にやってみると、チームの全員が好きなものが判明したりと場が盛り上がりますよ。逆に星がつかなかったものに対しても「それは何?」と質問が飛び交い、相手を知る良い機会となります。
今回は、会議やイベントの開催時において役立つ、“新しいチームが打ち解け、一丸になれるようなきっかけをつくる”アイスブレイクのワークについてご紹介しました。
アイスブレイクを行うことでチームの関係性が深まり、共通の目的意識が生まれ、パフォーマンスが向上するとビジネス上の目的達成に近づくことができます。チームで一致団結するきっかけが欲しい際は、ぜひお役立てください!
Goodpatchは、今回ご紹介したアイスブレイク法以外にも、チームになってデザインパートナーとして新規事業立案やデザイン組織の構築支援など、さまざまなお手伝いをしております。ご興味のある方は、こちらからお気軽にお問い合わせください。