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Client
東急不動産ホールディングス株式会社
Expertise
Organization Design
Date

Overview

グループ横断でのデジタル変革の促進を目指す東急不動産ホールディングス株式会社(以下、東急不動産ホールディングス)に対し、グッドパッチは「DX人材育成プログラム」を提供いたしました。サービスデザインを含めたオリジナルのプログラムを組み込み、実践的な3日間のワークショップを実施。本事例では、多岐にわたるグループ各社のメンバーが、研修を通じてどのようにDXと顧客志向のサービスデザインを学び、実務に生かしたのかをご紹介します。

Client

東急不動産ホールディングス株式会社

Tokyu Fudosan Holdings Corporation

東急不動産ホールディングスグループは、持株会社の東急不動産ホールディングスと、東急不動産、 東急コミュニティー、東急リバブル、東急住宅リース、学生情報センターの主要5社を中心にグループ100社以上、約3万人のグループ従業員を要し、多様な事業を展開。魅力あふれる多彩なライフスタイルの創造を通じて、サステナブルな成長を目指している。

Summary

ご支援前の課題

  • 今後の成長および中期経営計画の実現に向け、東急不動産ホールディングスグループのアセットを掛け合わせた形でのイノベーション推進が求められている
  • そのために、デジタルの知見をビジネスに生かし、プロジェクトを主体的に推進するグループ横断で動ける人材を増やしたい
  • 「サービスデザイン」領域の知見も絡めたオリジナルの学習プログラムを入れたい

グッドパッチの対応とご支援後の成果

  • DX人材育成研修を通じて、デジタルと顧客志向のサービスデザインを体系的に学べるプログラムを提供
  • グループ横断での各社員間のコミュニケーションと協働関係を強化
  • プロジェクト設計・推進や「サービスデザイン」に必要な視点と技術を体験型のプログラムを通じて実践知として獲得

ブリッジパーソンを通じたグループ横断でのDX推進

東急不動産ホールディングスグループでは、グループ各社のDX推進のための人財の獲得と育成に取り組んでおり、デジタルをビジネスに落とし込み、プロジェクトを主体的に推進できるような「ブリッジパーソン」を増やすことに注力しています。

今回、東急不動産ホールディングスからは「ブリッジパーソン」を育成するための取り組みとして、サービスデザインや組織変革支援の実績も多いグッドパッチにご相談をいただきました。

ブリッジパーソンには、最新のデジタル技術やビジネスモデルなどの知見に加え、既存事業への深い理解を通してグループ事業や業務の課題を発見し、あるべき姿へとリデザインしていくとともに、グループを横断した形で「顧客志向でのサービス」を生み出すことが期待されます。

ブリッジパーソンの定義(出典:東急不動産ホールディングス 2023 DXレポート)

組織を超えたDX推進には「変革」の要素が不可欠

DXというとデジタルやIT基盤に注目が集まりがちですが、本質的に求められるのは「人材」および「組織」の「変革」です。東急不動産ホールディングスでは、従業員同士の協力体制を構築し、高度デジタル人材が組織を横断して活躍できる環境づくりに注力していました。そうした取り組みを進めるうえで、グッドパッチのプログラムは実践的な学びと成果にこだわっていた点がプログラム導入の決め手になったといいます。

「今後は、顧客視点でビジネスを変革する力が求められます。グッドパッチのプログラムはその観点で私たちのニーズに合致していました。また、他社の研修プログラムとも比較した際に『サービスデザイン』の分野について実績が多いのも魅力的でした」(東急不動産ホールディングスグループ DX推進部 DX推進グループ 木下様&井上様)

3日間のDX人材育成プログラム

グッドパッチでは、顧客の視点に立った事業企画を学び、サービス企画の知識の習得と実践が行える「DX人材育成プログラム」を、体験型のワークショップとしてさまざまな企業で行っています。

今回の研修では、グループ各社の現場の最前線にいるメンバーが、顧客を意識した「サービスデザイン」を実践できるように、「デザイン」のプロセスやマインドセットを仲間と共に学ぶワークショップの場として設計を実施しました。

サービスデザインのプロセスを学ぶとともに、プロジェクト推進に必要な能力やビジネス創出や課題・ニーズの発見に使えるリサーチスキルも学べるよう、「サービスデザイン(デザインプロセス)」「プロジェクトデザイン」「リサーチ」を1日毎に学びながら実践する形にして提供しています。

研修を実務に生かし、社内の人のつながりも育む工夫

今回の研修プログラムは、3日間の「グループ横断PJに携わるブリッジパーソンの育成プロジェクト」として実施されました。そのため、グッドパッチでは研修内容を「単なる手法の学習」を超えた体験知として実務に生かせるよう、以下の点を重視してプログラムを設計・提供しました。

  • DXについて頭の中だけの理解を超えた気付きや学びを得られること
  • 学んだ内容を持ち帰り、実際の業務に生かせること
  • 会社の枠組みを超えた東急不動産ホールディングスグループ内での人のつながりを創出すること

そのためのポイントとして、情報のインプットだけでなく参加者同士の協働やアウトプットを高めることを重視し、以下に挙げる4つの工夫を研修の設計に取り入れました。

  1. 内容の工夫:実践的な内容で、業務との親和性を高めること
  2. 学習の工夫:アウトプットを主軸とした体験型プログラムで、学んだ内容を体験知として学習できること
  3. 交流の工夫:グループ各社の多様なメンバーとの協働を通じて参加者同士の対話を促進すること
  4. 運営の工夫:研修後に希望者が「アフターフォロー」を受けられる仕組みを提供すること

結果として学習効率を高めるとともに、現場で生かせる知見として持ち帰っていただき、かつ会社の枠組みを超えた東急不動産ホールディングスグループ内での人のつながりが得られるワークショップを提供することが可能となりました。

また、研修プログラムが柔軟にカスタマイズできる点も、多様な業務内容と課題を持つ同社にとって大きな魅力となったといいます。研修を受けた社員からは、「実際に手を動かして学べたからこそ、理解が深まり、業務に生かせるようになった」との声も上がり、参加者・事務局の方々共に高い評価をいただきました。

圧倒的なアウトプットを通して、DXの進め方が身についた

実際に研修に参加したメンバーからは、さまざまな感想をいただきました。

  1. プロジェクトで現場の方々の理解と協力を得るにあたって、巻き込み方が大事だということを学びました。また、伝え方の工夫と対話でプロジェクトが円滑になり、本当に楽しく仕事ができるようになりました。(東急コミュニティー 増田様)
  2. DXについて前向きに捉え、積極的に取り組めるようになりました。実際にアプリを作ってプレゼンをする機会があって、「こんなに簡単にアプリってできるんだ!」と非常に衝撃を受けました。おかげでDXへの苦手意識がぐっと減ったんです。(東急不動産 清水様)
  3. 参加者同士の交流も濃かったです。これまでは受動的に何かを教えてもらうインプット重視のものが多かったのですが、グッドパッチの研修はとにかく発表が多かったです。初めて会った人たちと時間内に成果物を作ってプレゼンしてフィードバックをいただいて。それでどんどん議論が進んでいったので。すごく能動的な研修でしたし、密度が濃かったです。(東急不動産 清水様)

研修に参加された方々

今回の事例では、単に理論を学ぶだけでなく、デザイン思考を用いて「体験と実践を重視する学習方法」を通じて解決策を参加者自らが考え出し、試行錯誤するプロセスが含まれている点が、東急不動産ホールディングス様に評価いただきました。

「3日間ハードなスケジュールだったにも関わらず、ワークショップの雰囲気はよく、終始盛り上がっていたのが印象的でした。結果として、研修後のアンケートでも“学んだ内容を業務に生かそう”という前向きな意見が多かったのは、うれしかったですね」(東急不動産ホールディングス 木下様&井上様)

※文中に記載のお客様の肩書きは2024年3月末時点のものとなります

Credit

プロデューサー:瀬川 真成
プロジェクトマネージャー:田邉 美冬
ワークショップデザイナー/プランナー:島田 賢一
ワークショップデザイナー/ストラテジスト:田中 拓也

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