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Client
日本たばこ産業株式会社
Expertise
Development, Digital Product & Service Design
Date

Overview

2023年に「心の豊かさを、もっと。」というグループパーパスを発表した日本たばこ産業(JT)。同社が提供する目標達成・習慣化支援アプリ「Habee(ハビー)」は、友人や家族、同僚などとチームを組み、楽しみながら目標達成や習慣化にチャレンジできるスマートフォンアプリです。グッドパッチは、サービスの構想段階からリリース後のグロース支援まで、1年以上にわたってデザインパートナーとして伴走支援を行いました。グッドパッチとの協業によってどのように新しいアプリを立ち上げたのかをご紹介します。

▼Habee(ハビー)のアプリ紹介ページはこちら
https://momentia.jp/app/habee/ 

Client

日本たばこ産業株式会社(JT)

Japan Tobacco Inc.

日本たばこ産業株式会社(JT)は、たばこ事業を中核に多角的な事業展開を進める企業です。2023年2月に「心の豊かさを、もっと。」というグループパーパスを発表し、変わり続ける社会や人々の価値観に合わせて、価値提供の手段を柔軟に変更しながら、社会に心の豊かさを提供していくことを目指しています。

Summary

ご支援前の課題

  • 新規サービス立ち上げにおいて、迅速にPDCAを回せる体制が求められており、スピード感のある開発体制の構築が必要だった
  • 既存のコンセプトをさらに磨き込み、体験をUIに落とし込んだ上で、実装までを一貫して行えるパートナーを探していた
  • プロジェクトメンバーと同等以上の熱量で伴走してくれるパートナーを求めていた

グッドパッチの対応とご支援後の成果

  • ユーザー調査の分析を通じて、サービスのコアとなる価値やコンセプトを明確化し、体験設計やデザインへの接続を実施
  • コンセプトを体験できるUIの具体化、フロント開発からリリースまでを推進MVPのリリースライン検討まで一貫して支援
  • コンセプト策定から開発、運用・保守までを一貫して支援し、スムーズなプロジェクト進行を実現

グッドパッチ支援後の定量的成果

  • アプリのダウンロード数が公開後1年で20万件(Android/iOS合計)に到達
  • コア体験経験ユーザーの継続率は非常に高い水準を維持
  • アプリリリース後のAppStore評価は平均4.6以上を獲得(2026年3月時点)

JTグループパーパスの実現に向けた新たなデジタルサービスへの挑戦

JTは、2024年9月に、グループパーパスの実現に向けた取り組みの一環として、デジタルプラットフォーム「Momentia(モーメンティア)」を公開し、JTグループが展開する多様なデジタルサービスやオンラインストアをシームレスに利用できる「Momentia ID」の提供と、同IDを通じて利用できる複数のスマートフォンアプリサービスの提供を開始しました。

その一つとして、現代人の余暇の過ごし方に注目し、余暇時間をより個々人にとって有意義なものへと変えることを目指した、目標達成・習慣化アプリ「Habee(ハビー)」をリリースしました。

Habeeは、「友達や同じ目標を持つ仲間と一緒に、楽しく続けられる」ことを大切にした目標達成・習慣化支援アプリです。すでに市場には多数の習慣化アプリが存在し、専門領域に特化したアプリとの競合も避けられません。また、新規サービスの立ち上げ期において、構想を形にしていくためには、強固なパートナーシップが不可欠です。

そこでJTが重視したのは、以下3つの条件でした。



・関係者全員が共通認識を持ちやすい体制

・同じ熱量でプロジェクトに取り組んでいただけること

・コンセプト策定から開発まで一貫して依頼できること

この条件を満たす外部パートナーとして、私たちグッドパッチに声がかかりました。

コンセプトのブラッシュアップと体験設計の共創

グッドパッチはHabeeの構想段階からプロジェクトに参画。JTが保有する調査データを基に、ユーザーの行動や価値観を深く理解した上で、サービスのコアバリューを明確化しました。

既存の習慣化アプリによくある「実行ハードルを下げすぎると単調になり飽きてしまう課題」や、「ストイックにやりすぎるとストレスになり疲れてしまう課題」の発生を避けるため、徹底的にできたことに着目することでつくりだす「前向きさ」や「温かさ」の設計や、ユーザーが自然と継続できる体験サイクルの具体化など、サービスの拡張性や独自性を見据えたアプリ設計を提案しました。

Habeeらしさを伝える体験とインターフェースの設計

Habeeのコアコンセプトが定まった後は、「Habeeらしさ」をいかにユーザー体験として伝えるかが重要だと考え、クライアントと共にHabeeの価値観や世界観を表すキーワードを抽出。その抽象的なイメージをプロダクト全体で一貫して感じられるよう、トーン&マナーや演出に丁寧に落とし込んでいきました。

開発を進める中で、理想の体験をかたちにしたビジョンプロトタイプを制作し、「見えそうで見えないもの」に対するチームの認識のズレをなくすよう努めました。これにより、プロダクトの方向性やUI設計がより具体的かつ感覚的に共有され、プロダクトの目指す世界観や方向性の軸が定まりました。

「前向きさ」や「温かさ」といった情緒的な要素をアプリの各所に丁寧に取り入れることで、Habeeならではの個性ある体験を実現しました。習慣化アプリとしての機能に加え、情緒的な価値やブランドらしさをユーザーに届けることができました。

FlutterによるMVP開発と初期グロース支援

限られた時間とリソースの中で最大の価値を届けるため、MVP(Minimum Viable Product)思考を共有。


要件が膨らみがちな初期スコープに対しては、検証したい価値をユーザーに届けられる最小限の体験単位をユーザーストーリーマッピングで可視化し、リリーススライスをスムーズに決定できました。

技術面では、JT様の要望によりiOS・Android両OSに対応するクロスプラットフォーム開発フレームワーク「Flutter」を採用。デザインに理解の深いエンジニアが担当することで、通常のFlutter製アプリで抜け落ちやすい細部の“触り心地”まで丁寧にこだわったアプリが実現しました。

また、エンジニアは2名という少数体制ながら、デザインの議論にも積極的に参加することでデザイン・エンジニアリング双方の観点でクオリティを保証しつつ高速で機能開発を進行。現在も月に1回は新機能を含むアップデートを実現できています。

リリースから1年で20万ダウンロード突破。コア体験経験ユーザーの高い定着率を実現

Habeeは2024年9月末に正式リリースを迎えて以降、現在もアップデートを重ねながら進化を続けています。

リリース後、「友達のがんばりが後押しになる」「モチベーションが保ちやすい」といった声が多く寄せられ、リリースから1年でダウンロード数は20万件(Android/iOS合計)を突破。iOSアプリでは、AppStore評価は平均4.6以上を獲得(2026年3月時点)。特に、仲間とのリアクション体験を経たユーザーの定着率は高い水準を維持しており、継続を支援する設計の有効性を示す結果を得られています。


今後は、「ユーザーの継続率向上」や「魅力品質となる体験の磨き込み」といった課題に対応しながら、より幅広いユーザーに向けたコンテンツ開発や新機能の実装を予定。
グッドパッチは引き続き、JTの挑戦に伴走しながら、Habeeを「心の豊かさを支える習慣化支援サービス」として社会に広く届けていきます。

グッドパッチとの取り組みについて、JT様からのコメント

JTの林さん、松永さんに、現在に至るまでのグッドパッチとの取り組みを通して、印象に残っている点をお聞きしました。

新規サービス・事業の立ち上げにおいては「なかなか前に進まない」「方向がずれている気がする」と不安を感じる場面が必ずあります。暗闇の中で金塊を探すような怖さというか。そんな中で「この人たちと一緒なら大丈夫だ」という安心感が持てるかどうかは、非常に重要だと思っています。グッドパッチの皆さんは、どんなにあいまいな言葉でもていねいに議論を重ね、方向性を見出そうとしてくれました。信頼できるメンバーがいるからこそ、前に進む覚悟が生まれると感じています。また、頭の中には「こういうものを作りたい」というイメージはあったものの、それをどのように伝えればいいのかが難しく、プロダクトに落とし込む方法に課題を感じていました。そのサポートを期待していたところ、実際に議論を整理しながら形にしてもらえたのは、ありがたかったです。(JT 林様)

グッドパッチの皆さんは、決めるべきことを適切に取捨選択した上で、的確な提案をしてくれました。その積み重ねが意思決定につながり、「ここまでしっかり決めてこられた」という実績が、安心感を生む要因になったと思います。
また、仕事の進め方も非常にていねいでした。「あ、すみません」というような仕事の抜け漏れが全然なかった。プロジェクト全体の流れを整理しながら、タスクの進捗も細かく可視化してくれる。こういった対応の細やかさも安心感がありました。
今後もデザインの力を活用しながら、ユーザーの皆さんが、楽しみながら自然と継続できる仕組みを強化し、前向きな挑戦をサポートできる存在としてさらなる価値向上に励んでいきたいと思います。(JT 松永様)

Interview

本プロジェクトの詳細は、こちらのインタビューからもご覧いただけます。
https://goodpatch.com/blog/2025-05-habee 

Credit

プロジェクトリーダー:片貝 朱里
UXデザイナー:片貝 朱里、梅下 大輔、今宿 未悠
UIデザイナー:内山 航平、河内 愛美
デザインエンジニア:藤井 陽介、中田 満
プロジェクトマネージャー:原島 康好
アカウントマネージャー:川北 隆広、桑田 祥子

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