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Client
株式会社エクスラボ&コンサルティング
Expertise
Organization Design
Date

Overview

ビジネスの企画から開発・運用までを一貫して担う株式会社エクスラボ&コンサルティング。顧客の成功を「テクノロジーとチームの力」で支える同社は、事業の急成長に伴い、開発現場では重なる仕様変更によって最新のデザインが判別しにくくなるなど、情報共有の難しさが顕在化していました。手戻りの増加や、役割・ベンダーの違いから生じるコミュニケーションのズレなど、成長ゆえに立ち上がった「壁」が、現場を圧迫していたのです。 本プロジェクトでは、局所的なツールの導入にとどまらず、チームを越境した課題探索を実施。実態に基づき、Figmaのブランチ機能を活用したワークフローの改修と開発環境の標準化を行い、組織間の連携を強固なものへと変革しました。これは、その挑戦と実践の記録です。

Client

株式会社エクスラボ&コンサルティング

Ex-labo & consulting Co., Ltd.
事業課題の特定からDXコンサル、アプリ・システム開発、運用までを一貫して手がける企業です。顧客の課題の本質を捉え、組織の枠にとらわれない共創の姿勢を重視。スピード感ある実行力とチームの力を駆使し、最適なソリューションを通じて顧客の成功を力強く後押ししています。

Summary

支援前の課題

  • 「手戻りの増加」や、「コミュニケーションロス」など、コミュニケーションコストが高い状態であった
  • 各チームのルールで進行し、横の連携機会が少ない状態であった
  • 案件の流動性が高く、正状態(最新の仕様やデザイン)を見失うことが多い業務フローであった
  • 上記のプロジェクト全体の課題に対して、デザインチームで改善できるスコープに切って施策を実施
     

グッドパッチの対応とご支援後の成果

  • チーム間を越境した課題探索を実施し、属人的なルールではなく「システムが品質を担保する」チーム横断の運用基盤を構築。
  • Figmaのブランチ機能を活用し、作業スペースの分離と自動統合(マージ)プロセスを確立。流動性の高い案件でも「メインファイルが唯一の正」となる状態を実現。
  • 命名規則の統一や連携タッチポイントの明確化により、希薄だった組織間の連携が強化され、コミュニケーションロスと手戻りの大幅な削減を実現。
  • 現場での定着を最優先に、使われるデザインを追求。作業者の負荷を抑えたまま運用できるよう、半自動化の仕組みを実装。

プロフェッショナルが集う現場に潜む「プロセスの歪み」

「仕様変更が重なり、どれが最新のデザインか分からなくなった」 「実装に回したはずのデザインが、いつの間にか先祖返りしている」
開発が内製化・高度化する中で、多くの組織がこの「正状態の喪失」という課題に直面します。株式会社エクスラボ&コンサルティングの現場においても、案件の流動性が高い環境下で、ウォーターフォール型とアジャイル型の進行が混在し、後工程(開発やQA)に負荷が集中するプロセスの歪みが生じていました。
各メンバーの専門性が高いがゆえに、領域ごとのチームの独立性が強まり、それぞれの独自ルールで進行する状況が常態化。結果として、横の連携機会が減少していきました。役割やチームが異なるメンバー間での情報伝達において、コミュニケーションコストが高止まりする状態が続いていたのです。 こうした課題は、単に「新しいデザインツールを導入する」といった局所的な施策だけでは解決が困難です。チーム間に生じた溝を埋めるためには、属人的な努力に頼るのではなく、「システムが品質を担保する」ための運用ルールを組織全体で設計し直す必要がありました。

Figmaブランチ活用による「正状態」の厳格化と標準化

そこでグッドパッチは、チーム間を越境して課題探索を行った上で、現場の実態に即したデザインワークフローの改修に取り組みました。
その中核を担ったのがFigmaの「ブランチ機能」を用いた安全な隔離作業と、承認ベースの自動反映(マージ)プロセスの構築です。 これまで同一ファイルに混在しがちだった「確定版」と「作業中」のデータを分離。メインファイルを「本番環境と一致する唯一の正」として定義し、ステークホルダー全員が迷わず参照できる基準を設けました。
さらに、各チームが円滑に連携できるよう、開発環境の「標準化」を進めました。

  • 命名規則の統一: 「要件検討中」「要件FIX後」など、目的と状態が一目でわかる命名規則を全社共通で設定
  • 情報の透明化: Slack等と連携し、誰がいつマージ(統合)したかが通知される仕組みを作り、ステータス把握の解像度を向上

「設計で終わり」にしない。仮説検証で実態に接続させる

新しいワークフローやルールを設計しても、実際の現場業務になじまなければ定着しません。案件の流動性が高い現場においては、スピード重視の短期開発から安定性優先の中長期開発まで、求められる要件も状況によって変化します。
そのため、設計したワークフローをそのまま全社展開するのではなく、一定の仮説検証期間を設定しました。実際の開発プロセスの中でスクラムを組みながら新しいフローを適用し、「現場の負荷が軽減されるか」「エンジニアとの連携がスムーズに行えるか」を検証・チューニングしながら、現場の納得感とともに進行していきました。

デザインワークフローの標準化で、開発連携が前進

このプロジェクトを通じて得られた最大の成果は、ルールの明確化を行うことで、仕組みそのものが自律的な連携を生むようになったことです。

「どこを見れば正解が分かるのか」「どう命名すれば他チームの人が迷わないか」という基準が定まったことで、組織間のコミュニケーションは着実に改善されました。不要な確認作業が減り、「システムが品質を担保する」という共通認識が、チーム全体の開発効率や品質を支える土台となっています。
テクノロジーの利点を活かし、複雑化する開発現場を前進させるためには、関係者を横断してプロセスを整える「デザインの視点」が欠かせません。エクスラボ&コンサルティングと共に確立し標準化されたこの開発基盤は、今後のさらなる飛躍を支える組織の資産となり、新たな価値を生み出し続ける原動力となるはずです。

チームメンバーの声

いままでデザインフローと設計フローがどのタイミングで関わるのか不明瞭だったが、ワークフローが明らかになり分かりやすくなった

Figmaの最新デザインがどこにあるのか分からず伝聞に頼っていたが、ブランチルールにより明確になって迷わなくなった

提供ソリューション

デザインガイドライン構築
デザインワークフロー設計・構築
サービスブループリント設計

Credit

UXデザイナー:諸岡 祐介
UIデザイナー:飯田 智美
UIデザイナー:甲斐田 愛華
統括:川北 隆広

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