Goodpatch closed its Berlin office. We will continue to help businesses through Tokyo HQ.

Client
株式会社Asobica
Expertise
Business/Strategy Design
Date

Overview

「遊びのような熱狂で、世界を彩る」をミッションに掲げ、カスタマーサクセスプラットフォーム「coorum(コーラム)」を提供するAsobica。同社の主力事業である「coorum」は、ロイヤル顧客を蓄積・分析することができるプラットフォームです。「企業と顧客がつながる場」の提供によって、収益貢献の高いロイヤル顧客を生み出すためのドライバーを理解し、売上拡大に向けた一手を見出すことを可能にします。

2019年10月に提供を開始してから約2年半で、カインズ・グリコ・エポスカード・マネーフォワード・サイボウズなど、多くのブランド・製品に当サービスが導入され、直近では継続率99%、MRR430%の事業成長を達成。また更なる事業拡大を目指し、2022年7月には総額27.2億円の資金調達を発表し、更なるグロースが期待されています。

Goodpatchは「coorum」の提供価値の再定義を通じたステイトメント作成、サービスロゴのリデザインを支援しました。

Summary

クライアントのニーズ

・コーポレートロゴのリデザインと合わせて、coorumサービス開始当初に込めた思いや原点をより明確に力強く表現したサービスロゴに一新し、業界を牽引するブランドを確立していきたい
・組織が拡大していく中で、Asobicaメンバーがより一層共通のブランドイメージが持てるようにしたい
・サービスが急速にグロースし、coorumのユーザー層や属性が変化していく中で、改めてターゲットに応じたサービスのコアバリューや訴求ポイントを整理したい

Goodpatchの対応

・全社員へのインタビューで、coorumやAsobicaの「らしさ」を探る
・顧客へのインタビューで、提供価値と課題感、期待されていることを整理
・顧客に提供できている価値(AsIs)、今後期待されている価値(ToBe)をグロースサイクルとして構造化
・提供価値や今後の事業戦略を踏まえてサービスのステートメント、ロゴを制作
・多様なメディア特性に応じたビジュアルアイデンティティの展開を提案

プロジェクトのプロセス

3ヶ月間の支援におけるアプローチやアウトプットの成果物の一部をご紹介します。

プロジェクトのゴールとして、coorumの更なるグロースを見据えながら、まずはプロダクトの原点に立ち返り、今後の戦略の方向性やユーザーやAsobicaのメンバーの意志も踏まえ「メッセージやロゴをリデザインすること」と定めました。
また、今回のリブランディングを通じて、coorumの顧客に新しい価値を訴求し、広告やプロモーション、イベント等の今後のマーケティング施策にも活用していくことも想定しています。
本プロジェクトでは、下記のプロセスで進めていきました。

社員インタビュー

まずはAsobicaの社員11名にインタビューを行い、coorumやAsobicaの「らしさ」を探りました。coorumやAsobicaのこれまでの歴史や、大切にしている価値観、今後の展望について時間をかけてヒアリングをしながら、coorumの「らしさ」の輪郭を明らかにしていきました。

インタビューに協力いただいたAsobicaのみなさん

顧客インタビュー

実際にcoorumを導入されている顧客にインタビューを実施しました。coorumが現状、提供できている価値や、高く評価されているポイント、課題感や今後の期待、Asobicaのパーソナリティ等を明らかにしていきます。また、営業資料や事例紹介、社員インタビューや顧客のインタビューから見えてきた価値を整理しながら、Asobicaメンバーが届けたい価値と、実際に顧客がベネフィットと感じている価値の間にどのような差異が生じているか、価値のGap分析も行いました。

マーケットトレンド

カスタマーサクセスやコミュニティマネジメント、ファンマーケティング領域におけるマーケットトレンドや、海外の主要プレイヤーが訴求している提供価値やメッセージ、ワーディングについてもリサーチを行い、coorumの今後の提供価値の1つの参考材料としました。

AsIs・ToBeのグロースサイクル

また、現状、顧客に提供できている価値(AsIs)や、今後期待されている価値(ToBe)についても整理を行い、グロースサイクルとしてまとめていきました。

企業とサービスのミッションを紐付ける

coorumはAsobicaの中核サービスです。改めて、Asobicaが掲げるミッションとcoorumというサービスがどのように紐づけられているかを整理しました。

Asobicaの社員インタビューや過去のインタビュー記事、メンバーとのディスカッションなどを経て、「熱量」というキーワードを導き出し、coorumの提供価値を表す核の言葉として据えました。
さらに、Asobicaメンバーとディスカッションを重ねていく中で「共創」「つながり」「双方向」といった言葉も浮かび上がってきました。

サービスステートメント

これまでのリサーチや社員・顧客インタビュー、プロジェクトメンバーとのワークから抽出された現在の提供価値や、今後のCoorumのプロダクト戦略を踏まえて制作したサービスのステートメントがこちらです。

サービスステートメントは、coorumの提供価値や意志を表現するロゴ制作へと展開されていきます。

あたらしいcoorumのビジュアル・アイデンティティ

新しいロゴは旧デザインロゴのDNAである、あたたかみを感じさせる黄色を継承し、そこからさらに温度を高めるオレンジへのグラデーションで再設計しました。
形についても、オリジナルにおけるモチーフである円を2つにすることによって、coorumの精神である“共創”を明瞭に表現しています。
ロゴタイプについては、オリジナルの個性を尊重した幾何学的な骨格は保持しつつ、判読性の担保と堂々とした信頼感を与えるために、小文字のrから大文字のRに変更しました。

ロゴストーリー

ロゴが表現するcoorumの価値やAsobicaの想いをストーリーとして言語化したロゴストーリーは
こちらです。

あたらしいcoorumビジュアルアイデンティティの展開イメージ

展開イメージとして、信頼が繋がっていくチェーンモチーフ案をご提案しました。
今後様々なタッチポイントにおける展開が予想されるcoorumにとって、多様なメディア特性に応じ自由自在な変化を可能にするチェーン案は、途切れることのない関係性構築を表すのに最適なモチーフです。

また、共創の起点となる人と人をシンボルである2つのcでつなぐ案も併せてご提案しました。
こちらのビジュアルは新しいロゴのプレスリリースの際にAsobica様が制作したもので、Asobicaメンバーの皆さんとcoorumの導入企業のご担当者様をシンボルマークで結び、「共に発展し続けていきたい」という想いが込められています。

サービスの原点に立ち返り、そして未来を思い描きながら創業者の今田さんや社員の皆さんの想いを言語化し、ビジュアル化した今回のプロジェクト。資金調達の発表と同時に新しく完成したロゴも公開され、coorumの意志が力強く表明されました。
参考:Asobica、コーポレートロゴ・サービスロゴ刷新のお知らせ

これからますます盛り上がっていくファンマーケティングの領域でcoorumを通して、ユーザーとユーザーがつながり、熱量が共創され世界が鮮やかに彩られていくことを願っています。

Credit

本プロジェクトは、デザインストラテジストの酒井、デザインストラテジストの萩原、BXデザイナーの出村の3名が担当しました。

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