助太刀
- Client
- 株式会社助太刀
- Expertise
- Digital Product & Service Design
- Date
- Client
- 株式会社助太刀
- Expertise
- Digital Product & Service Design
- Date
Overview
建設現場で働くすべての人を支えるプラットフォームサービスを展開する「助太刀」。Goodpatchは、急成長に伴い多角化・複雑化した助太刀アプリのリニューアルとグロースをお手伝いし、一貫性のあるユーザー体験の再設計、アプリのUI/UXデザイン、サービスロゴやサービスページのデザインなどを行いました。
アナログな業界の独自性に切り込む
2017年に設立された助太刀は、ICT化が進んでいない建設業界を変革するGame Changerになるというミッションを掲げています。
プロジェクトを進めるにあたって、私たちは建設業界の理解を深めるところから始めました。すると、構造の複雑さや職人の多様さという特徴が浮かび上がってきました。
建設業界には70種類以上の職種が存在し、仕事の内容は多岐に渡ります。また、受注者と発注者、そのどちらも行う受発注者など、仕事の行う方法も多様で、日々の働き方も全く異なります。
複雑で多様なユーザーが日々どのように過ごし、何を考え、何に困っているのか。リニューアルにあたっては、そうしたユーザーへの共感や理解がまず求められました。
共通言語を持ち、チームの主語を「ユーザー」にする
そこで、建設業界のビジネス構造やサービス、実際に働く方々の状況などをゼロからリサーチ。これまでに合計20名以上の方々にユーザーインタビューを実施し、1日をどう過ごしているのか、日々どのような課題を感じているのかなど、ユーザーに徹底的に向き合いました。
インタビューをもとにペルソナ、カスタマージャーニーマップ、価値マップなどユーザーについての認識をチームで揃えられる材料を作成。
ペルソナ作成には特にこだわり、40歳で受注者の阿部大輔さん、29歳で受発注者の入江翔さんなど、4名の特徴的なユーザー像を作成。それぞれが日々どのように過ごし、何に困っているのかなどを言語化しました。
このペルソナをMTGルームに常に貼り出すことで、アプリのリニューアルの方向を検討する際に「入江さんはこうやって利用するはずだ」という会話が自然と生まれ、助太刀の皆さんとの共通言語が形成されていきました。
ユーザーにインタビューを行うことは、助太刀の皆さんにとっては初めてのことでした。しかし、定期的にユーザーインタビューを実施することで、今ではユーザー中心の思想でサービス改善のサイクルを素早く回せるようになっています。現場メンバーからの自発的な提案も増え、チームの主語が「自分たち」から「ユーザー」に明確に変わっていきました。
これらの取り組みを経て、2019年5月にアプリのフルリニューアルを実施。助太刀が急成長するきっかけとなりました。
未来の事業展開を見据え、サービスのアイデンティティを一新
アプリのフルリニューアル以降も、「助太刀あんしん払い」や「助太刀労災」「助太刀ストア」など複数の新規サービスのリリースをお手伝いさせていただきました。
一方で、これらFinTechやEコマースなど複数の領域のサービスが展開される中で、サービスごとの価値やそれぞれの関係性が複雑でわかりづらい状況が生まれてきました。そこで、建設業界で働く人のあらゆる課題を解決するプラットフォームとして、ワンストップで価値を提供するべく、サービスのアイデンティティを一新することにしました。
参考記事:
「助太刀」が、サービスアイデンティティをリニューアル サービスサイト、ロゴ、アプリ等を刷新し「建設現場で働くすべての人を支えるアプリ」へ
サービス全体の提供価値を再定義したプラットフォーム概念図
サービスのアイデンティティを一新する上で、まずは助太刀のコアとなる体験価値やサイクルを見直しました。その上で、サービス全体の提供価値や最適な相乗効果を再定義したプラットフォーム概念図を作成。今後の中長期的なサービス展開を構想する上で役立つことを意識しました。
サービスの拡張を見据えたロゴデザイン
Amazonなどのプラットフォームサービスは、各サービスロゴの統一感が全体に一貫性をもたらしています。助太刀もそれぞれのサービスが、同じ助太刀ブランドのサービスだと分かるようなロゴに一新。今後のサービスの広がりも考慮し、よりわかりやすく、かつダイナミックさを維持したロゴを作成しました。
プラットフォーム構想を体現するサービスページ
建設現場で働く人のあらゆる課題をワンストップで解決するプラットフォームであることをわかりすく伝えるため、サービスページのリニューアルも行いました。
それに合わせて、各サービスドメインごとにキーカラーも定義。助太刀内で展開されている各サービスの価値や関係性を直感的に理解できるようにしました。今後、サービス展開が増えた際にも、一貫したブランドを保つことができるようになっています。
情報構造を根本から再設計したアプリリニューアル
さらに、2020年5月には助太刀アプリのリニューアルも実施。
助太刀のコア体験である「見つける」「会話する」「受取る/支払う」をよりシームレスに利用できるよう、アプリの情報構造を根本から再設計しました。ユーザーに提供するべき体験価値を最短で届けるためのUIデザインをアプリに導入しています。
事業成長にフォーカスするための土台を作る
スタートアップは何よりもスピードを重視してサービスを改善します。
今回、Goodpatchは成長し続ける助太刀のデザインパートナーとして、同じスピード感と熱量を持ってサービスの価値やペルソナの可視化、ブランド整備、アプリリニューアルまでに並走させていただきました。
サービスの価値や構造を整理・可視化し土台を整えることは、スピード感を持って事業を成長させていく上で欠かせないステップです。助太刀が心置きなく事業成長にフォーカスするための土台作りをお手伝いできたと考えています。