- Client
- 株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)
- Expertise
- AI Solution
- Date

Overview
株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)は、奉行クラウドシリーズを中心に業務ソフトウェアを提供する国内の業務クラウドベンダーです。事業の拡大に伴い、ユーザー・パートナー・OBCの三者をつなぐコミュニケーションプラットフォーム「奉行LAND」の構築がスタート。
グッドパッチが担ったのは、奉行LANDのUI/UX設計。デザイン思考をプロジェクト運営そのものに適用し、早い段階から動く画面を示すことで、三者をつなぐ体験を具体化していきました。
Client
株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)
OBIC BUSINESS CONSULTANTS CO., LTD.
株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)は、「奉行クラウド」をはじめとする業務ソフトウェアを提供する国内基幹業務クラウドの主要ベンダー。財務・給与・販売管理など幅広い業務領域をカバーし、中堅・中小の基幹業務を長年にわたって支えています。
事業規模の拡大とともに、ユーザー数・取扱サービス数・パートナー数の増加に伴う「コミュニケーションコストの増大」という構造的な課題が顕在化。電話・メールに依存してきた三者間のやり取りをデジタルプラットフォームに集約し、情報共有の効率化・顧客体験の向上・将来の事業成長を支えるオペレーション基盤の確立を目指し、2026年1月から「奉行LAND」プロジェクトの提供を開始しました。
Summary
支援前の課題
- 複数社体制での途中参画により、要件定義の整合が難しい状況
- デザインファームとの協業が初めてで、グッドパッチへの期待・役割定義がまだ整っていない状態
- 技術仕様ベースの進行の中でUX視点が活かされにくい構造
- クライアントの意図を深く把握するコミュニケーション設計が不十分な状態
グッドパッチの対応とご支援後の成果
- デザイン思考をプロジェクト運営に適用し、クライアントの意図を深く捉えるコミュニケーション体制を確立
- Figma Makeを活用したプロトタイピングにより、クライアント社内で具体的な成果物イメージが湧いていなかった状態から一気に議論を加速
- 当初限定的だった支援範囲が継続的に拡大。「グッドパッチの価値発揮ポイントがやっと分かった」という評価を獲得
プロジェクトの出発点——三者体制と役割の確立
OBCにとって、デザインファームとの協業はこのプロジェクトが初めてでした。グッドパッチに何を期待し、どこまでを任せるのか。その線引きが定まらないまま、プロジェクトは走り始めていました。進行の軸にあったのはシステム仕様の議論です。決めるべき仕様が次々と積み上がる中で、UX観点を持ち込む場面はなかなかつくれませんでした。「グッドパッチを呼んだけれど、何を任せればいいかわからない」プロジェクトの初期には、こうした声も上がっていました。
こうした状況に対してチームは、デザインの価値を動くアウトプットで体感してもらうことを軸に据えたアプローチで臨みました。実際に動くものをだしながら議論を進めることで、グッドパッチに何を頼めるのかが具体的に見えたことで、プロジェクトの中での役割は早い段階で固まっていきます。
デザイン思考をプロジェクト運営そのものに適用する
グッドパッチのチームが選んだアプローチは、デザイン思考の5フェーズをプロジェクト運営そのものに適用することでした。
* ステークホルダーの意図にアンテナを張る(共感)
* 課題を再定義し(定義)、クライアントが直近最も重要とするものにタスクを絞り込む(発想)
* 複数案を早めに当てながら方向性を論理的に説明し(プロトタイピング)
* フィードバックを受けて磨き上げる(評価)
このサイクルを丁寧に繰り返す中で、クライアントとの協働が深まっていきました。
グッドパッチが担ったのはUI/UXデザインだけではなく、プロジェクトの対話構造そのものをデザインすることでもありました。
AIと高速プロトタイピングで、クライアントの期待を超え続ける
OBC社内でも特に重要度の高いカスタマーサポートサービスの体験設計を、グッドパッチが担うことになりました。この領域は、2年間議論を重ねながらも、画面イメージが共有されないがゆえに『この要求一覧で本当に良いのか』と確信が持てず、検討が煮詰まっていた箇所です。しかも間近に経営層への報告という大きな節目を控えていました。
依頼の内容は「要求一覧のアップデートとワイヤーフレームの作成」でしたが、要件を整理して仕様書を更新するより、実際に動くプロトタイプを経営層向け報告の場に持ち込んでもらった方が、意思決定のスピードと質が上がる。そのためにAIを活用したプロトタイピングを軸にアプローチすると判断しました。

【STEP1:競合調査とインプット整理で理想の体験を描く】
まず、いただいた資料と、チームが独自に実施した類似サービスの調査を突き合わせます。そのうえで、サポートチャネルごとに、ユーザーが課題を解決するまでの理想の体験を設計しました。あわせて情報を整理し、検討に必要な形へ揃え一貫した品質で設計を進められる状態を整えました。
【STEP2:デジタルツールを活用した仕様整理と体験の構造化】
整理した要件と理想の体験をもとに、仕様やシナリオの可視化・言語化を実施。ユーザーが各機能をどう活用し課題を解決するかを、具体的な行動レベルへスムーズに落とし込みました。
この工程ではツールによる自動化だけに頼らず、デザイナーが常に内容を検証・判断する確認プロセス(Human in the Loop)を構築。品質とスピードを両立し、プロジェクト意図とのズレを防いでいます。
【STEP3:Figma Makeでプロトタイプを生成・反復する】
整理した設計内容をもとに、プロトタイプを作成。初回の精度はすでに十分なレベルに達しており、そこから短いサイクルで作り込みを重ね、MTG用の画面を仕上げていきました。
ミーティング当日、チームはあえてプロトタイプを議題に上げず、検証スケジュールの議論が動き始めたタイミングで提示しました。実際の画面を目の前にすることで議論が一気に具体化し、2年間文字情報のまま積み上がってきた検討事項について、初回のミーティングでほぼ完全に合意に至りました。「本当に感動した」という言葉が、クライアントのPOから届きました。

「本当に感動しました」——デザインパートナーとしての信頼を築いた結果
複雑な体制の中から始まったプロジェクトは、デザイン思考を軸にしたプロジェクト運営とAIを活用した高速アウトプットでデザインの価値を繰り返し体感してもらい続けた結果、大きく変わりました。
当初は限定的だった支援範囲は、協働が深まるにつれて継続的に拡大。クライアントのPOからは「グッドパッチの価値発揮ポイントがやっと分かった」「本当に感動しました」という言葉をいただけました。
「ただのデザイン会社」ではなく、事業の意思決定に踏み込む「デザインパートナー」としてのポジションを確立したプロジェクトとなりました。
クライアントの声
グッドパッチの皆さんは「この方向で開発を進めていいのか」ということをユーザー視点で確かめる「セカンドオピニオン」のような存在だったと思います。私たちを含め、社内にもデザインやUXという考え方があること自体を気付かせてもらいました。プロジェクトの渦中は各社間での連携を取るのが精一杯でなかなか気付けなかったのですが、いなくなってからグッドパッチの皆さんがいたことの価値を改めて実感しています。(カスタマーサクセス推進室 平田さん)
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Interview
本プロジェクトの詳細は、こちらのインタビューをご覧ください。
グッドパッチが「いなくなってから」価値を実感、デザインに投資をする意味が初めて分かった──OBC「奉行LAND」開発プロジェクト
Credit
Quality Manager 星 陽介
Project Manager 服部 真人
UXデザイナー 長沼 大史
UXデザイナー 梅下 大輔
UXデザイナー 久保 翔一朗
UIデザイナー 千村 英莉子
プロデューサー 田原 諭
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