MOTIVATION CLOUD

すべての組織が、これで変わる。

株式会社リンクアンドモチベーションが3,300社、79万人のデータや組織人事コンサルティングのノウハウをもとに開発した、組織の改善サイクルを加速させるサービス「モチベーションクラウド」。

従業員が回答したサーベイ結果を分析して組織状態を可視化・数値化。結果をもとに改善項目を設定し、アクションプランを設定します。また、質問項目を絞ったサーベイを高頻度で行うことによって、組織の改善サイクルを素早く回します。 「すべての組織を、これで変える」という想いをさらに広げるためのリニューアルプロジェクトにて、GoodpatchはUI/UXデザイン、開発までお手伝いさせていただきました。

プロジェクトを通して、ビジネスとデザインの捉え方に変化が生まれた

今回、リンクアンドモチベーション社という大きな組織のパートナーを務めることになり、各部署の立場に立ってモチベーションクラウドというプロダクトを考えなくてはいけませんでした。しかし、組織規模に関わらずパートナー理解は、デザインプロセスにおいて欠かせません。そこで私たちは相互の情報を開示し合うことにしました。さらに当時のプロダクトオーナーであった取締役の麻野さんにもプロジェクト開始早々にコミットしていただいたことで、プロジェクトのスピードは躍進しました。 麻野さんがグッドパッチとの仕事で感じたことをこのように語ってくださいました。

僕の新鮮な体験は、考えたことがデザインに落ちるということもそうなんですけれど、デザイン側からビジネスに提案してくるんですよ。それがとても新鮮な体験で、いろんなパートナーさんがいますけど、正直いうと、受託事業のスタイルだと、どうしても仕事が「待ち」の会社さんも多くて。「指示されていないのでできないです」という反応をされることも多いんですけれど、グッドパッチさんは特に徐福さんを中心に、グイグイ来るんです。

モチベーションクラウドってサーベイなので、いろんな項目があって、モチベーションクラウドの世界観の中心を占めるのは、タスクベースの診断や変革ではなくて、オブジェクトベースの「何をよくしていくか」という項目なんだと。それで全部デザインを作りたいんだと。それをベースにビジネスも描くべきなんだって言われた時に、結構僕のデザイン以外の発想も広がって、「例えばこの理念っていう項目を浸透した人のコミュニティとか作ったら、すごくいいだろうな」とか、デザインだけじゃなくて、色んなコンサルティングとか、カスタマーサポートにも全部繋がって来るなってくらいの視点をもらえて。デザインがビジネスから作られていくという感覚を、すごく持てたんですよね。 僕のビジネスとしてのこだわりもデザインに活かしてくれるということもしっかりしてくれますし、逆にデザインからビジネスに提案して来るというのがすごく新鮮な体験でした。

引用:「リンクアンドモチベーション麻野さんと語る、デザインがビジネスにもたらす可能性とは?」

裏側も考慮したプロダクト設計

BtoBサービスでは様々なユーザーがプロダクトを利用するため、ユーザー理解の手法も工夫が必要でした。そこで今回は、ユーザーのことを誰よりも理解している現場コンサルタントの視点をもとにユーザー体験やデザインを考えました。 サービスブループリントという手法を用い、顧客だけではなく裏側でシステムを扱うカスタマーサポートやコンサルタントの行動も時系列で整理しました。 顧客に接する方々がストレスを感じることなくシステムを運用できることが最終的に顧客が受けるサービスの質を左右すると考え、プロダクト全体で心地よい体験を提供できるように設計しました。

ブランドストーリーに基づくデザインイメージの刷新

元々のブランドストーリーで定義された「Challenge」「Cutting Edge」「Technology」「Reality」「Humanism」の5つのキーワードが持つイメージは失わないようにデザインイメージの刷新をおこないました。 キーワードだけではイメージがズレていってしまうため、私たちは素早く見える化しプロダクトオーナーの麻野さんにフィードバックをいただきながらデザインイメージを決めていきました。

前例のない取り組みにチャレンジしていく革新性というプロダクトの特性を踏まえ、ビジネスツールらしい堅実な真面目さだけではない、進歩的で勢いのある新しいサービスであることを印象付けるスマートカジュアルな方向性を提案しました。

当時の様子を振り返った麻野さんはこのように語っています。

いろんな気づきがありましたけど、二つです。やっぱり、僕の考えていることをすごくよく理解してデザインしてくれるな、って思いました。なんとなく、今までもコンサルの仕事の中で、クリエイティブの人と仕事をした時もあったので、自分のこだわりをぶつけられるっていうことがあって。「そうじゃないんだけどな…」と思うことも結構あったんです。でもグッドパッチさんは、僕のこだわりをすごくよく理解しようとしてくれて。 一番最初に感動したのは、デザイナーさんが、僕がいろんなことを発散しながら話したことを、綺麗なマトリックスに組まれて、新しさとか品格とか、要素で分類してくれて。その中で麻野さんのこだわりを生かすならこうだと思いますっていうのをチャートで整理してくれたんです。その上で、A案・B案どちらかだと思いますと持って来てくれた時に、僕の中にすっと入ったんです。僕のこだわりを理解してくれているっていうのもありましたし、A案もB案もどっちもいいなって思ったんですよ。それでデザイナーさんに、「どっちがいいですか?」って聞いた時に「Bです」ってスパッと言ってくれて、僕はそれも気持ちよかったんですよね。考え抜いているから、自分の意思のところまであるわけじゃないですか。それでもう「じゃあもうBにしましょう」って。僕は結構自分で決めたがるタイプなんですけど、珍しく一番大事なデザインのコンセプトみたいなところを、デザイナーさんに決めてもらったなっていう感じだったので、そのプロセスは気持ちよかったですね。

引用:「リンクアンドモチベーション麻野さんと語る、デザインがビジネスにもたらす可能性とは?」

データのビジュアライズ

組織状態を素早く正確に把握し、改善サイクルを回していくために当プロダクトにおいて「データの分析・比較」は最も重要な要素のひとつでした。 誰がどのようなシチュエーションでデータを必要としているかを検討し、インジケーターや折れ線グラフ、ソート機能付きリストなど、データの特性に応じてビジュアライズすることで、分析・比較が簡単におこなえるUIを目指しました。

カラーシステムの一貫性

モチベーションクラウドではリンクアンドモチベーションのブランドカラーである「赤」をポジティブカラーと定義し、「赤:強み」「青:弱み」といったデータを分類するための要素としてのカラー設計をおこない、グラフやリストに反映しています。 配色に一貫性を持たせることで学習効果を生み出し、日々蓄積されるデータの概要を瞬時に把握するための手助けをしています。

サービスの成長を支え続けるデザイン

サービスが成長するにつれて機能は拡張を続けます。核となる情報を特定して設計の中心に置くことで、拡張しやすい構造を作り上げました。 また、デザインガイドラインを策定することによってユーザー体験の一貫性を担保。サービスの進化を加速させるデザインに仕上げました。

偉大なプロダクトは偉大なチームから生まれる

通常、Goodpatchのプロジェクトはデザイナーとデベロッパーの3名体制で行いますが、リンクアンドモチベーション社とのプロジェクトは最大9名、外部開発パートナーを入れると30名を超える大型のプロジェクトとなりました。2018年6月現在も継続しています。

今回は特にチーム内外のコミュニケーションで工夫をしました。リンクアンドモチベーション社が提唱する「速攻コミュニケーション・感情シェアリング・正面リクエスト」というコミュニケーションルールをチーム内にも導入し、問題が起きにくい関係を築きました。 リンクアンドモチベーション社で最もタブーとされていたのが陰口を言うこと。そのルールに従って、問題を解決するという目的にフォーカスをして、気持ちの良い状態で働けるように僕らも心がけました。どんなに小さな不安でも、速攻コミュニケーションで伝えるように全員が心がけました。メンバーが自分だけ不安を抱えないように問題が小さいうちに潰すことや、思ったことがあれば必ず本人に直接伝えることを大切にしました。

自分の問題はチームの問題、チームの問題は自分の問題です。頭の中から外に出せば、問題は一気に弱まり始めます。そうチーム全員に伝え、全員が実行できたことが、プロジェクトを成功へ導いたように思います。