「価値マップ」で引き出すユーザーの潜在ニーズ

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「ユーザーが本当に求めるサービスやプロダクトを提供したい!」という想いを実現するためには、ユーザーの潜在的なニーズを引き出すことが重要です。ターゲットユーザーの設定やペルソナカスタマージャーニーマップといったリサーチを十分に行ったら、これらの情報をもとに、ユーザーの潜在的なニーズを分析することができます。
今回は、インタビューなどで得た情報を、より深く分析する手法の1つである、KA法による価値マップの作成についてご紹介します。

ユーザーモデリングにおける価値マップ

ユーザーモデリングとは、サービスやプロダクトの開発の初期に行うユーザーの行動や価値観を構造化することを指します。

ユーザーの本質的ニーズに辿り着くために必要な3つの視点とは?

各デザインプロセスのフェーズでご紹介すると、UX5段階モデルでいう戦略段階デザインスプリントでいうDay1の理解フェーズで実施する手法です。情報の構造化を行う上で、誰がどんな体験をすることでどういう価値を得ているかという視点が必要です。ユーザーモデリングではこの視点を属性層・行為層・価値層という3つの階層に分け、それぞれを分析することでユーザーのニーズを深掘りします。

各層を分析する際は、以下のような手法を使います。

それぞれの分析方法については、関連記事である「ユーザーの本質的ニーズに辿り着くために必要な3つの視点とは?」にて詳しく解説しています。今回の記事では、ユーザーが着目する価値を表す層である、価値層を明らかにするために用いられるKA法による価値マップについてをご紹介します。

価値マップの重要性

ペルソナやカスタマージャーニーマップを通じて、属性層、行為層については分析ができます。しかし、ユーザー自身も言語化できていない価値観があります。価値マップはこの隠れた価値観を明らかにし、これに基づいてどんな価値を提供するかと新たな発想に繋げることもできます。

価値マップの作り方

価値マップは、ユーザーの行為に対して「なぜそうしよう、したいと思ったのか?」という問いを用いて、より抽象的なユーザーの意思を分析します。Goodpatchが過去に作成した実例を参考に、価値マップの作り方についてより詳しく見ていきましょう。

<STEP 1>情報を分析する

ペルソナの設定やインタビュー、カスタマージャーニーマップから得た情報をKA法を使って、ユーザーにとっての価値を分析・抽出します。KA法を行う際にはKAカードを使用すると、作成時の思考を遡って検証できるのでおすすめです。

Goodpatchが作成した価値マップ(実例のためモザイクをかけています)

上記写真の黄色いカードが、KA法で明らかになったユーザーにとっての価値です。KAカードには以下の内容をポストイットなどに書き出してみましょう。

KAカード参考文献:KA 法を初心者が理解・実践するための研究(2016) 安藤他

<STEP 2>情報を分類する

STEP 1で作成したカードをKJ法を用いて分類します。関連性や親和性のあるカードをまとめて分類しましょう。この時に、どのグループにも属さないカードがあれば無理に一緒にしないことに注意してください
分類したら、カードのグループごとにユーザーにとっての価値を分析して、目立つように書きます。例えば実例の写真上では赤いカードを使っており、カードの色や形を変えてもいいかもしれません。また、イラストや図を一緒に描いてみると、ユーザーの状況を想像するのに役立ちます。

<STEP 3>それぞれの関係を考える

STEP 2で作成した、ユーザーにとっての価値を書いたグループごとのカード同士、繋がりや関係性を考えます。
矢印でマッピングし、それぞれのカードの関係性を書き出すことで、ユーザーにとっての価値、そして価値同士がどのように関連しあっているかを確認することができます。

さいごに

ユーザーの隠れたニーズを分析するツールとしてKA法による価値マップの作り方を、3つのステップでお伝えしました。
リサーチで集めたユーザーに関する情報を活用するためにも、価値マップを使ってユーザーの潜在的なニーズを探ってみてはいかがでしょうか?ユーザーの潜在的なニーズを起点に新たなアイデアを出したり、既存のサービスを見直すこともできます。

Goodpatchでは企業のデザインパートナーとして、サービスの設計や新規事業の立ち上げはもちろんのこと、既存サービスのリニューアルにも携わっています。ユーザーが本当に求めるサービスやプロダクトの開発について、少しでも課題感やお悩みがあればぜひご相談ください。実際に担当した事例も公開しておりますので、ご覧ください。

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ABOUTこの記事をかいた人

Yukiko

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