株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)と株式会社グッドパッチ(以下:グッドパッチ)は、お客さまの新規サービス 創出支援を目的として、UX デザイン(ユーザーエクスペリエンスデザイン)分野で協業することを 2016 年 11 月 28 日に合 意しました。
UX デザインとは、ユーザーエクスペリエンス(UX)と呼ばれる、”ユーザーがサービスを通じて受け取る体験やそれに伴う 感情”を中心として、サービス全体を上流工程から設計することです。

本協業により、両社は、UX を軸にしたデザインプロセスやそれに伴う UIデザイン(ユーザーインターフェースデザイン)に関連するソリューションを、新規サービス創出を検討しているお客さま向けに、共同で提供していきます。

 ■ 背景
昨今、新規ビジネス分野の開拓において、企業のIT環境もビジネス環境の変化に柔軟かつ迅速に対応する重要性が高まっています。そこで、短期間でのシステムの開発・提供が可能なアジャイル開発手法を導入する企業が増加しています。一方で、最小限の投資でビジネス成功確率を高める手段として、UXデザインに注目が集まっています。

UXデザインとは、サービス全体を上流工程から設計、つまりユーザーの体験をデザインすることです。ユーザーへのヒアリングを重ね仮説立案し、プロトタイピング(試作)等の検証を重ねることで、ユーザーが求めるサービスを描き出していきます。特に、ユーザーとサービスの接点となるUIデザインは、UXデザインを構成する重要な一要素であるため、価値の高いサービスには、優れたUIデザインが求められます。

これまでNTTデータでは、お客さまの新規サービスの早期創出を支援するため、アジャイル開発向けUXデザインプロセスや、市場価値の高いサービスを高速に提供するためのクラウド提供型オープンサービス開発プラットフォームとして「Altemista Cloud(アルテミスタクラウド)(注1)」を提供してきました。
一方、グッドパッチでは、日本におけるUIデザインのパイオニアとして、創業時からの注力事業であるUIデザイン事業の知見を生かし、誰でも簡単にUIデザインの高速化を実現するプロトタイピングツール「Prott(プロット)」を開発しています。Prottは、大手企業からスタートアップ企業まで幅広く導入されており、UIデザインの側面から数々の新規サービス創出を支援してきました。

このたび、両社はこれまで培った強み、ノウハウを生かし、UXを軸にしたデザインプロセスやそれに伴うUIデザインに関連するソリューションを、新規サービス創出を検討しているお客さま向けに、共同で提供することで合意しました。

■ 協業の概要
本協業は、下記3つの要素から構成されています。

①高い満足度と早期サービス提供を実現するUXデザインプロセスの提供
これまでNTTデータが培ってきたアジャイル開発向けUXデザインノウハウと、グッドパッチが培ってきたUIデザインに特化したUXデザインノウハウを掛け合わせることで、高品質のUIデザインを維持しながら、優先順位の高い機能から早期のサービス提供を可能とするUXデザインプロセスをお客さまへ提供します。

②サービス価値を検証するソリューションを提供
UXデザインプロセスにより具体化されたサービスに対し、お客さまの投資判断をさらに後押しするため、そのサービス価値を高度に検証するソリューションを提供します。具体的には、Webサイト内の離脱率が高いページの可視化などを行う行動統計化やユーザーからのフィードバック収集といったAltemista Cloudが提供するユーザー行動分析ツールと、Prottで作成されたUIデザインを組み込んだサービス検証Webサイトを構築することで、定性的・定量的にサービスの評価ができます。

図:サービス価値検証ソリューションイメージ

③サービス創出トレーニングプログラムの提供
両社は、新規サービスを企画する人向けに、現場ですぐに活用できるよう、実践的ノウハウを盛り込んだサービス創出トレーニングプログラムを提供します。具体的には、UXデザインに関連するさまざまな手法を通して、UXデザインプロセスの一連の流れをワークショップ形式で提供し、UIデザインの勘所もProttを用いて実践的に学ぶことができるトレーニングプログラムを提供します。

■ 両社の役割
NTTデータ】 UXデザインプロセスの推進。アジャイル手法等によるサービス開発。Altemista Cloudの提供。
グッドパッチ】 UXデザインプロセス、およびUIデザインの支援。Prottの提供。

■ 今後について
両社は、今後もAltemista CloudとProttを活用し、さらなるソリューション拡張や新しいソリューション開発も視野に入れ、お客さまのサービス創出支援を共同で推進していきます。
また、今後、両社は、2018年度末までに、共同で30以上のプロジェクト支援を目指します。